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値下がりが続いてもなぜロレックスが「王者」なのか!オメガ、パネライ、パテックフィリップ、オーデマピゲ、リシャールミルと「買取価格」「値下がり率」を比較してみた

2019/09/20

| 価格が下がったとはいえど、まだまだロレックスは昨年同時期よりも高い水準にある |

腕時計の王者といえば「ロレックス」。
ロレックスよりもっと高価な腕時計ブランド、技術や加工に優れる腕時計ブランドも世の中にはたくさんありますが、それでも腕時計といえばロレックス(実際のところ、腕時計の中ではロレックスが最高級だと信じている人も多い)。

ここで、「買取価格」「値落ち率」をもとに、なぜロレックスが「腕時計の王者」だと言えるのかを見てみましょう。

買取相場はその「人気」を表している

さて、以前にぼくは所有している腕時計何本かを売却しようと考え、何箇所かに買取に関してヒアリングを行っています(実際にそのうち数本は売却した)。
買取相場は「いくらで売れるか」という中古販売価格から逆算したもので、定価とは関係なく「人々が欲しいと思う価格」。

つまりその時計の人気を野術に物語るのが中古相場そして買取価格ということになります。

そして、買取価格を調査した際に「ブランドごと、モデルごと」に売却価格の傾向が顕著となっていることが判明していますが、ここで「値落ち率が低く、新品に対して買取価格が高い腕時計ブランドランキング」を紹介したいと思います。

8.パネライ

まず、もっとも値下がり率が大きかったのはパネライ。
一時期は大ブームとなったパネライですが、そのサイズから「一般受け」は難しく、中古市場での売りにくさが高い値下がり率に繋がったのかもしれません。
ここでモデルごとの買取相場を紹介したいと思います。

なお、値下がり率は希望小売価格に対して買取相場がどれだけ下がったのかという比率で、たとえば100万円の希望小売価格に対して買取相場が60万円だとすると、40万円価格が下がっているので、「値下がり率40%」という計算になります。※価格維持率ではない

ルミノール
PAM00423・・・60%(希望小売価格1,155,600円、買取相場460,000円)
PAM01523・・・56%(希望小売価格907,200円、買取相場400,000円)
PAM001312・・・48%(希望小売価格928,000円、買取相場480,000円)
PAM00723・・・48%(希望小売価格1,004,400円、買取相場520,000円)
PAM00774・・・ 46%(希望小売価格594,000円、買取相場320,000円)
PAM00796・・・33% (希望小売価格820,800円、買取相場550,000円)

7.カルティエ

ジェントルマンには大変人気の高いカルティエ。
カルティエはウォッチメゾンではなく「ジュエラー」ですが、最近ではムーブメントを内製するなど高い技術力を発揮し、そこへジュエラーならではの美しさをプラス。
「バロンブルー」「カリブル・ドゥ・カルティエ」にてはじめてメンズ専用ラインを投入していますが、以降発売した腕時計はいずれも「ヒット」と呼んでよいほどの反響があるようですね。

一般に、腕時計メゾンではなくブルガリやルイ・ヴィトン、そしてカルティエのような「ファッションウォッチ」は買取価格が安い傾向にあるものの、その中でカルティエの買取相場はかなり高いレベルにある(パネライやオメガと同等)と認識しています。

カリブル・ドゥ・カルティエ
W7100016・・・ 56%(希望小売価格861,300円、買取相場380,000円)
WSCA0010・・・35%(希望小売価格920,700円、買取相場600,000円)
サントス
W20072X7・・・ 53%(希望小売価格1,063,800円、買取相場500,000円)
W20073X8 ・・・48%(希望小売価格772,200円、買取相場400,000円)
バロンブルー
W6920002・・・57%(希望小売価格1,177,200円、買取相場510,000円)
W2BB009・・・53%(希望小売価格815,400円、買取相場380,000円)

6.IWC

「メカ好き」に圧倒的な支持を得ているIWC。
実用時計としては高い評価を得ており、そのシンプルさも人気の理由のひとつ。
パイロットウォッチ、アクアタイマーのようなスポーツモデルだけではなくポルトギーゼのようなドレスウォッチの人気も高いという珍しいブランドのひとつですね。
なお、メルセデスAMGとのパートナーシップを締結していることでも知られます。

パイロットウォッチ
IW389101 ・・・59%(希望小売価格966,600円、買取相場400,000円)
IW327015 ・・・47%(希望小売価格642,600円、買取相場340,000円)
ポルトギーゼ
IW500705 ・・・58%(希望小売価格1,436,400円、買取相場600,000円)
IW371445 ・・・45%(希望小売価格815,400円、買取相場450,000円)
ポートフィノ
IW356501 ・・・56%(希望小売価格545,400円、買取相場240,000円)
アクアタイマー
IW329001 ・・・54%(希望小売価格626,400円、買取相場290,000円)
インヂュニア
IW357001 ・・・55%(希望小売価格556,200円、買取相場250,000円)

5.オメガ

オメガといえばスピードマスターというイメージがありますが、映画007とのタイアップ、オリンピックへの協賛、そのほかタイムリーなコラボによって露出が高く、その無難なデザインと相まって「一般受け」するブランド。
よって中古市場においても高い人気を誇るようです。

スピードマスター
311.30.44.51.01.002 ・・・58%(希望小売価格950,400円、買取相場400,000円)
311.92.44.51.01.007 ・・・54%(希望小売価格1,404,000円、買取相場640,000円)
311.30.42.30.01.006 ・・・50%(希望小売価格669,600円、買取相場335000円)
シーマスター
231.10.43.22.01.002 ・・・64%(希望小売価格874,800円、買取相場310,000円)
220.10.38.20.01.002 ・・・45%(希望小売価格788,400円、買取相場430,000円)※3557本限定
212.32.41.20.04.001 ・・・42%(希望小売価格572,400円、買取相場330,000円)

