Image:Honda
| ホンダがレッドを使用するのは「特別なとき」のみである |
おそらくそのコストは非常に高くなりそうだが、それと引き換えに多くの「FUN」を手に入れることができるだろう
さて、これまでにも「楕円ピストン」など数々の革新的な機構を発表してきたホンダですが、今回なんと「V3エンジン+ターボ」を発表。
このエンジンは75度の角度を持つV3、そして一つのターボ(ホンダはコンプレッサーと呼ぶ)にて構成され、大排気量バイクへの搭載を前提としています(それにしても驚くほどコンパクトである)。
そしてこのターボは(ここ最近、メルセデス・ベンツ、ポルシェ、フェラーリが導入して話題となっている)エレクトリックモーターにて駆動される”電動”で、つまりはエンジン回転数に関係なく加給を行うことができ、これまで「過給圧のコントロールが難しかった」という(クルマに比較して排気量が小さく、回転数の上下幅が大きい)バイク用エンジンにおけるひとつの課題を克服しています。
バイクでは「電動ターボ」は世界初
現在のところ、この「電動ターボ」は二輪業界では初の技術だといい、そしてホンダがこの電動ターボを採用したのは(プレスリリースによれば)「ホンダのオートバイ事業は、通勤車両からFUNモデルに至るまで、さまざまな顧客のニーズに応える製品を提供することを目指しています。」
この電動ターボ+V3は「FUN」を実現するために開発されたことについても言及されており、「インタークーラーを必要としない」「レイアウトの自由度が高い」ということもあって様々なバイクに組みこむむことが可能となり、また重心の最適化や軽量化も実現できるため、文字通りの「ゲームチェンジャー」となりうる可能性も。
そしてなにより、この赤いエンジンヘッドカバーが昔の「H23A VTEC」を連想させ、VTECにも勝るとも劣らない感動を与えてくれることになりそうですね。
参考までにですが、ホンダは機能や思想を「色」で示すことが多く(つまりはなにかの象徴である)、「レッド」は(タイプRのバッジなどに見られるように)「情熱、ピュア」を表し、コンセプトカーなどで多く用いられてきたシルバーは「テクノロジー」を表現しているもよう(初代NSX開発時には、ピュア派とハイテク派とが”赤派”と”シルバー派”に分かれて活動したことが報じられている)。
さらに「はじめて乗用車に赤いボディカラーを設定したのものホンダ」であり、ホンダにとってレッドは特別なカラーであると考えられます(そしてこの”赤”は、特別な機能や性能、それを示す機会にしか使用が許されない)。
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参照:Honda