| フォルクスワーゲングループとヒュンダイグループは仲が悪そうだが? |
アウディとヒュンダイがフューエルセル・ビークルにおいて技術やパーツの交換を行うことに合意した、との報道。
まずはヒュンダイのFCV(FCEV)、iX35で得た技術をアウディに開示することになり、アウディは将来的にFCV製造時においてヒュンダイからパーツ供給を受ける、とのこと。
この内容を見るに双方で研究を行うというよりはアウディがヒュンダイから技術やパーツを「買う」ことになるようですね。
大丈夫かアウディ?
なおアウディはフォルクスワーゲングループに属していますが、ヒュンダイはフォルクスワーゲングループ傘下から多数の人材を引き抜いています。
ヒュンダイ傘下の「キア」は初代アウディTTのデザイナーであるペーター・シュライヤー氏を引き抜いていますし、ブガッティからはシロンのデザイナー、ランボルギーニからは副社長、ベントレーからはチーフデザイナーとインテリアデザインチームといった具合。
要はあまり「仲が良くなさそう」にも見えるものの、それでも提携を行うだけの価値があると踏んだ、と言えそうです。
そうなるとちょっと微妙なのでは「移籍した人たち」で、場合によっては「古巣」と一緒に巣ごとをする可能性も出てきて、移籍時にモメた人などは「ちょっと嫌だなあ」と考えているかもしれません。
しばらく前に銀行の合併が相次いだとき、ぼくの友人が「太陽神戸銀行(というものがあった)」に勤めていて、ちょっと上司と揉めて三井銀行へと転職したものの、両行が合併して「太陽神戸三井銀行」になってしまい、結局また元の上司と顔をあわせることになったということがありましたが、そういった例も出てくるのかもしれません。
なお、今回の例に限らず韓国企業とフォルクスワーゲングループとの提携は意外と見られ、過去にもランボルギーニがサムスンとVR技術で提携し、最近でもアウディとサムスンが提携を行なっていますね。
主観ではありますが韓国は民族意識や組織への帰属意識が強く、社会的貢献や業界の発展というよりも自国や自らの会社の発展を第一義に考えているように思われ、その意味では提携においても「かなりドライ」な相手だと考えています(そのぶん十分なメリットを提供すればリターンがあるというビジネスライクな一面も)。
フォルクスワーゲングループ傘下のブランドが提携によって「どの程度得るもの」があると見込んでいるのかは不明ですが、かなりタフな相手であることには間違いなさそうですね(タフという点ではドイツ人も同じですが)。
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