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新型スープラ開発時。トヨタ「ポルシェに勝てるクルマを作ろうぜ!」BMW「ああそう・・・」

2018/06/10

| 新型スープラの開発は「楽ではない道のり」 |

新型トヨタ・スープラの開発は86発売直後の2012年にはじまった、と新型スープラ掲示板「SupraMKV」にて紹介。
これによると、現GazooRacing Company GR開発統括部チーフエンジニアである多田哲哉氏が海外にて86の発表会を行なっている最中に日本(トヨタ本社)から電話があり、「ドイツに行け」との指示があった、とのこと。
この「ドイツに行け」とはつまりBMWとの共同開発を意味しますが、「まずはBMWと新型スポーツカー共同開発の可能性を探ってこい」ということであったようですね。※このあたりにいきさつは日経ビジネスにも掲載されている

BMWはベンチマークを設定していない

多田哲哉氏は1987年にトヨタへと入社し、そこでWRC参戦用ラリーカーの技術を開発したのちに86の開発を主導。
それまでにもダイハツとの共同にて「パッソ」を開発したり、もちろんスバルと一緒に86を作り上げたという(他者との調整)経験を買われての抜擢だったそうですが、別のインタビューにおいて多田哲哉氏は「スバルとの共同作業は大変だった」とも語っています。
その「大変だった」部分は「用語」の違いで、詳細は失念しましたが、たとえば「ビークルダイナミクス」という言葉ひとつにしてもトヨタでの定義とスバルとの定義が異なる、ということですね。

同じ日本人同士でもこういった感じなので「日本とドイツ」だと余計にその差が大きいと思われ、同氏はやはり別の記事では「ドイツ(BMW)にいかに思っていることを理解させるかが難しかった」とも。

実際に多田哲哉氏がBMWに行って「ポルシェをぶっとばせるだけのスポーツカーを作ろうぜ!」と張り切ってもBMWは「ああそう・・・」というテンションだったようですね。
なお、BMWは「特定ベンチマークを設定せず」に新型車を開発しているそうで(たしかにメルセデスAMGのようにポルシェに対抗したり、というところはないように思う)、さらにはトヨタが「ポルシェを打ち負かせるだけのクルマをつくれるだけの知識を持っていない」と考えていたようだ、と語っています。

さらにBMWは「そんなにポルシェが好きなら、自分でポルシェみたいなクルマを作らずにポルシェを買えばいいじゃないか」と(イヤミじゃなく)本気で思っていたようで、こういった「意思の疎通上での問題」が大変な苦労であった模様。

結局最後まで意思の疎通はできなかった?

実際のところ新型スープラ/BMW Z4発売直前となった今でもトヨタとBMWとの間には乖離があるようで、BMWは「ウチのZ4はスープラとは違ってリアルスポーツだ」、トヨタは「新型スープラはBMW Z4とはまったく別で、純粋に速さを追求している」。
両者の言っていることは相反しますが、内容としては「まったく同じ(ボタンのかけちがいのようなもの)」。
つまりは「目的が同じなのに考え方が全く違う」ということで、このあたりは実際に発売されれば両方のクルマをぜひ乗り比べてみたいものだ、と思います。

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