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| ジンガー・ビークル・デザインのカスタムポルシェはなぜここまで人気が出るに至ったのか |
さて、ポルシェ911を芸術的と呼べるレベルにてレストモッドを行うジンガー・ビークル・デザイン。
主には964世代までの911を使用して「初代911風」の外観へと仕上げる手法を採用していますが、単にクラシックさを追求するだけではなく、素材やフィニッシュについて新しさを取り入れることも一つの特徴です。
そんなジンガー・ビークル・デザインですが、立ち上げ当初は「1台2500万円くらい」と言われたものの、あまりにこだわりすぎたためかデリバリーが遅れたうえに価格が倍くらいになってしまうという事態が発生。
ジンガーのこだわりは多くの人の心に響いた
ただ、そのこだわりと納期の長さはむしろジンガーの価値を上げるほうに動いたようで、「いかに高価でもいいものが欲しい」という人々の支持を集めることに。
しかしながら納期の長さだけはいかんともしがたく、現在では納車まで13年ほど待つという話もあるようですね。

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そしてジンガーのもう一つの特徴としては「売り物が殆ど出てこない」ということ。
ジンガーの手掛けるポルシェは一台一台がオーナーの意向にあわせてカスタムされることになりますが、そのぶんオーナーも思い入れが強いものと思われ、よってなかなか手放さないのだと思われます。

そんな「納期が異常に長い」「売り物が出ない」ジンガーなので必然的にその相場が高くなってしまい、今回RMサザビーズに出品される個体の予想落札価格はなんと最高で驚愕の約1億円。

この個体はカナダのビジネスマンがジンガーへとオーダーしたもので、製作期間は約12ヶ月(以上)。
ベースは1989年モデルの911、搭載されるエンジンは4リッター空冷フラットシックスで、このエンジンを手掛けたのはカリフォルニアのエド・ピンク・レーシングだとレポートされてます。

ボディカラーには淡いグリーンのようなグレー(ゲイザーグレー)が採用され、「911」や「PORSCHE」といったバッジ類はゴールド。
一方でウインドウモール、バンパーオーバーライダーなど、クラシック911では「メッキ」が採用されている部分はマット仕上げのシルバーに。
こういったコンビネーションがジンガーポルシェをクラシックに、しかし上品に見せているのだと思います。

ヘッドラ色ベゼルもマット仕上げのシルバー、そしてヘッドライトレンズは「カットなし」。

「PORSCHE」文字はバハマイエロー、その周辺のストライプはゴースト仕様。

エンジンまで美しく仕上げるのもまたジンガー・ビークル・デザインの特徴であり、”内張り”にはブラウンレザーそしてイエローのステッチ。

マット仕上げのシルバーやゴールド、そしてエアクリーナーボックスには高品質なメッシュが使用されています。

このジンガー・ポルシェのインテリアはこうなっている
そしてこちらはジンガー・ポルシェのインテリア。
濃淡のブラウンレザーにて構成され、ドアインナーパネルやシート(レカロ製)、そしてダッシュボードの一部には編み込みレザーが使用され、シートにはエア抜きのためのアイレットも。

ステアリングホイールはMOMO製プロトティーポ、そしてメーターともどもバハマイエローがアクセントとして使用されています。

フロントトランク内にもブラウンレザーにバハマイエローのダイヤモンドステッチが用いられ、センターの給油口までもが芸術的な仕上げとなっています。

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参照:RM Sotheby’s
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