
Image:Callum Design
不朽の名作ミニを現代に蘇らせた「ウッドアンドピケット ミニ バイ カラム」
ジャガー、アストンマーティンにて活躍した名デザイナーが「新作」を発表
クラシックミニのオリジナルデザインを超えることは容易ではなく、しかしこれまでにも数々のレストモッドが登場しているのが現在の状況です。
そして今回登場したのはジャガー「F-Type」や「C-X75」などを手がけた名デザイナー、イアン・カラムによるクラシックミニのレストモッド、「ウッドアンドピケット ミニ バイ カラム」(Wood and Pickett Mini by Callum)」。
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イアン・カラムは「オリジナルを超えることは難しい」という挑戦を受け入れ、今回見事に自身のアイデアを具現化したということになりますが、レストモッドに際しては現代的なパフォーマンスと高級感を与えることに成功しています。
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なお、イアン・カラム率いる英カラム・デザイン(Callum Designs)がプロジェクトを主導し、現在オーダーを受付中ですが、初号車はモデルでありカーライターでもあるデビッド・ガンディが依頼した特注モデルであることもアナウンス済み。
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名門「Wood & Pickett」復活。往年のセレブ御用達カスタムミニを再解釈
「Wood & Pickett(ウッド&ピケット)」は1947年創業の英国コーチビルダーで、60〜70年代にかけてビートルズやピーター・セラーズらセレブが愛用したカスタムミニを手掛けたことでも知られます。
そして今回のレストモッドは、1997〜2001年製の最終型「Mk5 Mini Sportspack」をベースとし、当時のワイドアーチ仕様を継承しつつ、内外装を現代的にアップデートしているわけですね。
Image:Callum Design
デザインの進化:現代的かつクラシックを尊重
前後バンパー、サイドスカート、ヘッドライトやテールランプはすべてオリジナルデザイン。
ホイールは13インチの4スポークデザインに刷新され(超ディープリム)、内装はウッド&ピケットの象徴でもあった「Margrave(マーグレイブ)」ダッシュボードを再解釈し、ブリッジ・オブ・ウィアー製レザーや専用スイッチギア、最新のインフォテイメントシステムを装備することに。
Image:Callum Design
パフォーマンスも強化:63馬力から110馬力へ
搭載される1.3リッターエンジンは燃料噴射やECU、シリンダーヘッド、エキゾーストの改良によってオリジナルの63馬力から110馬力へと大幅パワーアップ。
トランスミッションも補強され、サスペンションとブレーキも現代仕様へと変更されています。
- モダンな8.4インチ ベンチレーテッドローター採用のブレーキ
- 専用サスペンションキットによる快適かつスポーティなハンドリング
Image:Callum Design
プレミアムな価格と希少性
価格は£75,000(約1,500万円)からと、容易に手が届くものではありませんが、パーソナライズ性が極めて高く、オーナーの個性を強く反映できるのが特徴です。
しかも、各車は一点モノで、2024年6月27日から29日に開催される英国「Heveningham Concours(ヘブニンガム・コンクール)」で正式に公開予定されることについてもアナウンスがなされています。
Image:Callum Design
過去と未来の融合:「再定義されたミニ」という選択肢
この「ウッドアンドピケット ミニ バイ カラムは、過去の栄光に敬意を払いつつ、現代の技術と感性で再定義されたクラシックカー。
まさに“走る芸術”と呼ぶにふさわしい1台で、英国デビッド・ブラウン・オートモーティブ(David Brown Automotive)の「Remastered Mini」や、MINI公式のEVコンバージョンサービス「Mini Recharged」など、クラシックミニの再生が注目される中でもあり、そんな中でもカラムデザインの提案は一際ユニークで魅力的なものとして人気を集めそうですね。
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