| 最新の911に用いられるボディカラーはクラシカルなゴールドブロンズメタリック |
独自のボディカラーにペイントするとそのコストは最低でも320万円程度「から」
さて、ポルシェは先日ボディカラーを拡充し「カスタムカラーを160色追加」したほか、ペイント・トゥ・サンプルなる特別色、さらにペイント・トゥ・サンプル・プラスという完全オーダーメード色の調合も積極的に受け付けると発表していますが、今回ポルシェのレーシングドライバー、そしてチューナーでもあるレー・キーン氏のために製造したゴールドブロンズメタリックの911GT3を紹介しています。
なお、同氏がロードゴーイング版のポルシェをオーダーするのははじめてだといい、そのはじめてのオーダーに際して考えたのは「なにか特別なクルマにしたかった」。
そして選ばれたボディカラーがこのゴールドブロンズメタリックというわけですね。
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最新のポルシェ911をクラシックなボディカラーにて
レー・キーン氏は「最新のポルシェ911をクラシカルなカラー(つまりゴールド)で」ペイントしたかったといい、しかし周囲にそれを打ち明けると一部では反対もあったもよう。
ただし同氏は初志貫徹ということで911Gt3をゴールドにてオーダーし、結果的にこの仕上がりには非常に満足している、といいます。
そしてこのゴールドブロンズメタリックは、光が当たる部分だとブロンズっぽく見え、一方で光の当たらないところでは、よりシルバーに近い色合いに見えるのだそう。
ポルシェ911はこうやって製造される
そして今回、ポルシェはこのレー・キーン氏のオーダーしたポルシェ911GT3を製造する様子をタイムラプスにて紹介しており、これが非常に興味深い仕上がりとなっています。
まずこちらはポルシェ本社ですね。
こちらはフロアの溶接。
完全に自動化されており、ロボットのみによって作業がなされ、どんどんフレームが完成してゆきます。
ほぼ骨格が出来上がった状態。
その後は細部のチェックを行っているようですが、ここではじめて人が登場します。
細かいパーツを組み付けて・・・。
そして次は塗装ブースへ。
こちらは下塗りを行っているようですね。
そこからゴールドブロンズメタリックを塗装。
このカラーは「ペイント・トゥ・サンプル」から選べるものだそうですが、ポルシェは最新の「カラーミキシングバンク(塗料調合機)を導入しており、それによって今まで1日に5台しか塗装できなかった特別色の塗装を「20台にまで」拡張できるようになった、とのこと。
ちなみにこのペイント・トゥ・サンプルは日本だと160万円くらいのオプションで、独自のカラーを調合するペイント・トゥ・サンプル・プラスだとさらに最低で160万円が必要となります。※モデルによっても異なる
この160万円の中には塗料の開発費用が含まれるとのことですが、開発期間としても(耐久性のチェックが必要なので)最低5ヶ月を要する、とのこと。
ただ、そうやって自分だけのカラーを調合してもらった場合、そのカラー名については自分が好きなように命名でき、その後ポルシェ・カラー・データベースに記録され、以降はペイント・トゥ・サンプルの一部となるようですね(自分がお金を払って開発した塗料なのに、他の人でも使用できるようになるのはちょっと納得できないような気もする)。
ポルシェ9111を1台製造するのに関わる人は「1,500人」
そして塗装のチェックを行うのも「人」。
なお、一台の911を完成させるまでに1,500人もの人がその911に触れることになるのだそう。
室内から見るとこう。
ガラスやダッシュボードを組み付け・・・。
その後は流れ作業にて各パーツを装着してゆきます。
車体とエンジンとのマリアージュ。
タイヤを取り付け・・・。
電装品や内装パーツをインストール。
そしてついに完成!
完成した911はトレーごと運ばれ・・・。
アームにキャッチされ・・・。
アッサリと運ばれてゆきます(この工程は見ていてちょっとびっくり)。
そしてついに路上へと解き放たれる911GT3!
ポルシェがカスタムペイントの911GT3製造風景を紹介する動画はこちら
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参照:Porsche