| VB製エキゾーストシステムの音は「はじめて」聴いた |
VB=バレンチノ・バルボーニは退職するまで「出荷されたランボルギーニのうち、80%を検品」した生き字引
ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJロードスターに「VB製チタニウムエキゾースト」を装着し、ガンガンアクセルを煽る動画が登場。
なお、この「VB」というのは、ランボルギーニにてテストドライバーを努め、「生けるランボルギーニの伝説」とまで言われたバレンチノ・バルボーニ氏が立ち上げたブランドです。
すでにアヴェンタドールSV用としても発売されており、このエキゾーストシステムの重量はわずか6.3kg、素材はもちろんチタン製。
すべて職人の手によるハンドメイドで、完成までに350時間を要する、と紹介されています。
参考までに、アヴェンタドールSV向けのチタンエキゾーストは30本限定という少量生産ですが、チタンはその性質上「曲げる」ことが非常に難しく、よって「カットしたパイプを」いくつも溶接してカーブを作ることになるわけですね。
「人生にはちょっとした幸運が重要」
このバレンチノ・バルボーニ氏は若かりし日、定職につかずプラプラしていたそうですが、その姿を見かねた地元の神父さんが「クルマ好きだろ?ランボルギーニでも見に行かないか?」とバレンチノ・バルボーニ氏を誘い、連れ立ってランボルギーニ社の正門まで出向くことに。
もちろん関係者以外は中に入れないので、門の前で出入りするランボルギーニを二人して見ていたそうですが、そこで資材を運ぶトラックがランボルギーニへと入ってゆくことになり、門の前にいたバレンチノ・バルボーニ氏は「助っ人」として駆り出されることになった、と後に語っています。
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そこでの働きっぷりがよほど良かったのか、同氏は「明日から出社して」という感じでランボルギーニに入社することになり、18歳から定年を迎えるまで、「ランボルギーニのオーナーが何回変わろうとも」忠誠を尽くしたわけですね。
退職時には、自身の名を冠したガヤルドの限定モデル「LP550-2バレンチノ・バルボーニ」が限定発売されているので、ランボルギーニとしてもその功績を高く評価していることは疑いようがなく、退職した後もランボルギーニのアンバサダーとして忙しい日々を送っていると言われます。
在職中には、ランボルギーニが生産したクルマの80%をじきじきに検品して出荷するという役割も担っていますが、ランボルギーニに雇われるきっかけとなった出来事を振り返り、「あのとき、神父さんがさそってくれなかったら今の自分はない」「人生には、ほんのちょっとした幸運が必要だ」とも語っていたのが印象的。
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そのサウンドはまさにレーシングカー
すっかり話が逸れたものの、このVB製エキゾーストシステムのサウンドは凄まじく、ちょっとアクセルを踏むとまるでレーシングカーのような音に。
粒が揃った甲高いサウンド、そして尋常ではないレスポンスはまさに必聴だと思います。
ちなみにアヴェンタドールSVJのリアフードは開閉式ではなく「脱着式」。
エンジンルームからは美しいエキゾーストシステムがほとんど見えないのがちょっと残念ですね。