| ポルシェが市販化検討のために一台のみ制作した幻のベルクスパイダー。まさかのレビューが公開 |
一度でいいから運転してみたいなこのクルマ
さて、世界各地を巡って希少なスーパーカーやハイパーカー、ヴィンテージカーを紹介してくれる女流ユーチューバー、スーパーカーブロンディさん。
今回はなんとポルシェが「1台のみ」制作したコンセプトカー、ベルクスパイダーを試乗する動画を公開しています。
このベルクスパイダーはかつてポルシェが「ヒルクライムレースでの勝利のためだけに」作ったレーシングカー、ポルシェ909ベルクスパイダーへのオマージュとして2019年に製造されたもの。
参考までに909ベルクスパイダーはこんなクルマであり、最大の特徴は「ポルシェが製造したクルマの中では最も軽量(384kg!)ということで、カギの重量、ボルトの重量にまでこだわるポルシェにしか作れないクルマかもしれません。
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なお、出力は275PSなのでパワーウエイトレシオはわずか1.39ということになり、とんでもなくクレイジーなクルマということになりますね。
現代版ポルシェ・ベルクスパイダーはこんなクルマ
そしてこちらが現代版ポルシェ・ベルクスパイダー。
ボディカラー、そしてストライプはかつての909ベルクスパイダーを意識しているということがわかります。
ベースは982(718)世代ではなく981世代のボクスター・スパイダーが用いられており、909ベルクスパイダーほど軽量ではありませんが、ボクスター・スパイダーの1315kgからさらに軽量化されて重量は1130kgへ。
ちなみにドアハンドルは存在せず・・・。
助手席(といっても席はないのですが)側のドアを開けるには、まずフューエルリッドを開き、その奥にあるドラえもんのしっぽのようなものを引っ張ります。
ちなみにスーパーカーブロンディさんの腕時計は金無垢のロレックス(これまではフランクミュラーだった)、そして左右の手首にはカルティエのラブブレス。
ぼくは金無垢のロレックスについて、傷がつくのを恐れて長袖の服を着るときに着用しないというマイルールを持っていますが(袖先との接触でケースサイドに傷が入らないようにという意図)、そのためこんな感じで「ブレスレットとの重ね付け」などはとうていできそうにありません。
それはともかく、その尻尾のような物体を引っ張るとドアがちょっとだけ開きます。
ただしドアを開けても席はなく、かわりに運転席との「仕切り」と補強のためと思われる構造材が見えるだけ(一応モノを積むことはできる)。
ちなみに運転席は上から手をつっこみ、ドアインナーパネルに取り付けられた「プルタブ」を引っ張ってドアを開くことになりますが、インテリアはボクスター・スパイダーと大きな差は見られないもよう。
ただしウインドスクリーンは小さなポリカーボネート板があるのみ、そしてシートベルトは引き出し式ではなく「ハーネス」、シートは918スパイダーと同じもの。
その後スーパーカーブロンディさんはサーキットにてこのポルシェ・ベルクスパイダーをドライブ。
ポルシェによると、このベルクスパイダーはニュルブルクリンクを7分30秒で走ることができるといい、マニュアル・トランスミッションということを考慮するに、かなり速いタイムだと言えそうです。
スクリーンはかなり低いものの、シートポジションも低いためか、そこまで「顔と頭が露出する」わけではないようですね(キャップも飛んでいっていないので、いかに小さくともウインドスクリーンはちゃんと機能しているようだ)。
なお、ポルシェは実際にこのベルクスパイダーの発売を検討したそうですが、「十分な市場がない」として結果的に市販計画はお蔵入りに。
一部地域ではルーフやウインドスクリーンを持たないクルマの登録ができず、販売機会がそのぶん狭められてしまうということもあったのでしょうね。
世界に一台、ポルシェ・ベルクスパイダーのレビュー動画はこちら
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