| 優れたベースモデルがあってこそ、優れたトップレンジを作ることが可能になる |
やはりポルシェのベースモデルには「高級ホテルのランチ」のようなお得さがある
さて、人気Youtubeチャンネル、Carwowが珍しく「ドラッグレースではなく」サーキットにてクルマをテストした動画を公開。
今回のテスト車は(ベースモデルの)ポルシェ911カレラ、そして現時点での911ラインナップのトップレンジである911GT3で、この二車をショートサーキットにて競争させようということですね。
なお、911カレラは1429万円、そして911Gt3は2296万円という価格的な(大きな)相違が存在します。
スペック的な差はもっと大きい
そして両者の決定的な差はそのエンジンであり、911カレラに積まれるのは3リッター・フラットシックス(ツインターボ)、出力は385馬力。
一方の911GT3には4リッター・フラットシックス(自然吸気)が積まれ、こちらは510馬力を発生します。
0−100km/h加速だと911カレラが4.2秒、911GT3が3.4秒、最高速では911カレラが293km/h、911GT3では318km/h。
重量については911カレラが1505kg、911GT3では1455kgなので、数字的には(当然ですが)あらゆる面において911GT3のほうが優位に立っています。
さらに911GT3はレーシングカーである911RSR譲りのフロントサスペンション、強力なダウンフォースを発生するエアロパッケージ等を持っており、サーキットでの勝負となると(加速勝負以上に)に差が開くことになりそう。
なお、Carwowではこの直前に「911カレラと911GT3との加速競争」を公開しており、そちらでは911カレラが予想以上の健闘を見せていますが、さすがに今回はちょっと勝手が違うのかもしれません。
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実際にポルシェ911カレラと911GT3をサーキットで走らせてみると?
そして実際にCarwowではサーキットにて911カレラと911GT3とを走らせることになりますが、その結果は当然ながら911GT3の圧勝。
すべてのセクションにおいて圧倒的なパフォーマンスを示しており、これにはCarwowのマット・ワトソンも絶賛せざるを得なかったようですね。
ただ、逆にベースモデルである911カレラの素晴らしさも際立つ結果になったといい、「ベースモデルの911カレラがこれだけ安く売られているのであれば、わざわざ911GT3を購入する必要はない」とも。
911カレラはエントリーモデルとはいえど十分な運動性能を持っていて、サーキットにおいて走り込んでもタイヤやブレーキが問題なく機能するといい、「911GT3がここまで素晴らしいのは、スタンダードモデルの911カレラが非常に優れた出発点であったから」という証明にほかならないという意見も述べていて、たしかに「そのとおりかもしれないな」と思います(ポルシェはロードカーであってもレーシングカーであっても基本的には多くが共通しており、ベースが優れているからこそ競争力の高いレーシングカーを作ることができる)。
ポルシェのエントリーグレードは「高級ホテルのランチのようだ」とよく言われ、そのココロは「ディナーと同じ材料を使用し、同じシェフが調理しているのに、ランチではそのエッセンスを手軽かつ安価に味わえる」というもの。
よって、ぼくはいつも「ポルシェのエントリーモデルはお得である」と考えています。
「ベースモデル」のポルシェ911カレラと「トップレンジ」の911GT3をサーキットにて競わせた動画はこちら
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参照:carwow