4.リシャール・ミル

腕時計界のF1と言われるリシャールミル。
その素材のランクや加工技術の高さ、そして徹底した品質管理(テストがあまりに過酷)によるロス率の高さが高価な理由ですが、現在では平均価格帯がすっかり上がってしまい、それに伴って「割高感」が出てきたのか、以前ほど高値での取引がなされなくなってきた模様。
「定価以上で売却できた」のが過去の話になりつつあるように思います。

なお、値上がりを記録しているのは(ゴルフの)バッバ・ワトソンとのコラボモデルで、リシャールミルオーナーはゴルフ好きが多いということなのかもしれません。

RM001 RG ・・・14%(希望小売価格15,768,000円、買取相場13,500,000円)
RM001 TI ・・・10%(希望小売価格13,932,000円、買取相場12,500,000円)
RM055ATZ TI ・・・-12%(希望小売価格12,960,000円、買取相場14,500,000円) ※値上がり
RM035 AL ・・・15%(希望小売価格11,720,000円、買取相場10,000,000円)

3.オーデマピゲ

そして雲上ブランドの一角をなすオーデマピゲ。
一見して「オーデマピゲ」と判断できるのがこのブランドの特徴であり、そのため自分をアピールせねばならないときには非常に強力な一本です。
買取相場を見ると、スポーツモデルの「オフショア」よりもコンパクトかつ薄型の「エクストラ シン」の人気が高いようですね(加えて、ロイヤルオークではクロノグラフよりも3針モデルの方が値下がりしない)。

なお、ステンレスケースの人気が高く、一部では「定価よりも高い買取相場」を記録するモデルもあるようです。

ロイヤルオーク
15400ST.OO.1220ST.01 ・・・7%(希望小売価格1,944,000円、買取相場1,800,000円)
15400ST.OO.1220ST.03 ・・・-26%(希望小売価格1,944,000円、買取相場2,450,000円) ※値上がり
15202ST.OO.1240ST.01エクストラシン ・・・-29%(希望小売価格2,592,000円、買取相場3,350,000円) ※値上がり
1540SR.OO.1256SR.01 ・・・27%(希望小売価格2,592,000円、買取相場1,900,000円)
26331AT.OO.1220ST.02 ・・・11%(希望小売価格2,592,000円、買取相場2,300,000円)
ロイヤルオーク・オフショア
26401RO.OO.A002CA.02 ・・・13%(希望小売価格5,184,000円、買取相場4,500,000円)
26400AU.OO.A002CA.01 ・・・34%(希望小売価格3,942,000円、買取相場2,600,000円)

2.ロレックス

そして説明不要のロレックス。
ステンレス製のスポーツモデルとなると、そのほとんどの買取相場が「定価超え」。
いったいなぜこんなことになったのかという印象ですが、パテックフィリップとは異なり流通量が多いことが「一般人気」を獲得することになり、加えて「ロレックスは値上がりし続ける」という一般認識が相場を下支えしているものと思われます。

そんな中でシードゥエラーは数少ない「相場が下がっているモデル(場合によっては定価割れ)」で、これはちょっと手を出すと危ないのかもしれません。

なお、基本的に買取価格が定価よりも高いブランドなので、他とは異なり「値上がり率」での表示です。※200%であれば2倍

デイトナ
116500LNブラック ・・・188%(希望小売価格1,274,400円、買取相場2,400,000円)
116500LNホワイト ・・・204%(希望小売価格1,274,400円、買取相場2,600,000円)
サブマリーナ
116610LN ・・・120%(希望小売価格874,800円、買取相場1,050,000円)
116610LV ・・・158%(希望小売価格928,800円、買取相場1,470,000円)
116060 ・・・117%(希望小売価格766,800円、買取相場900,000円)
GMTマスターⅡ
116710LN ・・・116%(希望小売価格864,000円、買取相場1,000,000円)
116710BLNR ・・・158%(希望小売価格918,800円、買取相場1,450,000円)
126711CHNR ・・・121%(希望小売価格1,447,200円、買取相場1,750,000円)
126710BLRO ・・・184%(希望小売価格950,400円、買取相場1,750,000円)
シードゥエラー
116660ブルー ・・・98%(希望小売価格1,274,400円、買取相場1,250,000円)
126660ブラック ・・・88%(希望小売価格1,296,000円、買取相場1,150,000円)
1266660ブルー ・・・104%(希望小売価格1,296,000円、買取相場1,350,000円)
126600 ・・・112%(希望小売価格1,166,400円、買取相場1,300,000円)

1.パテックフィリップ

そしてロレックスを超える値上がり率を誇るのがパテックフィリップ。
こちらも「値上がり率表示」ですが、その価格は驚くべきレベルに達しています。
ただ、パテックフィリップはタマ数がないので、プレミアムを払って購入したくとも購入できず、しかしロレックスはお金を払えばどこででも購入できる、という差異も。

それを考えると、「手に入れやすい」「目にしやすい」ロレックスのほうが「王者」だと認識されるのも当然なのかもしれませんね。

ノーチラス
5711/1A・・・267%(希望小売価格2,926,600円、買取相場7,800,000円)
5712/1A ・・・198%(希望小売価格4,039,200円、買取相場8,000,000円)
5712R ・・・129%(希望小売価格5,281,200円、買取相場6,800,000円)
5980/1A ・・・231%(希望小売価格5,205,600円、買取相場12,000,000円)
59910/1A ・・・170%(希望小売価格6,469,200円、買取相場11,000,000円)

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