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ミニに「ローバーミニ・カブリオレ25周年」記念限定モデル登場。クラシックミニとのコラボは珍しい?

2018/05/07

| ミニが「ローバー」時代から数えてコンバーチブル25周年を祝う |

MINIが「ローバーミニ・カブリオレ」の25周年を祝い、限定モデルを発売。
これはミニクーパーSコンバーチブルをベースとし、スターライトブルーのボディカラーにコントラストカラーのドアミラーそしてストライプが与えられ、ルーフにはユニオンジャック、ホイールは18インチという仕様です。
なお生産台数は300台のみ、とのこと。

インテリアカラーは「サテライトグレー」で、限定モデルをあらわすプレートが装着。
そのほかハーマンカードン製のプレミアムオーディオシステム、ナビゲーション・プラス・パッケージも装着され、チリパッケージ他快適装備が追加されることに。

BMWは今までクラシックミニを推してこなかった

現在「ミニ」ブランドはBMWの所有ですが、BMWがクラシックミニをプロモーションに活用するのは非常に「希」。
ですが最近、ニューヨーク・オートショーにてEV化したクラシックミニを公開するなどちょっと風向きも変わっているようです。

なお、ローバーは1901年創業で、1994にはBMWがローバーグループを買収。
この目的としては「オフローダーを作るために」そのノウハウを持つローバーグループ(ランドローバーも含まれていたため)を買い取ったということになり、実際BMWはその技術で「X5」を完成させて発売することに成功。

その後BMWは様々な理由から「ローバーに価値を見出せなくなった」ために2000年にローバーを10ポンド(1500円くらい)で売却し、ランドローバーはフォードへと売却(その後ランドローバーはインドのタタへ)。
ただしローバーという”ブランド名”、ミニ、ライレー、トライアンフの商標は引き続きBMWが所有することとなっています(このあたりベントレーの商標問題のように、ちょっとややこしくもある)。

その後BMWの手を離れたローバー部門はMGローバー等に名を変えて存続したものの、MGブランドは中国の南京汽車へと売却され、2005年にはローバーブランドも消滅してその歴史に幕を閉じたというのがその大まかな流れ。

なお、BMWは新型車を開発するにあたってノウハウを持つ会社を買収する傾向にありますが、フォルクスワーゲングループと異なるのは、買収したブランドをあまり大事にしないこと。
フォルクスワーゲングループの場合、買収したブランドは利益を生み出せるように大事に育てるものの、BMWは「ローバー」のように技術を吸収してしまえば「そのブランドを捨てる」といったこともあるわけですね。

つまり、フォルクスワーゲンは「ブランド多角化」という手法を採用しているものの、BMWは「BMWブランドが最も重要」で、その存続のために他ブランドを使い捨てることがある、と言えます(M1開発時のランボルギーニとの一件も”そうなりかけた”かも)。

そしてローバーは「ドイツの自動車メーカー(BMW)によって解体され捨てられた」というイメージが現地イギリスでは強いようで、そのために当時BMWをボンドカーに採用していた007シリーズ(イギリス映画)の新作については英国国民のBMWに対する反発もあってBMWからアストンマーティンへと変更に(もちろん理由はこれだけではないのですが)。

今回ミニは同時に1993年モデル(BMWがミニを買収する一年前)のミニ・コンバーチブルも披露。
ボディカラーはカリビアン・ブルーもしくはナイトファイア・レッドのみの設定であったとされ、ホイールサイズは12インチ。

BMW買収後の新しいミニとしての「コンバーチブル」は2004年の登場だそうですが、これまでにミニは89,000台のミニ・コンバーチブルを販売し、その86%がマニュアル・トランスミッションを持つ、とのこと(この数字は極めて高く、コルベットやポルシェのGT系よりも多い)。

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