| 映画「ワイルド・スピード スカイミッション」に使用されたライカン・ハイパースポーツもボクスターベースのレプリカだった |
さて、先日紹介した「ポルシェ987ボクスターを320kg軽量化した男」。
これは記事中で述べたとおり、ライカン・ハイパースポーツのレプリカを製作する過程にてパーツを外した結果ですが、今回はそこから「先」の動画が公開に。
まず、ライカン・ハイパースポーツ(本物)は中東の「Wモータース」が製造していたクルマ。
限定台数は7台のみ、そして7台に対して100件もの注文が集まったとされています。
デザインはフランス出身のアントニ・ジャナルリ氏で、後に自身のブランドも立ち上げていますね。
ライカン・ハイパースポーツのデザイナーが立ち上げた新ブランド「Jannarelly」。日産の3.5L/V6エンジンを搭載し、重量760kgでデビュー
ライカン・ハイパースポーツのエンジンはRUF製
ライカン・ハイパースポーツの製造元は明かされていないものの、エンジンがRUFであること、内装パーツの多くにポルシェ製を使用していることを鑑みるに、ルーフCTR3(ルーフが911をミドシップ化したコンプリートカー)をベースにしていると考えてよく、よってルーフが製造に噛んでいるのは間違いなさそう。
780馬力、0-100キロ加速2.8秒、最高時速395キロというスペックを持ち、価格は1台3億8000万円程度からとされる、まさにハイパーなクルマです。
そしてこのライカン・ハイパースポーツを一躍有名にしたのは映画「ワイルド・スピード SKY MISSION(スカイミッション)」。
劇中にて派手にビルとビルとの間をジャンプするというスタントを見せていますが、このシーンに使用されたのも「ボクスターベースのレプリカ」。
もちろん本物のライカン・ハイパースポーツを使用するわけにはゆかず、劇中向けにそっくりなレプリカを製作したわけですね。
実際のところ映画の影響力は非常に大きく、アストンマーティンは007シリーズとのコラボレーションによって大きく認知度を向上させ、マクラーレンも「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」にて一躍一般人にも知られることに。
使用済みの「レプリカ」を流用?
ただ、今回紹介するライカン・ハイパースポーツは映画撮影用ではなく、アリーナやスタジアムで開催する「ワイルド・スピード・ライブ」にて使用されたレプリカで、よってヘッドライトなど細部までを実車と同じにする必要はなく、雰囲気が出ていればOKなもの。※ショー自体は不人気で終了したとされ、そこで使用されていたレプリカを入手したのだと思われる
「ワイルド・スピード」ライブショーは不発。その利益欠損をカバーするために映画やショーに使われた車両が競売に。GT-R、スープラはもちろん、戦車までが出品
加えて、ショーでは「撃たれるだけ」の存在であり、走行する必要はなかったため、中にはパイプで組まれた「やぐら」があり、このやぐらにボディを乗せているだけの不動車。
そして今回、このライカン・ハイパースポーツのレプリカボディを、ポルシェ987ボクスターに載せ替えようというプロジェクトがスタートした、ということになりそうです。
こちらがライカン・ハイパースポーツ(レプリカ)とポルシェボクスター。
そしてこちらのボクスターの外装を引っ剥がしてライカン・ハイパースポーツの外装を「貼り付ける」ということになりますが、その途中の段階にて「遊んでみた」のが先日紹介した「超軽量ボクスター」というわけですね。
現在レプリカ製作プロジェクトは進行中
今回の動画では実際の作業風景が公開されていないものの、追って作業編が公開されることになると思われますが、法規に適合させることを考えるとランプ類を点灯させたり、またドアの開閉などを可能とする必要があり、相当に困難なプロジェクトであるのは間違いなさそう。
こちらはまず、双方を比較して計画を練る動画。
こちらはポルシェ・ボクスターのパーツを「剥いだ」ところ。
なんとボクスターの車体をいったんカットしてホイールベースを延長中。
VIA:Casey Putsch