| まさかアヴェンタドールSVJの780馬力を超えてくるとは思わなかった |
そのデザインは「アヴェンタドール全モデルの集大成」、まさにグランドフィナーレを飾るにふさわしい仕上がりに
さて、ランボルギーニがアヴェンタドールのファイナルモデル「LP 780-4 Ultimae」を発表。
これはアヴェンタドールSが販売を終えた後の後継的位置づけではあるものの、その販売台数は限定されており、クーペが350台、ロードスターが250台のみという「狭き門」です。
そして驚かされるのはなんと「780馬力」という出力を持つことで、つまりはアヴェンタドールSVJよりも10馬力のパワーアップがなされていること。
アヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeは究極のアヴェンタドール
このアヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeは「アヴェンタドールの有終の美を飾る」モデルであり、そのためランボルギーニは「究極のアヴェンタドール」であることを目指したといいますが、「アヴェンタドールSの美しいスタイルとアヴェンタドールSVJの過激なパフォーマンスを併せ持つ」クルマだと考えて良さそう。
なお、このアヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeには巨大なリアウイングや突き刺さりそうなエアロパーツはなく、それはもしかすると「タイムレスな(時代を超越した)デザイン」を標榜したからなのかも。
アヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeはコレクターズアイテムとなることは間違いなく、よってランボルギーニは「時代や流行に左右されない」デザインを採用したんじゃないかと考えているわけですね。
フロントを見ると、アヴェンタドールSをベースに、その前の世代であるアヴェンタドールの要素をプラスしたようにも見え、やはりランボルギーニは「最新」ではなく、アヴェンタドールの総括として、過去も振り返りつつこのアヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeをデザインしたのかも。
リアもやはりアヴェンタドールSとアヴェンタドールSVJとの中間というイメージで、しかし過激さは感じれられず、むしろ「美しい」とすら思えるデザインを持っています。
なお、フロントともども、「∞」っぽいグラフィックが採用されているようですね。
フロントには「牙」がレッドにて強調されていますが、これはアヴェンタドールS発表時に「毒蛇の牙(とサメの胸ヒレ)」をモチーフにしたとアナウンスされています。
なお、フロントバンパー内にはアクティブスプリッターとインテークフラップが内蔵され、アヴェンタドールSVJに匹敵する空力効率と冷却効果をもたらしているといい、リアにはマックスパフォーマンス、マックスハンドリング、クローズという3つのポジションを持つアクティブウイングが搭載され、さらには車体下面にあるボルテックスジェネレーターと連動してエアロダイナミクスを最大化する、とのこと。
アヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeに搭載されるエンジンはおなじみ6.5リッター自然吸気V12、出力は上述の通り780馬力。
車名には「LP+数字」が復活していますが、これはCEOが交代したためだと思われます。
というのも、現ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏がランボルギーニCEOを務めるのは「二度目」となっており、まず同氏が「最初に」ランボルギーニCEOへと就任した際に行ったのがまつてカウンタックやミウラに用いられていた「LP+数字」の復活。
よって当時のランボルギーニ車は「ガヤルドLP560-4」「アヴェンタドールLP700-4」という名称を持っていたものの、その後CEOがステファノ・ドメニカリ氏へと交代した際にこの「LP+数字」が廃止されたわけですね。
そして今回、ステファン・ヴィンケルマン氏が二度目のランボルギーニCEOを務めるにあたり、かつて自分が取り入れた「LP+数字」を復活させても不思議はありません。
パワーウエイトレシオはアヴェンタドールSVJと同じ
なお、今回発表されたアヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeにつき、クーペの重量は1,550kg、ロードスターだと1,600kg。
これはアヴェンタドールSVJよりもやや重い数字ですが、10馬力アップのおかげで、「アヴェンタドールSVJと同じ」パワーウエイトレシオを実現している、とのこと(アヴェンタドールLP 780-4 UltimaeはアヴェンタドールSより25kg軽い)。
トランスミッションも7速シングルクラッチ「ISR」が継続採用されており、駆動輪ももちろん「4輪」。
0−100km/h加速はわずか2.8秒(ロードスターは+0.1秒)、最高速は355km/hというスペックを誇ります。
足回りについてもとくに変更はアナウンスされておらず、マグネティック・プッシュロッド・サスペンション、リアホイール・ステアリング、フロントに6ピストンキャリパー、リアに4ピストンキャリパーのカーボン・セラミック・ブレーキが装備され、おそらくは「SVJスペック」なのだと思われます。
ランボルギーニはニューモデルを発表する際に「ニューカラー」も同時に発表する傾向にありますが、アヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeクーペのイメージカラーは「Grigio AchesoとGrigio Tecaとの(グレー)ツートン」、アクセントは「Rosso Mimir,」。
アヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeロードスターだと「Blu TawaretとBlu Nethunsとのツートン(ルーフはグロス仕上げのカーボンファイバー)」。
もちろんこの他にもボディカラーを自由に選ぶことができ、標準カラーでは18色、ランボルギーニのパーソナリゼーションプログラム「アドペルソナム」を利用すればそのバリエーションは300以上にも達します。
フロントバンパー内のフィン、リアディフューザーのフィンのエッジ部についてもカラーを選べるようですね。
ホイールはフロント20,リア21インチサイズが標準装備となり、オプションではブロンズ、ブラック、チタンが選択可能です(別デザインの"Leiron" "Nireo"も選べる)。
アヴェンタドールLP 780-4 Ultimaeのインテリアはこうなっている
インテリアもやはりアヴェンタドールSとアヴェンタドールSVJとの中間といったイメージですが、ブラックレザーとアルカンターラをベースとし、レーザーにてカットされた「Yパターン」がダッシュボードとシートに用いられるのはアヴェンタドールLP 780-4 Ultimae特有。
シートのサイドサポートには「Ultimae」の刺繍が入り、Aピラーの付け根にはランボルギーニの限定モデルではおなじみの「001 of 350」「001 of 250」の文字が刻印されたバッジが装着されています。
シート、ドア、ダッシュボードのトリムにはコントラストカラーが入る、通称「Sライン」インテリアとなりますが、このコントラストカラーはシルバー、ブロンズ、ホワイト、もしくは5つのオプションカラー、さらにアドペルソナムでは無限のカラーが選択できる、とのこと。
おそらくすでに600台の限定台数はすべて完売済みだと思われますが、「中国本土、韓国、ベトナム、ブラジル、チリ」市場では販売がなされない、ともアナウンスされています。
参照:Lamborghini