| ソルトフラッツにて、クルマバカたちが速度記録を更新 |
毎年(開催できない年もあった)行われる世界最高速チャレンジイベント、「ボンネビル・ソルトフラッツ”スピードウィーク”」にて新たな世界最高記録が誕生。
その速度なんと時速483マイル、時速に換算すると「777km/h」。※目標は時速500マイル=804km/hだった、とのこと
開催地となるボンネビル・ソルトフラッツはその名の通り塩の平原で、これは塩湖が干上がったもの。
見渡す限りの平原で最高速チャレンジに最適な環境ということもあり、1912年から開催され現在に至るまで世界中から「世界最速」を目指す個人やチームが集結することで知られます。
エンジンはヘリコプター用
今回、世界最速を更新したのはチーム・ベスコ(Vesco)のマシン、「タービネーターⅡ(Turbinator II)」。
ヘリコプターに搭載されるタービン・エンジンを使用したものですが、多くの(最高速チャレンジ用の)マシンのようにタービンエンジンを推進用のスラスターとして使用するのではなく、車輪を回転させるための動力として用いているのが特徴です。
車体は一番上の画像の通り前面投影面積を極端に抑えたもので、しかし安定性を重視して「細長く」。
こちらは車体前後に積まれるカメラの映像ですが、速度が客観的にわかるような対象物が周囲になく(時々チェックポイントが出てくる)、かつ周囲に何もないために速度感が希薄。
それにしてもこれだけ「なにもない」というのは日本ではまず考えられず、まさにアメリカならではの場所だと言えそうです。
そして停車の際はパラシュートを展開。
ちなみにこちらは2016年のチャレンジにおける車内の映像(この際は惜しくもタイヤがバーストし記録達成ならず)。
車体の空気抵抗を抑えるために極端にコクピットが狭いことがわかりますね。
ステアリングホイールに至ってはゲームのコントローラーよりも小さいくらい。
それでは動画を見てみよう
こちらが記録達成時の走行を収めた動画、「Speed Week 2018 Fastest Run」。
こちらが2016年、時速648キロでタイヤがバーストしてしまう動画、「400 mph Tire Blowout at World of Speed!」。
これまでソルトフラッツにはこういったチャレンジも
なお、ボンネビル・ソルトフラッツ・スピードウィークは(パイクスピークのように)FIAによって承認された公式競技ではなく、しかしその過酷さ、レベルの高さから自動車メーカーも公式にてチャレンジするほど。
ホンダ、フォルクスワーゲンも、それぞれの部門にて記録を達成したことがありますね。
そして、かつてボンネビルにて「世界最速」を記録したフェアレディZがオークションに登場したことも。
ボンネビルといえば、やっぱり「世界最速のインディアン」。