| このクルマが2005年に作られていたとは。マイバッハは今こそハイパーカーを出すべきだ |
2005年に発表されたマイバッハ・エクセレロ(Maybach Exelero)。
これはまだマイバッハが「メルセデス・マイバッハ」ではなく、マイバッハとして独立したブランド(しかしメルセデス・ベンツのブランドのひとつ)であった時期に発表されたコンセプトカー。
このマイバッハ・エクセレロにつき、製造されたのは一台のみだとされ、当時7億円にて南アフリカのダイヤモンド王であるアンドレ・A・ジャクソン氏へと売却。
その後8億円にて米ラッパー、バードマンに売却されたと報道されていましたが、今回の動画を見るに、その後さらにドイツの「Mechatronik」へと売却されていたようですね。
製造はメルセデス・ベンツではなく「ストーラ」
なお、実際にこのクルマを製造したのはメルセデス・ベンツではなく、イタリアのストーラ(ストーラのサイトへ行くと、BLUTECHなる会社にリダイレクトされるので、ここにストーラが買収されたのかも)。
そしてストーラ(BLUTECH)はメルセデス・ベンツの他フィアット、ランチア、GM、BMW等を顧客に持ち、様々なクルマの制作を請け負ったりしている会社です(ワンオフモデルやコンセプトカーを手掛けることが多い)。
ちなみにランチア・ストラトスのデザイナーであるマルチェロ・ガンディーニが、オリジナルの発売から30年を経た2001年に「ランチア・ストラトスをイメージして」発表した「ストーラS81」もストーラ社が製作した車両。
そのほか、何度かポルシェ・ボクスターやケイマンをベースにしたコンプリートカーも製作していますね(画像はボクスターベースのストーラGTS)。
マイバッハ・エクセレロのパフォーマンスは「スーパースポーツ」並み
そしてこのマイバッハ・エクセレロはもともとグッドイヤーグループのタイヤメーカー、フルダ(Fulda)がメルセデス・ベンツに依頼して企画を進めたもので、ハイパフォーマンスタイヤ「カラット・エクセレロ」のテストそしてプロモーションを兼ねていた、と報じられています。
そしてこのタイヤの特徴は「時速350キロにも耐えうる」というもので、もちろんメルセデス・ベンツはその速度に達することができるようにこのクルマを設計し、ベースとなるのは当時のマイバッハ現行モデル「マイバッハ57」。
デザイン自体はプフォルツハイム大学にて輸送機器デザインを修める学生4人による共同作品が採用され、エンジンは5.9リッターV12、出力は690馬力。
見ての通り「巨大な」車体を持つために重量は2,660キロというヘビー級ではあるものの、そのパワフルなエンジンにて0-100キロ加速は4.4秒(最新のポルシェ911カレラで4.2秒)、最高速は(ナルド・サーキットにて)351.45km/hを記録しています。
なお、このときに装着されていたタイヤは23インチサイズ(315/25)の「フルダ・カラット・エクセレロ」。
マイバッハ・エクセレロのレビューを見てみよう
そしてここからはスーパーカーブロンディさんによるマイバッハ・エクセレロのレビュー。
まずは試乗を行う空港に、シースルーのトランスポーターに載ったマイバッハ・エクセレロが到着。
そして自らカバーを外すスーパーカーブロンディさん。
もちろん、このカバーも特注なのだと思われます。
今でも十分通用しそうなデザインであり、これは14年前に作られたというのが信じられないほど。
ドアノブは特殊な形状。
インテリアはブラックにレッド。
これだけデカいのに2シーター、そしてリアには強固な補強とヘルメット。
さらにマイバッハなのに4点式ハーネスを備えます。
このドアの分厚さよ!
そしてマイバッハの護衛付きで試乗開始(ほかにもマイバッハG650ランドーレットが登場する)。
やっぱり相当に速いらしい!
VIA: Supercar Blondie