| ランボルギーニはそろそろユーザー層を拡大する時期にさしかかっている |
さて、いつも独自の観点で既存車のデザインを自分流へとアレンジして公開するスケッチモンキー氏。
今回はランボルギーニ・アヴェンタドールを「FR」化したデザインを公開しています。
ランボルギーニというとアヴェンタドール、ウラカンといったミドシップスーパースポーツの印象が強いメーカーですが、最初に世に送り出した「350GT」はフロントにV12エンジンを積むFRであり、その後にもイスレロ、エスパーダ、ハラマといったFR車を発売しています。
ランボルギーニは1978年以降FRを作っていない
しかしながらミウラとカウンタックのヒットによってランボルギーニは一気に「ミドシップスポーツ」へとシフトすることになり、1978年にエスパーダが生産終了となったのちはFRが途絶えることに。
フロントエンジン搭載車としては1986年〜1993年に「LM002」が発売されていますが、これは軍用に開発したクルマを(その開発コスト回収のために)民生用に転じたというレアケース。
それでもランボルギーニは「4座」ラインアップの必要性を感じており、過去には(ミドシップのままで)4座アヴェンタドールのテストも行なっていたと報じられているものの、現時点では「ウルス」が4座スーパースポーツの役割を担っていると考えて良さそう。
それでも「存在しない」ラインアップが「FRスポーツ」であり、この可能性を考えたのが今回の作品だと言えそうです。
レンダリング作成にあたって、スケッチモンキー氏はいつもどおり現行モデルのデザインを解析。
その上で「どうするか」を考えてプランを考案。
その後はサクサクとデザインを変更。
キャビンを後ろにずらし、ミドシップエンジン車特有のサイドエアインテークなどを消去しています。
こちらが完成状態。
たしかに「FRのアヴェンタドール」といった感じですね。
ミドシップ版とFR版との比較。
ランボルギーニはFRを発売すべき?
今回は「アヴェンタドールの4座」ということでこのデザインに落ち着いたのだと思われますが、せっかくのFRであれば完全に別のデザインを持つ「ブランニューモデル」でも面白そう。
というのも現在のランボルギーニのデザインは「エクストリーム一辺倒」であり、優雅でエレガントなデザインを持つクルマがないため。
たとえばフェラーリは「あらゆる需要を取り込む」としていて、しかしそれはボディ形状によってではなく、スポーツカーの形を維持しながら「SUVやサルーンの顧客を獲得できるよなデザインを行なってゆく」とも。
実際にローマは”ライフスタイル系フェラーリ”として登場しており、サルーンと競合するっことも想定されているようです。
-
フェラーリ「ローマはいうなればイブニングドレスを着たF1マシン。そのルックスによって高級SUVやセダンのオーナーを取り込みたい」
| フェラーリはライフスタイル系モデル=GTラインナップの販売を増やしたい | フェラーリにてマーケティング部門を統括するエンリコ・ガリエッラ氏がカーメディア、AutoNewsに語ったところによると、 ...
続きを見る
それを考えると、ランボルギーニが今後販売を伸ばすには現在と異なる路線のデザインが必要で、しかしミドシップのまま「優雅でエレガントな」デザインにしたとしても既存ラインアップの販売を侵食するだけの可能性があり、であれば「他社のシェアを食える」FRのほうがいいのかもしれません。
ただ、ランボルギーニはフェラーリのように、FRとしてのアイコニックなクルマを持たず、やるとしたら「ゼロベースでの」スタートとなりそうですね。
VIA: The Sketch Monkey