ハマーは消滅すれどの「ハンヴィー」好調。11,560台もの受注
ハマー(HUMMER)の原型となった「ハンヴィー(HMMWV)」が11,560台もの大量受注を獲得し、世界中へと輸出される、という報道。
HMMWVとは「High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle(高機動多用途装輪車)」の略で純粋な軍用車両となり、これをアーノルド・シュワルツェネッガー氏の要望で「公道走行可能な仕様に」変更したのが「ハマーH1」なので、両者には強い関連性が存在します。※画像は中国で公開されたハンヴィーC
ハンヴィーの価格は1台約2200万円
ハンヴィー、そしてハマーH1を製造していたのは「AMゼネラル」。
その後1999年にハマーブランドはGMが買い取り(ハンヴィーはそのままAMゼネラルに残っている)、GMのもと「H2」「H3」とバリエーションを拡大してきたものの、「ハマー」ブランド自体は惜しくも2010年に消滅しています。
軍用車のハンヴィーを製造していたのは上述のとおりAMゼネラル、ハマーブランドにて乗用車を製造していたのはGM(ゼネラル・モータース)。
名称からして両者は関連会社かもしれませんが、今回ペンタゴンがハンヴィーを同盟国へ輸出するため、AMゼネラルへと大量に発注を行ったとされ、輸出先はイラク、ウクライナ、ヨルダン、スロベニア、コロンビア、ボスニア、ケニアと報じられています。
なお、これとは別に「ハマー(HAMMER)H1」が「ハンヴィーCシリーズ(乗用車)」として復活する、というのはすでに報じられたとおり(これの製造を行うのはVFLオートモーティブ。AMゼネラルからH1のスペアパーツを買い取る模様)。
ただしこちらは民生用なので、今回の受注とは関係がないようです。
2010年消滅のハマーが復活。「ハンヴィー」として中国メインで販売されることに
なんでハマーブランドは消滅?
富裕層を中心に販売が伸び、日本でも相当な人気を誇ったものの、リーマンショック、原油価格高騰が重なり販売が低迷するに至り2010年にブランドが消滅。
ただし消滅直前には中国の騰中重工がハマーブランドを購入すると伝えられていたものの、なぜかこれは契約自体が白紙撤回されています。
なお、同じ中国資本の長城汽車は「世界一のSUVメーカーとなるべく」ジープの買収に意欲を見せていますが、ここがハマーブランドを購入し復活させればいいのでは、と思うことも。