| もともと4B11Tは相当な負荷を想定して設計されていると言うが |
そのエンジンが「どこまで耐えることができるのか」を知ることは難しいが、チューニングもほどほどに
さて、世の中には様々なスポーツカーに様々なエンジンが積まれており、中には非常にチューニング耐性が高いエンジンが存在します。
日産のL28、トヨタの2JZ、ホンダのK24、スバルのEJ20等がそういったエンジンの代表格かと認識していますが、三菱ランサーエボリューションXに(それまでの4G63に代わって)積まれる4B系もやはり「高度なチューニングに耐えうる」エンジンの一つとして知られていますね。
ただし過度なブーストは禁物
しかしながら、いかに頑丈なエンジンと言えど「過剰なブーストをかけると壊れる」ことを示しているのが今回の動画であり、ランサーエボリューションXにも積まれる4B11T(2.0 リッター・ターボチャージャー付き直列4気筒)に高い加給を加えた時にどうなるのかを示したのがこの内容。
なお、自然吸気版の4B11はギャランフォルティスにも積まれていますが、ランエボXに搭載するに際し、(ターボ化された)4B11Tはエンジンブロックが補強されるなど剛性が高められた”スペシャルバージョン”。
正確に言うならば、今回動画に登場するエンジンは同じ4B11Tではあるものの、ギャランフォルティス・ラリーアートに積まれていたエンジンで、ランエボXの4B11Tに比較するとターボがツインスクロールからシングルスクロールへと変更されて出力が約50馬力ダウンしており、それに伴って吸気系や冷却系も調整を受けています。
ちなみにこの4B11系は「グローバルエンジン」として企画されていて、クライスラー、そしてヒョンデとともに設立したGlobal Engine Manufacturing Alliance (GEMA) によって開発が行われていますが、三菱バージョンは当然ながらランエボに載せること、そしてそこからさらなるチューンを行うことを想定した設計がなされているといいます。
そして上述の通り、4B11Tは4B11に比較して一層頑丈なはずではあるものの、エンジンブロックが破損していたり・・・。
ピストン4つのうち、1つが破損していたり・・・。
オイルパンには大量に金属片が溜まっており、エンジン内部にて相当な負荷がかかり各部が破断したこともわかります。
そのほかカムシャフト、 エキゾーストマニホールドにも損傷が見られたそうですが、このユーチューバーの見立てでは油膜切れではなく「高すぎたブースト圧」がエンジン破損の原因であったとのことで、どれくらいの圧力をかけたのかはわからないものの、「やりすぎは禁物」ということになりそうですね。
破損した(ランエボXにも積まれる)4B11Tエンジンを分解する動画はこちら
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参照:I Do Cars