| 相当なBMW愛が感じられるカスタムを見てみよう |
二代目スズキ・ラパンをBMW(E30風)へとカスタムした個体がインスタグラムに投稿され、ちょっとした話題に。※単にレプリカだと断じることはできない
フロントグラスに「Breyton-design」とロゴの入ったハチマキが貼られていること、ブレイトンのインスタグラムアカウントがシェアしているところを見るに、ブレイトンの日本代理店もしくは取扱ショップが製作したデモカーの可能性も高そうですが、簡単に調べたところではその素性が分からず、ナゾなカスタムカーだと言えそうです。
相当なスキルと情熱がないとここまでのカスタムはできない
画像を見るに、チョコチョコと「無理やり」なところはあるものの、かなり高い技術をもってカスタムされていることは間違いなく、フロントバンパーに埋め込まれたモールやウインカー、フォグランプの処理は秀逸。
フロントリップは汎用品(あのカットできるヤツ)だと思われ、しかしなかなかに雰囲気が出ている、と思います。
ホイールアーチにもモールが取り付けられてタイヤ/ホイールがツライチとなっていますが、ホイールの選択、微妙に落ちた車高、薄すぎないタイヤ(E30が現役だった時代を意識したのだとしたら頭が下がる)、センターキャップなど見どころ満載。
もちろんフロントマスクはBMW風に置き換えられ、丸目四灯そしてキドニーグリル、それらを結ぶルーバーもしっかり再現されていますが、ヘッドライトユニットとルーバーとは一体化しており、こういったパーツが存在するか、他車種からの流用なのかもしれません(少なくともE30からの流用ではない)。※ブレイトンのバッジも忘れてない
BMW E30はこんなクルマ
そしてこちらが元ネタとなったE30世代の3シリーズ。
3シリーズとしては二代目となり、1982年〜1994年まで販売され、ちょうどその頃日本はバブル景気とあって大人気となり、夜の繁華街に大量に溢れたために「六本木カローラ」なる不名誉な称号を頂戴したのもこの世代ですね。
よく見られたボディカラーはネイビーそしてメタリックグレーやレッドといったあたりですが、今回目撃されたラパンについてはおそらく(E30の特徴的なカラーであったメタリックグレーに)オールペンしたんじゃないかと推測。
というのも、二代目ラパンにはベージュや水色といったパステルカラーのほか、ダーク系だとメタリックブラウン、ワインレッド、ブラックあたりしかなかったと記憶していて、そして本来は「樹脂そのままのブラック」仕上げだったドアミラーのベース部までもがボディカラー同色となっているため。
ベース車にわざと「ハズし」のラパンを選んだあたりも手練れの行うカスタムっぽく(サニーあたりを選ぶとシャレにならない)、相当な経験、そしてセンス、技術はもちろん、溢れんばかりの情熱をもち、そしてなにより楽しみながら作られたんだろうな、ということも想像できる一台だと思います。
ブレイトンはこんなチューナー
なお、ブレイトンはBMW向けのホイールに特化したアフターパーツメーカーで(アウディやメルセデス・ベンツ用もある)、1990年代の設立だと認識していますが、それまで「ACシュニッツァー一色」だったBMWのチューニング/カスタムシーンに新風を吹き込んだブランド。
「Breyon」のフォントも美しく、それだけでなんとなくハイセンスなイメージがあり、BMWの中でも新しいモノ好きや、アンチメジャーな一部のスノッブな人々を中心に受け入れられ、「知る人ぞ知る」的なイメージを持っています(ミーティング等で、「え、それどこのパーツ?」と言われることに快感を見出すような人々に好まれた)。
日本だと阿部商会が輸入代理店を務めていますが、商品展開のスピード、物量共に優れていた方ではなく、現在では「過去のブランド」といった印象も強くなっていますね。
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