| 機能的に優れ、ブランド設立もしっかりしていることは認識しているが |
一定以上から値が下がることはなく、どこかで程度のいい中古を見つけてみたい
さて、欲しくてもなかなか購入に踏み切れない腕時計ブランド、「ジン(Sinn)」。
その理由は「機能的に優れることは理解しているが、見た目があまりに普通だから」であり、たとえばこれはIWCにも共通するポイントです(せっかくお金を出すのであれば、もうちょっと見た目に差別化が欲しいとは思う)。
ちなみにジンの正式名称は「Sinn Spezialuhren zu Frankfurt am Main」といい、日本語に訳すと「ジン特殊時計会社」となります。
ジンを設立したのは元空軍パイロット
なお、ジンを(1961年に)設立したのは元ドイツ空軍パイロットにしてラリードライバーでもあった「ヘルムート・ジン」。
自身の経験を生かして開発したパイロットウォッチを発売したことからその歴史が始まりますが、腕時計を「計器」として捉えているためのその正確さ、視認性には定評があるところ。
(同様に、腕時計=計器と考える)ベル&ロスが腕時計を発売するにあたり、その製造委託先をジンに定めたこともよく知られており、さらには耐圧性能や耐磁性能を高めるための独自技術開発にも余念がなく、「特殊時計会社」の肩書はダテじゃない、といった感じです。
なお、こういった「一芸に秀でた」腕時計メーカーは、一般的に広い人気を獲得することは少ないものの、下支えするマニアがいるために一定より相場が下がることはなく、よってジンも底なしに価格が落ちてゆくことはまずないと考えられます。
実際に中古相場は(さすがに新品に比べると下がるものの)比較的安定しており、よって中古で程度の良い個体を入手しておけば、それをいつか売却するとしてもさほど損をしないのかもしれません。
ジン717
そこで今回ジンが発売したニューモデルを見てみたいと思いますが、まずは「717(88万円)」。
これは1970年代後半、ジンがドイツ空軍の「トルネード計画」のために設計したコクピットクロック「Nabo 17ZM」をイメージしたもの。※このNabo 17ZMは現在でも多機能戦闘機トルネードに搭載されている
センター配置の60分積算計を持ち、オレンジの針や黒に白という高いコントラスト、太いインデックス、大きな文字など高い視認性を持っているようですね。
ムーブメントは自社製のSZ01、ケース型はステンレススティール製の45ミリ(ブラックハードコーティング)、風防は無反射加工が施されたサファイアクリスタル(Arドライテクノロジー=除湿機構を持ち、曇りを防いでいる)。
ジン103.KLASSIK12
そしてジン「60周年」として発売されたのが103.KLASSIK12(58万3000円)。
103シリーズ初となるセラミックベゼルを備え、ベゼル上の文字や文字盤上のスモールダイヤル、レターには「エイジングが進んだような」アイボリーが採用されています。
ベルトはワイルドボアレザー(猪革)、そして交換用として型押しカウレザーと交換用工具が付属しています。
ケースはステンレススティール、直径は41ミリ、ムーブメントはSW510。
現在ジンは「インストゥルメント クロノグラフ」「インストゥルメントウォッチ」「ドライバー/ナビゲーションウォッチ」「フランクフルト・ファイナンシャル・ウォッチ」「クラシックモデル」というラインアップを持ちますが、この中でぼくが興味を持っているのは 「インストゥルメント クロノグラフ」「フランクフルト・ファイナンシャル・ウォッチ」 。
どこかの段階で一度購入してみたいと思います。
ジン717 / ジン103.KLASSIK 12を紹介する動画はこちら
参照:Sinn, Define Watches