
Image:Bell and Ross
| 航空レスキューの臨場感を腕元にまとう歓びを腕に |
まさか文字盤上で「ヘリコプター」を動かそうとは
「コックピットの航空計器を腕時計に」という型破りな哲学を掲げ、四角いケースで時計界に確固たる地位を築いたベル&ロス(Bell & Ross)。
同ブランドのアイデンティティである「フライト・インストゥルメント(航空計器)」コレクションにこれまでにない遊び心と圧倒的なディテールを詰め込んだ最新作が登場し、その名も「BR-03 ヘリパッド(BR-03 Helipad)」として限定販売がなされることに。
本作は、従来の「文字盤の上に針が乗っている」という時計の常識を鮮やかに裏切るもので、文字盤そのものを航空レスキューの前線である「ヘリポート(ヘリパッド)」に見立て、その上空でホバリングするヘリコプターの機体と回転するローター(プロペラ)によって時刻を表示するという、極めてエモーショナルなギミックを搭載しています。
腕時計ファンのみならず、航空・ミリタリーガジェット好きの心を震わせる限定モデルの全貌をここで見てみましょう。
この記事の要約(30秒チェック)
- 文字盤の再定義: ヘリポートを模したダイヤルの上で、レスキューヘリがホバリングする情景を機械式ムーブメントで表現。
- 驚きの時刻表示: 「時」は回転するヘリポートディスク、「分」はヘリの機首(ノーズ)、「秒」は回転するローター(プロペラ)が示す独創的ギミック。
- タフな高級素材: マットで精悍なマイクロブラスト加工のブラックセラミックケース(41mm)を採用し、軽量かつ傷に強い実用性を確保。
- 夜間の視認性も抜群: 救難ヘリのカラーコードであるイエローを配し、暗所では最新の「Super-LumiNova® X2」が鮮やかなグリーンに発光。
- コレクター必見の限定数: 世界限定500本の希少モデルで、国内定価は70万4,000円(税込)。

Image:Bell and Ross
計器シリーズの系譜に刻まれる「視覚的アナロジー」の最高傑作
ベル&ロスはこれまでにも、レーダー画面を再現した「レーダー(Radar)」や、高度計を模した「アルティメーター(Altimeter)」、水平儀を再現した「ジャイロコンパス(Gyrocompass)」など、実際の航空機に搭載されているプロフェッショナルな計器類を腕時計の文字盤へと落とし込んできたという実績を持っており、しかし今回の新作「BR-03 ヘリパッド」がフォーカスしたのはこれまでの固定翼機(飛行機)の計器から一歩進んだ、「過酷な任務を課せられる回転翼機(ヘリコプター)と tactical air rescue(戦術航空救難)の世界」です。
単にHマークやヘリコプターのイラストを文字盤にプリントするのではなく、文字盤を3次元のステージとして再構築したのが本作の特徴で、中央に配されたヘリコプターのシルエットは絶えず回転するローター(秒針)によって命を吹き込まれ、腕元で常に「離着陸の緊張感と躍動感」を演出し続けることに(けっこうサイズが大きく、これを回すにはけっこうなトルクが必要だとも思われる)。

Image:Bell and Ross
なお、見た目のユニークさに目を奪われがちではあるものの、ケースには現代のBR-03コレクションの基準である41mm径のブラックセラミックを採用して堅牢性を確保しており(傷がつきにくいというところが嬉しい)、さらには厚みを10.60mmに抑えて100m防水を確保するなど、日常に溶け込む上質な「ツールウォッチ」としてのクオリティにも一切の妥協がないのも特筆すべき点でもありますね。
「BR-03 ヘリパッド」ディテール&スペック
本作の心臓部には、定評のあるSellita SW300-1をベースにアップデートされた自動巻きキャリバー「BR-CAL.327」が搭載され、これによって数年前の旧BR-03の38時間から54時間へとパワーリザーブが大幅に延長されることとなり、”週末に時計を外していても月曜朝にそのまま使える”実用性を手に入れています。
【テクニカルスペック】
| 項目 | 詳細仕様 |
| モデル名 / 型番 | BR-03 ヘリパッド (BR03A-HE-CE/SRB) |
| ケースサイズ | 幅 41.0 mm × 厚さ 10.60 mm |
| ケース素材 | マイクロビーズ(ブラスト)加工ブラックセラミック |
| 風防(ガラス) | 反射防止サファイアクリスタル |
| 防水性能 | 100 m(10気圧防水 / スクリューダウン・リューズ装備) |
| ムーブメント | キャリバー BR-CAL.327(自動巻き機械式) |
| 振動数 / 石数 | 28,800 振動/時(4Hz) / 25石 |
| パワーリザーブ | 約 54 時間 |
| 文字盤デザイン | ヘリポート&レスキューヘリを模した3層レイヤードダイヤル、Super-LumiNova® X2コーティング(グリーン発光) |
| 付属ストラップ | ①ハイヴィジビリティ・イエローラバー、②高耐久ブラック合成ファブリック(ベルクロ仕様)の2本が同梱 |
| バックル | マットブラックPVDコーティングを施したステンレススチール製ピンバックル |
| 世界限定数 / 国内価格 | 世界限定 500 本 / 704,000円(税込) |

