| なお、BYDの販売台数がヒョンデよりもずっと多いのは「営業力」の差もありそうだ |
いずれにせよ、ヒョンデにはもっと販売拠点を拡充して欲しいところではある
さて、ヒョンデが日本国内において「ヒョンデ EVエクスペリエンス」なるキャンペーンを開始。
これは30日間無料にてIONIQ5 を借りることができるというもので、現在公開されている無料の貸出開催期間は「第一回(2023年10月6日〜2023年11月5日)」「第二回(2023年11月17日(金)~2023年12月17日(日)」の2つ。
それぞれ応募期間が定められており、期間内に応募を行った後に当選結果が発表され、その後は車両を引き取って30日間の利用を開始し、試乗後にヒョンデから送られてきたアンケートに回答して終了という流れとなります。
なぜヒョンデは長期間無料貸し出しを?
なお、30日間というと相当に長い期間であり、これだけの期間にクルマを貸し出すというのは一見すると自動車メーカー側にあまり利益がなさそうではありますが、それでも貸出を行うのには相応のメリットを見出しているからにほかならず、考えられるメリットのひとつは「購入障壁を下げること」。
そして「障壁」にもいくつかあると考えてよく、ひとつは「ヒョンデ」という、現時点ではあまり(日本で)一般的ではないブランドに慣れ親しんでもらうこと。
そのほか「EVに興味はあるが、充電や航続距離に関する不安がある」人の不安を払拭すること、「ヒョンデのクルマは壊れるのでは」と考えている潜在購入層に安心感を与えることを目的としているのではないかと思われます。
そしてもうひとつ考えられるのは「BYDへの対抗」。
ヒョンデは韓国、BYDは中国といった差異はあるものの、両者とも近い時期に日本市場へと参入しており、しかし「ヒョンデはほぼ販売拠点を持たずにオンライン中心での販売とメンテナンス」しかしBYDは「日本車同様にディーラーを構え、対面販売を行う」といった相違も。
日本では一般的に(自動車に関しては)対面販売が好まれるといいますが、実際のところBYDは2023年8月には89台を販売しており、一方のヒョンデは8月には20台にとどまります。
今年の累計でもBYDは700台、ヒョンデは263台にとどまっており、(価格差もあるかとは思いますが)販売方法の相違が影響した可能性も否定できません。
ただし販売方法を今さら変更することは難しく、であればせめて自社のクルマをよく知ってもらうべく、BYDがすでに開始している「30日間無料貸し出しキャンペーン(eモビリティ パートナープログラム)」に追随することでこの遅れを取り戻そうとしているのかもしれませんね。
参考までにですが、BYDの販売台数の多さについてはこういった販売拠点の数、eモビリティ パートナープログラムの実施が影響しているものとは認識していますが、その他にも「営業の押しの強さ」も大きく関係しているのでは、と考えています。
というのもBYDの営業はかなり強力で、頻繁に連絡があるうえ、来店や試乗をかなりの頻度で勧めてくるという近年の自動車メーカーには珍しい押しの強さを持っていて(ぼくはこういったのは嫌いじゃない)、この営業力によって購入している人も少なくはないかもしれません(BYD本社が課すノルマが厳しいのかと思うが、そうするとBYDディーラーに名乗りを上げる法人がなくなってしまうと思われ、となるとBYDのクルマを販売した際のインセンティブがかなり大きく、それに魅力を感じ、各ディーラーが販売を強力に進めているのかも)。
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参照:Hyundai