| ただしそのぶん価格は高い |
さて、パネライがサブマーシブルシリーズの新作として「サブマーシブル マイク・ホーン エディション47mm」を発売。
パネライはこれまでにもサブマーシブルに対し、イタリア海軍特殊部隊とのコラボレーションモデル「SUBMERSIBLE MARINA MILITARE CARBOTECH - 47MM」、フリーダイビングのチャンピオンとのコラボモデル「サブマーシブル クロノ ギヨーム・ネリー エディション - 47MM」を発売済み。
そして今回のサブマーシブル マイク・ホーン エディション47mmについて、これは冒険家のマイク・ホーン氏とのコラボレーションモデルという位置づけです。
つまりはこれらいずれも「エクストリームな」コラボ腕時計ということになりますが、その理由につき、おそらくはサブマーシブル自体が「もともとエジプト海軍特殊部隊のために作られた」という背景を持つためだと思われます。
御存知の通りパネライはずっと軍用腕時計や計測機器を製作していて、比較的最近になって民生用へとジョブチェンジした腕時計メーカー。
ただ、その中でもサブマーシブルは「限られた精鋭のためだけに」製作されてきたというバックボーンを持っており、パネライとしてはここを”プロフェッショナル中のプロフェッショナル向け”として推してゆきたいのだろうと考えているわけですね(パネライは2019年に新CEOを迎え、サブマーシブルを独立シリーズとするなど、現在再ブランディング中)。
サブマーシブル マイク・ホーン エディション47mmはこんな腕時計
このサブマーシブル マイク・ホーン エディション47mm最大の特徴としては、「素材と製造工程において環境への配慮がなされている」。
つまり地球を舞台に活躍する冒険家の名を冠するにふさわしい腕時計だということで、製造工程においてはCO2排出量をゼロに抑え、工業用水についても100%再利用を行っている、とのこと。
素材においても、ケースは航空機からリサイクルされたチタン、ストラップ(ベルト)にはペットボトルから再生されたマテリアルを使用するなど、「どこまでもECO」が押し出されています。
過去には別の「マイク・ホーン」モデルも
なお、マイク・ホーン氏はこの15年間パネライのアンバサダーを努めており、過去(2008年)にはパネライ・ルミノール1950パンゲア・デプスゲージ(PAM00307)なるコラボレーションモデルも発売。
これは機械式腕時計の下にクォーツ式水深計を内蔵したというモデルで、とんでもない分厚さが特徴です。
ちなみに「パンゲア」はマイク・ホーン氏の所有する船の名前だそう。
今回のサブマーシブル マイク・ホーン エディション47mmの形状は「通常のサブマーシブルと変わりなく」、しかし逆回転防止ベゼルは独特の形状を持っていて、文字が浮き上がるように周囲が彫られた仕様です。
こちらは夜光塗料(スーパールミノヴァ)が発光した状態。
分針とインデックスはグリーン、ベゼルのポイントと時針にはブルーという、めずらく発光色の使い分けがなされたデザインですね。
文字盤(ダイヤル)はいつもどおりのサンドイッチ文字盤で、しかし「PANERAI」「SUBMERSIBLE」文字はサファイアクリスタル製の風防裏面に印刷されるというフィニッシュを持っています。
ケースバックにはマイク・ホーン氏のサイン、そして海洋をモチーフにした刻印が見られます。
ムーブメントは自社製のP.9010キャリバーを使用した自動巻きで、パワーリザーブが72時間、価格は251万9000円に設定されています。
パネライの一部モデルは「割高」?
なお、最近ちょっと腕時計コレクションを整理しようと考えていて、3本持っているパネライのうち1本を処分しようと査定に出したのですが、売却価格は定価の40%くらい。
ここしばらくのパネライは軽く100万円を超えて200万円前後のモデルも多数ラインアップされているものの、カーボンやセラミック(ゴールドも)ケースを採用する高額モデルの売却はかなり不利と見え、値落ち率、値落ち金額とも「かなり悪い」レベルという印象。
ぼく個人的には、パネライの性能、仕上げ等を鑑み、「40-70万円くらいの値付けが妥当なブランド」だと考えていますが、実際にれに近い値付けを行っている(新品であれ中古であれ)、ラジオミールやルミノールの”普通のステンレススティールケース”モデルが一番お買い得であり、かつパネライを楽しめるんじゃなかろうかとも考えています。
VIA:PANERAI