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日本には導入されなかったホンダS2000”CR”が米競売に。全米59台の限定なるも残り3日で280万円にとどまる

| S2000クラブスポーツ(CR)は軽量化に締め上げられた足回りを持つスパルタンモデル |

ホンダS2000が米中古車売買サイト、「Bring a Trailer」に登場。
オークション形式での販売となり、残すところあと3日で約280万円という価格を付けています。

なお、現在ホンダS2000の価格は上昇傾向にあり、新車に近い状態だと5400万円という破格にて落札されたこともあり、今回のS2000についてはどれくらいまで価格が上がるのか要注目、といったところですね。

このホンダS2000は「クラブレーサー」

今回出品されているホンダS2000は希少なクラブレーサー。
総生産台数は699台(アメリカ市場だと59台のみ)、そしてこのベルリナブラックに塗装されたS2000クラブレーサーは269台のみだとされています。

全米を対象とするBring a TrailerにおいてもこのホンダS2000クラブレーサーが売りに出されることは非常に少なく、直近だと昨年11月に「アペックスブルーパール」の個体が900万円で売りに出されています。

ただ、昨年売りに出されたS2000CRの走行距離が6,413キロだったのに対し、今回の個体は57,000マイル(91,732キロ)を走っており、そのぶんコンディションに差があるのは事実。

しかしながら純正の良さを損なうような改造などは見られず、いい物件だと考えられます。

特記事項だと、昨年に車体後部を破損し、リアバンパーとその内側のレインフォースを交換している、とのこと。

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S2000クラブスポーツ(CR)は、パッと見た感じだと日本市場で投入された「S2000 TypeS」とよく似ているように思えますが、S2000CRは”クラブスポーツ”の場が示す通り、その内容は実にスパルタン。

標準モデルとの差異は主なところで45キロの軽量化(エアコンとオーディオが”レス”)、サスペンション(スプリングとダンパー)やアンチロールバー/ステアリングラックの強化、ボディ補強、専用エキゾーストシステム装着、そしてフロントリップに大型リアウイング装着(エアロパッケージは日本で発売されたS2000TypeS同様)。

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そしてS2000CRのもっとも特別なところは「幌がない」ということ。
つなり幌を取り去り、その代わりに(ハードトップのリアウインドウ越しに見える)スピードスターカバーを装着しているということになりますが、これはほかのS2000では見られない特徴でもありますね。

ちなみに幌を取り外したトランク内には補強バーも入り、各部の遮音材も削るなど徹底した軽量化と補強が図られています。

なお、エンジンはAP2世代のS2000と変わらず2リッター4気筒、240馬力。

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シートの中央は「ケブラー柄」で、これはS2000クラブルポーツの専用装備。
シフトブーツ、ステアリングホイールにもイエローステッチが使用されています。

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もちろんトランスミッションは「マニュアル」なので3ペダル。

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センターコンソールはかなり高く見えますが、これは「ハイXボーンフレーム」を採用しているため。
S2000はもともとオープン専用モデルとして開発されており、そのためにホンダいわく「 フロアトンネルをメインフレームとして活用することに着目し、ボディ構造中立軸を高い位置に設定する新たな骨格構造 」としてこれを採用しています。

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これについてはホンダが詳しく解説していますが、つまりは「従来のクルマは、サイドシルで強度を担保していたが、S2000ではセンタートンネルでそれを担うようにした」ということだと考えてよく、これによってクローズドボディと同等のボディ剛性を確保できるようになった、とのこと。

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こちらはリアトランク。
右側の半円状の物体は「スペアタイヤ収納スペースのカバー」。
S2000発売当時はスペアタイヤの装着義務があり、よってここにスペアタイヤが収納されることに。

もちろん、ホンダのエンジニアが考えに考え抜いた結果としてここに設置されているのだと思われるものの、前期型のS2000ではこれとは搭載位置が若干異なり、それによってサスアームが短くなってしまい、サスペンションがストロークした際のアライメント変化が大きく、これによって操安性が損なわれた、とも言われています。

それを考えるに、クルマの設計というのは、常に制約との戦いであり、たとえ技術があったり、お金をかけたとしても「思い通りのクルマを作れるわけではない」ということですね。

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そしてこちらは「パンク修理キット」。
後の法改正や、仕様地によって「スペアタイヤを積む必要がなくなった」ことへの対応だと思われます。

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こちらは付属品。
説明書やカタログ、キー等も揃い、オーナーさんが大事に乗っていたこともわかりますね。

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VIA:Bring A Trailer

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