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マセラティ「アルフィエーリを来年のジュネーブにて発表する」。スポーツクーペ市場が縮小する中で輝きを放てるかを考える

2019/03/08

現在、マセラティはその輝きを失ってしまった。急速にブランドシフト中なるも回復できるか

マセラティが2020年のジュネーブ・モーターショーにて新型スポーツカー「アルフィエーリ」を披露する、と公表。

アルフィエーリは2014年にコンセプトカーとして公開されているものの、その後マセラティ全体の販売が振るわず、その開発が「凍結」状態に。
時を同じくして、現行モデルの販売を終了し新型へと移行するはずであったグラントゥーリズモも生産終了を撤回して生産を継続している、というのが現在のマセラティでもありますが、販売が落ち込んだのは主に中国市場の影響が大きい、と言われています。

マセラティはエレクトリックブランドへとシフト開始

その後マセラティはなかなか販売を回復させることが出来ず、2018年にはその販売が前年比で半分というところにまで落ち込んでいるものの、現在マセラティはブランド再起をかけて最ブランディング中。

その過程で出てきたのが「マセラティブランドのエレクトリック化」で、この計画の中で語られたのが「アルフィエーリをEVとして発売」。

これによると、グラントゥーリズモ、グランカブリオは廃止となり、それぞれアルフィエーリ、アルフィエーリ・カブリオへと引き継がれ、2022年の市販を計画している様子がわかります。

そこで今回の「来年のジュネーブにアルフィエーリを展示」という話ですが、まずは2020年にコンセプトモデルを提案し、2022年にデリバリー開始、という流れになりそう。

そして、そこで気になるのが「パワートレーン」。
2014年の時点では「500馬力クラスのV6エンジン搭載」という話であったものの、その後「エレクトリックモーター」へと計画がシフトされていて、しかしこの計画は故セルジオ・マルキオンネ氏時代のもの。

よって、現在の新CEOのもとでは計画が変更されている可能性があるわけですが、最新のウワサでは「アルフィエーリはアルミスペースフレームが用いられ、マイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド、ピュアエレクトリックが用意される」。

つまり以前の計画から再度変更がなされているということになりますが、マセラティいわく「アルフィエーリのEV版は世界初のラグジュアリーEVクーペ」となり、0-100キロ加速2秒以下、最高速度は300km/hを超える、とも主張しているようで、ガソリンエンジン版の登場は置いておいて、ピュアエレクトリックモデルが登場するのは間違いなさそう。

そもそもマセラティの「強み」とは?

近年のマセラティについては、「ラグジュアリーとスポーツ」との融合が評価されてきたと思われますが(それはベントレーも同じ)、最近だとスーパーカーにもラグジュアリーさが備わってくるにあたり、その輝きを徐々に失ってきたように思います。

つまりこれまでのスーパーカーは乗り心地が悪く装備がプアで、しかしマセラティやベントレーはスーパーカーとまで行かなくともそれに近い性能を持ち、スーパーカーよりもずっと乗り心地がよく豪華であった、ということが「選ばれる理由」だったと思うのですね。

ただ、最近のスーパーカーは技術の進歩によって望外に乗り心地が良くなり、購買層の変化に対応する形で高級さも備えるようになっていて、そこでマセラティやベントレーを選ぶ理由が減ってきたのではないか、と考えています。

そういった環境においてマセラティが再び輝きを取り戻すには「パフォーマンス」なのか(これはスーパーカーに対抗できない)「ラグジュアリー」なのか、はたまたデザインやエレクトリックという要素が競争力を発揮するのか不明ではあるものの、アルファロメオともども大きくブランドシフトを開始しており、今後の動向に期待したい、と考えています。

なお、高級スポーツクーペ市場においてはBMWが「8シリーズ」で再参入を果たしたもの、メルセデス・ベンツは「Sクラスクーペ」の次期型はないとも語っており、なかなかに難しいマーケットであることもわかりますね。

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