
| この香港最大級の規模、そして展示内容なのに「無料」である |
すべて見ようとなれば1日ではとうてい時間が足りない
さて、香港の「歴史博物館」へ。
今回の訪問では雨季ということもあって屋内でも楽しめる内容と中心とした行動計画となっていますが、この「香港歴史博物館」はぼくにとって「はじめて」の訪問です。※香港最大級の博物館ではあるが、入館は無料である
なお、博物館のルーツは1962年に設立された「City Hall Museum and Art Gallery(市政局博物美術館)」にまでさかのぼることができ、その後に以下のような経緯をたどっているのですが、現在の建物は約17,500㎡の延床面積を持つ近代的な博物館で、隣接する香港科学館とともに文化施設エリアを形成しています。
- 1969年:「City Museum and Art Gallery」に改称
- 1975年:美術部門と歴史部門に分離し、「香港歴史博物館」が誕生
- 1983年:九龍公園内の仮施設へ移転
- 1998年:現在の尖沙咀・漆咸道南(Chatham Road South)の専用施設へ移転
香港歴史博物館の展示物を見てみよう
上述の通り入館は「無料」なのですが、とんでもなく内容が濃いのがこの香港歴史博物館(本当に無料でいいのかというくらい)。
ちなみにですが、1日ではすべてを見て回ることができず、2日連続にて訪問し、ようやくすべての展示物を見ることが可能となったというレベルです。
2日とも平日の訪問ではあったのですが、午前中はツアー客が「開館後すぐに」なだれこみ、その後は小中学生の課外授業が行われたりするため、訪れるのであれば昼過ぎくらいがベターかもしれません。

そこで館内の様子を紹介してみると、まず現在の香港の流れとしては「より(中国側の意図によって)中国色が強まっている」とうものがあるかと思いますが、展示内容についても香港と中国本土との歴史的なつながりをより重視した構成となっていて(やはり中国政府の意図が強く反映されているのだと思われる)、具体的に言えば「香港は中国の一部」という見せ方が色濃くなっているもよう。

このあたりについては政治的なことなのでぼくが云々することではありませんが、「児童の教育」を重視したという側面があるようにも感じられ、より中国に対する愛国心を強化するための展示がなされているようにも思われます(愛国心を育むべく、より多くの人に見てもらうため、入場料が無料となっているのかもしれない)。

一方で従来よりもイギリス統治時代の扱いが簡略化されたことなどから展示内容についてはさまざまな評価や議論も生まれていると報じられ、しかし返還前(1997年7月1日以前)の香港を知らない人にとっては、この展示内容こそが「香港そのもの」だと考えるようになるのかもしれません。

「強い中国」が示される
そして展示は中国の軍事力の強さ、テクノロジーの先進性におよび、ロケットや・・・。

宇宙開発に潜水艇や・・・。

戦闘機や軍関連の展示など(これは日本だととうてい不可能な展示である)。

とくに軍事力については強くアピールされており、軍事オタクにとっては「たまらない」内容かもしれませんね。

しかし展示の主役はあくまでも香港である
ただしこの歴史博物館の展示のメインは思想教育ではなく「The Hong Kong Story(香港故事)」なる展示内容であり、展示室は合計で「10」、そしてテーマとしては主に以下の4つ。
- 文化のルーツ
- 東西文化の交流
- 抗日戦争
- 国際都市・香港
2026年4月に大規模リニューアルが行われ、展示方法も没入型映像やインタラクティブ展示など最新技術を多く取り入れたものへ刷新され、なかなかに楽しいものへとバージョンアップがなされています(ホログラムやタッチパネルが多用されている)。

まず「文化のルーツ」だと、4億年前の香港の地質、そしてそこから発展した農業や経済について触れられており、さらには異文化との交流、それによって香港が「多民族によって成り立っている」という歴史の紹介も。

このあたりは日本でいう縄文時代のような感じ。

そして時代が発展して行き・・・。

なんとなく映画などで見た香港っぽい感じに。

そして当時の風習や慣習についても紹介があり、相当に中身の濃い展示となっています。

そしてとんでもなく広く、とにかくこれが「無料だとは」という感じですね。

様々な異文化との交流によって独自の「香港」が形成される様子も紹介され、このあたりは現地の人達にとってもかなり興味深い内容なのか、じっと見入る人も多数です。

やがて香港は「近代化」を迎える
そして香港は近代化を迎えることになり、こちらは当時の「薬局」。

ホログラムにて薬剤師が登場し、実際の展示物を「手にとって調合する」かのような動作が再現されています。※これは見ていてかなり面白い

これは処方箋のようなもの(だと思われる)。

壁には薬品類がびっしり並べられていますが、「劣化度合い」の再現性がハンパ無いという感じ。

こちらは食料品店のようなところで、やはりホログラムが用いられています。

なお、吊るされている「干物」の完成度が非常に高く、手前においてある魚醤を入れている「壺」のふたを開けてみると、その中には魚や液体が再現されているというこだわりよう。

さらに時代は進んでゆきますが、続きは「続編」にて。

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