| シロン・プル・スポールのデザインイメージはスター・ウォーズのXウイング |
さて、今年はジュネーブ・モーターショーの開催が中止になり、多くの自動車メーカーがそのための対応を強いられています。
そのほとんどは、ジュネーブにて発表予定であった新型車をオンラインで発表することとしていますが、それだけではまだまだ周知が不十分でもあり、ケーニグセグ、ベントレー、マクラーレン、アストンマーティンなどはユーチューバーやカーメディアを通じてのレビューを公開し、それによってさらなる拡散を狙っているようです。
たしかにメーカーホームページまで新型車をチェックしに行く人は多くないかもしれませんが、お気に入りユーチューブチャンネルであれば日常的にチェックしている人も多いと思われ、効果的な手法だと言えそうです。
スーパーカーブロンディ、ブガッティ本社へ
そして今回ブガッティは女流スーパーカー系ユーチューバー、スーパーカーブロンディさんを起用。
ブガッティ本社に招き、今回発表したニューモデル「シロン・プル・スポール」の細部を紹介しています。
このブガッティ・シロン・プル・スポールは、ノーマルのシロンに比較して(フロントで)65%も固められたサスペンションや巨大なリアウイングが特徴ですが、スーパーカーブロンディさんいわく、このウイングのデザインには「スターウォーズの影響がある」とのこと。
実際に、ブガッティと同じくフォルクスワーゲングループに属するポルシェは、スター・ウォーズとのコラボレーションにてイベントを開催したり、スター・ウォーズの世界観を盛り込んだ宇宙船をデザインしているので、その影響が(VWグループを統括するデザインオフィス経由で)ブガッティに及んでいても不思議はなさそう。
こちらがインスパイア元とされるT-65 Xウイングですが、羽根が開いた「戦闘モード」をイメージしている、というわけですね。
この「X」形状は、シロン・プル・スポールに採用されるリアウイングのステー、そしてリアバンパーに見られ、たしかに言われてみると「Xの」そのもの。
さらにはノーマルのシロンに比較して車高が落とされ、ホイールは熱を放出する「エアロ形状」に。
このホイールはマグネシウムにて成形され、標準のホイールよりも16%軽量。
内側にはカーボン製のブレードが装着されています。
エンジンそのものは1500馬力にとどまりますが、出力特性が変更され、ギア比も15%クロスされることで「加速重視」の設定に。
シロン・プル・スポールの加速データは未公表ではあるものの、通常シロンの2.5秒より速いのは間違いなさそうですね。
ウイング上下には二本のフィンが設けられていて、後端の角度を見るに、かなりなダウンフォースが得られそう。
タイヤはシロン専用のミシュラン・ブガッティ・パイロットスポーツカップ2R。
サイドから見ると、かなり車体後部の下側が出っ張っていることがわかります。
おそらくはダウンフォース獲得を目的とし、ディフューザーを大型化させたためなのでしょうね。
インテリアは基本「ブラック」、そしてステッチ等によってブルーのアクセント。
かなりスパルタンな印象です。
ブガッティ本社にはスペシャルモデルが勢揃い
そしてこの動画のもう一つの見どころは、ブガッティ本社に集結したスペシャルモデルたち。
まずは6億2000万円のディーヴォ。
その価格20億円、ラ・ヴォワチュール・ノワール。
9億5000万円のチェントディエチ、世界最速を誇る3億3000万円のシロン・スーパースポーツ300+。
ブガッティ設立110周年記念にしてEB110へのオマージュ”チェントディエチ(Centodieci)”正式発表!「次の100年に向け、過去とテクノロジーとを融合させた」
【動画】新型ブガッティ・シロン”スーパースポーツ300+”プロトタイプが490km/hを記録し公式に「世界最速のクルマ」に!ケーニグセグの446km/hを大きく更新
これらにシロン・プル・スポールの3億9000万円をプラスすると、たった5台しかないのに総額はなんと42億9000万円。
もちろんこれらをコンプリートする人が存在するということもまた事実なのかもしれません(ラ・ヴォワチュール・ノワールはワンオフだが、これを購入した人は”全ブガッティ”を持っている可能性が高い)。※現実的にはこれらの納車はまだ始まっていない
そしてこの価格は”新車価格”であり、ブガッティのクルマはいずれも新車価格よりも高値で取引されるので、「市場価格」だとさらに高い、ということにもなりそうです。
VIA:Supercar Blondie