| アキュラは暗黒時代を抜け出せる? |
Automotive Newsが開催したイベント「マーケティング360」にて、アキュラのマネージャー、ジョン・イケダ氏が「しばらくの間、アキュラはそのルーツを忘れ、間違った道に入っていた」と発言。
具体的には「レクサスやインフィニティをベンチマークとしたために、自分たちが何者であったかを忘れてしまった」と語り、しかし「今はもう大丈夫だ。成長過程の苦しみは通り越した」とも。
新型NSXもカンフル剤にならず
なおジョン・イケダ氏はそれまでアキュラのデザイン部門にて働いており、現在のポジションについたのは2015年。
ただ、アキュラの販売は2015年をピークに下がり続けており、ちょっと「悪い時」にマネージャーに就任してしまったのかもしれません。
アキュラは2016年に「プレシジョン・コンセプト(画像)」を発表し、これを新しいレクサスの方向性として示唆。
どの時点までは「間違っていた」のかはわからず、よってこのプレシジョン・コンセプトは間違っていた時代の産物なのか、それとも間違いに気づいたのちのコンセプトモデルなのかは不明。
ただ、その後も「プレシジョン」コクピットを発表するなどアキュラは”プレシジョン”を推し進めており、となるとジョン・イケダ氏就任前が「間違って」いて、そしてそこからが「正しい道に」戻ったのだとも言えそう。
なお、レクサスは品質や耐久性、満足度といったアンケートにおいても毎回上位もしくはトップ。
一方でアキュラはあまり品質において評価されず、となるとレクサスをベンチマークとしたくなるのも理解できるところ。
レクサスはその「スピンドルグリル」がなんだかんだと不評ですが、それによってひとつのブランドアイデンテティを構築しているのは間違いなく、となるとアキュラももっとアクの強いフロントマスクを採用した方がブランディング上は有利なのかもしれません(いまひとつアキュラというと?と言われた時に明確なイメージが持てない)。
なお自動車メーカーが他メーカーをベンチマークとして行動するのはよくあることで、マツダがスバルの手法を取り入れているのは有名ですし、ヒュンダイもホンダやトヨタ、日産を、そしてハイパフォーマンスカーにおいては「BMW M」、高級車においてはレクサスをベンチマークとしている模様。