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テスラにまた災難?過去に「航続距離を実際よりも長くメーターに表示し、それに異議を唱えた顧客のクレームを秘密裏に処理する特命チームが存在した」

2023/07/29

テスラ

| 現在はともかく、過去のテスラは「いろいろと」経っていたことは間違いな誘う|

つまりはそれだけ利益の確保に必死だったのだと思われる

さて、何かとクレームや訴訟が多いのがテスラであり、対企業だと特許関連、対個人だと事故や欠陥、そして対従業員だとセクハラやパワハラといった具合に、噴出する問題には日々事欠かないといった状況です。

そして今回報じられているのが「テスラは可能な限りアグレッシブな、現実よりも長い航続距離予測をメーターに表示し、それをおかしいとする多くのユーザーから寄せられたクレームを秘密裡に処理する専門チームを持っていた」という内容。

テスラならばこういったこともやりかねない

なお、テスラは上述の通り訴訟やクレームが多い会社ですが、その多くを黙殺したり「お金で解決する」ことでも知られており、さらには航続距離を伸ばすため、FSD(フル・セルフ・ドライビング)作動中、一時停止の標識があっても完全停止せず、減速しただけで走り抜ける(いったん停止してスタートすると電力を消耗するので)というプログラムを導入して非難されたことも。

今回の報道では「2021年には、アメリカ国内にて、当局の指示を受けて航続距離を現実的な表示に切り替えざるを得なくなった」という前置きをしつつ、自動車技術者協会(SAE)と電気自動車に関する研究を共著したグレゴリー・パノーネ氏は「現在でもテスラは可能な限り長めの航続距離予測を行っている」というコメントを引用しています。

テスラ

ただ、同氏は「彼らが不正をしていると言っているわけではありません。彼らがやっていることは、少なくとも最小限ではあるが、他のメーカーよりも極端な表示を行っている可能性がある」と指摘。

いったいどういうことかというと、テスラはバッテリーの残量が十分な際には「気温や様々な条件を排除した、理論上最大の」航続可能距離をメーター内に表示し、その後バッテリーが減ってくると「より現実的な」表示に切り替えるため、ユーザーからすると「急に走行可能な距離が少なくなった」という印象を受けるのだそう。

加えて、過去には韓国にて「ウェブサイト上にて航続距離を偽って宣伝し、寒さによってバッテリーの効率が低下する可能性があることを顧客に伝えなかった」として罰金を科されたことがあり、かつこれを「公に認めるよう」法的に強制されたことも。

テスラは「問題にならないよう」この問題を隠密に処理

そして今回報じられている米国の問題についてですが、この「航続距離表示がおかしい」とした大量のクレームを処理するためにテスラは特命チームを用意したといい、メディアへのタレコミによると、当時テスラはこのクレームを2,000件程度抱えていたもよう。

そして「できるだけ早く、できるだけ多くのケースを解決すること」を命題として与えられ、クレームを入れてサービスセンターでの検査(もしくはサービス訪問)を予約したユーザーに電話をかけ「予約をキャンセルするよう説得を行うべし」と指示されたと報じられています(1件のキャンセルあたり、1,000ドルの節約ができるという説明もなされたようだ)。

テスラ

ただ、顧客がいきなり「サービスセンターの予約を取り消すよう」言われたとしても納得する訳はなく、その場合はテスラ側によってリモート診断を行い、その結果を示して「問題がないのでサービスセンターに持ち込む、もしくはサービス担当を送っても意味がない」と説明していたそうですが、そのリモート診断も最終的には(コストのためか)行わないようにという指示が出されたといい、つまり当時のオーナーは「診断もなされないまま」自分のクルマには問題がないと告げられていた、ということに。

報道によると、当時この特命チーム(もしくはクレーム黙殺チーム)はラスベガスに存在しており、テスラのラインアップが「ロードスター」「モデルS」のみであったごく初期から活動していたそうですが、その後にはユタ州のバーチャル・サービス・アドバイザーへと移管されているもよう。

現時点でもこういった「航続距離詐称」「クレーム黙殺」が行われているのかはわからないものの(近年のテストを見る限りでは、テスラはかなり優れた航続距離を持つように見えるが)、こういった行動もまたテスラの「黒歴史」として後年に語り継がれるのかもしれません。

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参照:Reuters

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