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| 人気があるクルマを持っている=株価が高いわけではない |
さて、ぼくは株式に対してけっこう大きな投資を行っていますが、その中でも自動車関連への投資が高いウエイトを占めています。
やはり動向をつかみやすいということ、その直接の利益を稼ぐ製品を実際に自分の目で見て確かめることが出来るということが理由です(逆に、PCやスマートフォンの中身の部品メーカーなどは、完成品としての性能がわかりにくく、また完成品メーカーに(部品の)販売状況が左右されるため、あまり株を買う気にならない)。
そんなわけで、日本の自動車メーカーの株価ランキングを作成してみましたが、案の定トップはトヨタ。
しかしその後は意外な順序となっており、その理由も自分なりに考察してみました。
トヨタ自動車(7203)・・・ 10/31終値7,542円
まずはトヨタ自動車。
チャートは直近1年を拾ったものですが、けっこう上がってきている銘柄の一つ。
なお、ぼくは4000円台後半で仕込んでいるので、ぼくのポートフォリオの中でもかなりパフォーマンスの良い銘柄です。
最近になって株価が上昇に転じている理由としては、やはり販売面が好調なこと、そしてスバルやマツダ、スズキといった「同盟」を増やし、生き残れる環境を作っていることが評価されていると考えて良さそうですね。
このレベルであっても、まだ買い増ししていいか、とも考えています。
スズキ(7269)・・・10/31終値5,137円
トヨタに次ぐ株価を誇るのはスズキ。
ここ最近株価が高くなっていますが、その理由はちょっと謎。
ただ、軽自動車市場において強みを発揮できるのは間違いなく、インド市場においてもほかの自動車メーカーが「喉から手が出るほどの」優位性を持っています(これがトヨタがスズキと組んだ理由の一つ)。
なお、ジムニーの人気があるとは言っても、その利益面でのインパクトは小さく、「人気がある」のと「そのモデルが利益をもたらす」のとは全く別だと考える必要があります(よって、ジムニー販売前後にも株価はあまり動かなかった)。
スバル(7270)・・・10/31終値3,123円
マツダと反対に、投資を抑えるのがスバル。
海外工場の建設にも慎重で、エンジン開発にもコストを掛けず(WRX STIに搭載されるEJ20は1989年から30年も使い続けていた)、競争の厳しいミニバンやコンパクトカーからも撤退し、新開発したプラットフォーム(SGP)を全車種に使い回すであろうほどの勢いを見せています。
そして車種を絞るとはいえ、日産とも異なるのは、「特定セグメントに集中しており、そこで圧倒的な強みがあること」。
加えて「シンメトリー4WD」「水平対向」「モータースポーツ」という強みを持ち、それが市場に浸透している、という特徴も。
高望みせず、勝てるところで勝とうという経営が奏功し、ホンダ以上の株価をつけている、ということになります。
ホンダ(7267)・・・10/31終値2,942円
そしてこちらはホンダ。
トヨタとは裏腹にかなり下がっていますが、これはやはり「売れ筋が軽自動車やコンパクトカーなど低価格モデルに集中しており、利益が薄い」ことが理由だと思われます。
加えて、ホンダは純血主義を貫く傾向にあり、そのために今後の変革のための開発費用が重くのしかかるものと見られ、このままでは「先行きが暗い」自動車メーカーの一つ。
すでに持っていた株は処分していますが、2000円台の時に購入し、4000円台で売り払ったので「かなり利益が出た」銘柄の一つ。
ただし、上記の理由にて、状況が変わらねば「二度と手を出すことはない」銘柄でもあります。
マツダ(7260)・・・10/31終値1,005円
マツダも「ズルズルと下がっている」自動車メーカーの一つ。
ブランディングに長け、市場認知度の向上やファンの育成も上手なのですが、いかんせん販売台数が伸びず、「投資が回収できていない」のがちょっとツラいところ。
マツダは海外工場や新型プラットフォーム、新型エンジン、電動化技術などに多大な投資を行っていますが、それらの負担が大きく、収益がなかなか改善しないようですね。
日産自動車(7201)・・・10/31終値689円
もはや救いようのない日産。
日産は非常にコスト管理に厳しく、コストカットによって利益を確保している会社だと認識しています。
よって、売れるかどうかわからないモデル、チャレンジングなモデル、売れないだろうけどブランドイメージを押し上げるモデル(トヨタであればGRスープラ)を投入せず、つまり「夢のない会社」になってしまったという印象も。
株価はじつにトヨタの1/10以下となっています。
三菱自動車(7211)・・・10/31終値498円
そして「どうしてこうなった・・・」な三菱。
かつてはパジェロやランエボといった人気車種を持っていたにもかかわらず、その資産をうまく活かせなかった上に「リコール隠し」というダメ押しが会社を再起不能な状態に追いやったと言えそうですね。
ときどき、「安いから」という理由で有名な会社の株を拾う人がいますが、ぼくにとっては「それだけは絶対にやってはいけない」行為だと認識しています。
海外勢の株価はどうなっているのか
アウディ・・・816ユーロ
株価の高さにびっくりのアウディ。
意外やディーゼルゲートがあっても株価が下がらず、大きな変動がないようですね。
資産として持っていてもいいかもしれません。
フェラーリ・・・161.92ドル
ぼくが集中的に投資しているフェラーリ。
その理由は色々とありますが、フェラーリは常に「未来の仕事」をしていて、クルマを売るよりも「ブランドを売る」ことを第一義に考えているため。
よって販売状況がクルマの出来やデザインに大きく左右されにくいと考えていて、安定性が非常に高い、とも認識しています。
ポルシェ・・・66.72ユーロ
そして海外の自動車メーカーですが、まずはポルシェ。
ディーゼル不正事件の影響の後にガクンと株価が下がり、その後急激に「エレクトリック」へとシフトしています。
そして、そのエレクトリック化が「吉と出るか凶と出るか」がわからずに多くの投資家が手を出すのをためらっており、しかしタイカン発表後から株価が上昇傾向に。
つまり、市場が「ポルシェの方向性は間違っていない」と判断したということになりそうですね。
アストンマーティン・・・4.26ポンド
一時期「なんとしてでも」買おうと思っていたアストンマーティン株ですが、結論から言うと「買わなくてよかったな・・・」という状況。※イギリスの新規公開株買付が日本からではできなかった
ヴァルキリーなどハイパーカーの発売も控えていて(これは利益が大きい)ここまで下がらなくてもいいだろうというほどですが、とにかく下がりすぎなのが現状です。