| ただし価格について公表はなし。おそらく軽く1億円は超えそう |
ポルシェをもっともよく知るレーシングファクトリーと言われるカネパ。
そのカネパが今回、ポルシェ959をレストアするだけではなく、よりパフォーマンスを高め現代風の装備とフィニッシュを追加した「ポルシェ959 リイマンジンド SC(Reimagined SC)」を発表。
これは調査に10年以上をかけた結果実現したプロジェクトだそうですが、カネパはこれまでに何台か959のレストアを手掛けていて、そのノウハウがいかんなく発揮されたものだと言えそう。
なお、一台の制作にかかるのは4000時間、提供されるのは50台のみ。
ハンドリング、そして快適性は「現代レベル」に
なお、カネパは959が現役だった頃、959を北米に輸入していたことも。
これまでにも959に対しては出力向上などのカスタムを行っていますが、今回の「リイマジンドSC」は、その内容が「別次元」となっているようですね。
外装カラーについては自由に選ぶことができ、当時選べなかったカラーも選択可能。
ポルシェがこれまでに提供してきた150ものボディカラーに加え、完全オリジナルカラーもOKだそう。
「グリーン」は1990年代っぽくもあり、また現代っぽくもありますね。
ホイールについても当時とは異なるサテン仕上げのメタリックグレー(ポルシェ純正17インチのほか、カネパが純正同様デザインにて18インチサイズを新たに製造している)。
ちなみに車高は1インチダウン。
ブレーキローターは2ピース化、かつパッドも現代の技術で製造されたアップグレード品が採用され、タイヤもミシュラン製のハイグリップ品が装着されます。
ポルシェ959リイマジンドSCのインテリアはこうなっている
そして959リイマジンドSCでは、インテリアもフルカスタムが可能。
製造される50台は「どれひとつとして同じカラーの組み合わせがない」ように調整される、とのこと。
こちらもポルシェのオリジナルカラーに加え、指定したカスタムカラーも再現可能。
なお、ダッシュボードには「昔風のカーステレオ」に見せかけたポルシェ純正のカーナビゲーションもインストールされています。
もちろんシートのステッチも自由に選べます。
ステアリングホイールのステッチ変更は「ポルシェ純正にはなかった」仕様。
こういった微妙な色合いの再現もカネパならでは(インテリアはすべてハンドメイド)。
トランクルーム内も完全に張り替えられ、工具入れやラゲッジセットも内装カラーに合わせてオーダーが出来ます。
カネパ「ポルシェ959リイマンジンドSC」は見た目だけではない
そしてカネパはポルシェのスペシャリストだけあって、まずは車体を分解し、そこからシャシーをチェックし再塗装。
どんな小さなパーツも分解し、そして再度組み上げるにあたっては純正、そして必要に応じてアップグレードパーツを使用する、とのこと。
なお、ポルシェは959用のパーツを3Dプリンタにて再生産して販売すると発表していて、959のレストアも(以前に比べて)ちょっと楽になったのかもしれません。
エンジンについても分解清掃するだけではなく、全てのパーツを見直し、アップグレードできるものは交換済み。
表面のフィニッシュについても現代のカスタムカー同様のレベルが再現されています。
サスペンションはなんと「ツイン(ペンスキー製のカスタム品、チタンスプリング使用)」。
足回りにおいてはサスペンションクリップやクランプ、ベアリング、ブーツといった劣化しやすいパーツは全て新品に。
ホイールハブも完全に分解されてレストアされている、とのこと。