Image:Bell and Ross
時計ファンを唸らせる「時刻の読み方」
このモデルの真骨頂は、文字盤の上で行われるメカニカルなストーリー展開で・・・。
- 【時(Hour)の表示】文字盤中央を大きく占めるブラックの回転ディスクが「時」を表示。ヘリポートの象徴である巨大な「H」のマークがイエローに縁取られたアワーマーカーと連動してゆっくりと回転する
- 【分(Minute)の表示】文字盤上に浮かぶヘリコプターのシルエットそのものが分針の役割を果たし、細く伸びた機首(ノーズ)の先端が、外周の傾斜したフランジに刻まれたミニッツトラックを正確に指し示す
- 【秒(Second)の表示】ヘリコプターのローター(メインプロペラ)が秒針(ランニングセコンド)となっており、毎秒4ステップのハイビートで絶えずシャカシャカと回転し、ホバリングのエネルギーを表現
- 夜光性能:暗所ではヘリポートの円形ラインやインデックス、機首の先端が最新の「スーパールミノバ X2」によって鮮やかなグリーンに発光し、夜間飛行のコックピットのような幻想的な表情へと様変わりすることに

Image:Bell and Ross
なぜベル&ロスは「汎用ベースムーブメント」で70万円の価値を作れるのか?
時計愛好家の間で時に議論される「ムーブメントと価格のバランス」、そしてベル&ロスというブランドの本質的な価値について触れてみると・・・。
- マニュファクチュール(自社製)だけが高級時計ではない:一部の時計コレクターからは「70万円という価格帯であれば、完全自社開発ムーブメントを搭載したブランドもある。Sellita(セリタ)ベースのBR-CAL.327でこの価格は妥当か?」という声が上がることも。しかしベル&ロスの価値は「ムーブメントの複雑さ」そのものよりも、「既存の優れた機械式インフラを使って、これまでにない全く新しい視覚表現(外装と文字盤のクリエイティビティ)を発明する」というデザイン工学にある
- 信頼性と遊び心の等価交換:もしこのヘリコプターのギミックを1から自社製ムーブメントで組んだ場合、価格は数百万円クラスのハイエンドピース(独立時計師系のような扱い)になってしまい、日常でカジュアルにガシガシ使える「ツールウォッチ」ではなくなってしまう可能性も。ベースに信頼性の高い堅牢なSW300-1を採用しているからこそ、パーツ供給やメンテナンスの不安を無くし、顧客が「文字盤の上のレスキューヘリ」というこの上ない遊び心に純粋に投資できるように
- スーパーカーやプレミアムライフスタイルとの相性:ベル&ロスのスクエアケースは、ポルシェやフェラーリといったハイパフォーマンスカーのインテリア、とも抜群の相性を見せ(もともとが計器モチーフのブランドである)、付属する鮮やかな色味を持つイエローラバーはまさに「大人の遊び心」を主張するラグジュアリーなコーディネートの主役となってくれる

Image:Bell and Ross
結論
ベル&ロスの最新作「BR-03 ヘリパッド」は単に時間を知るための道具ではなく、腕元に広がる小さな「ヘリポートの情景」を楽しむための「大人のためのメカニカルなトイ」。
「時を知る」といった本来の役割をデジタル式腕時計やスマートウォッチへと譲り渡したいま、機械式腕時計に求められるのはこうした「純粋な機械の動きだけでロマンを語る」アナログな魅力だと思われます。
そしてこの文字盤の上で静かに回り続けるローターは、かつて少年時代に乗り物やメカに胸を躍らせた記憶を持つ人々にとって「見るたびに高揚感を与えてくれる特別な存在」になることが考えられ、「世界でわずか500人しか手に入れることができない」という希少性を考慮しても”ぜひ手に入れたい一本”だといえそうですね。
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参照:Bell and Ross











