>BMW(ビー・エム・ダブリュー) ■近況について

その形はたしかに自動車だが、そのディティールは自動車ではない。BMW XMはその内外装の至るところにBMWの挑戦が詰まっている【動画】

2023/11/18

その形はたしかに自動車だが、そのディティールは自動車ではない。BMW XMはその内外装の至るところにBMWの挑戦が詰まっている【動画】

| まさかここまでBMW XMが「特別なクルマ」だとは思わなかった |

そしてこの特別さは実車を見るよりほか体感する方法がない

さて、BMW XMを見てきたのでここで紹介してみたいと思います。

XMは(M1以来)久々のM部門専売モデルであり、しかしそれが「スーパーカーではなくSUVであったこと」「異様な風体でデビューしたこと」によって物議を醸したことでも知られていますが、実際のところ世界的に見て「かなり売れている」とも報じられており、いかにこういったモデルを欲していた人が人が多いかを改めて証明した一台でもありますね(顕在化した重要を狙ったのではなく、潜在的な需要を掘り起こすという、近年のBMWらしいクルマである)。

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なお、BMWは「新しく発売するM専売モデルがSUVであること」につき、その理由としては「BMWがハイパフォーマンス、かつ超高級SUVを持たないこと」を第一に挙げていて、これによって他社からの流入を狙うとコメントしていますが、みごとにその狙いが当たったということなのかもしれません。

一般的に、消費者がそのブランドのファンになるのは(アップルを見てもわかるとおり)「今までに自分が見たことがないものを見せてくれたとき」「自分が気づかなかったことに気づかせてくれたとき」であり、近年のBMWはジャンボキドニーしかり、新しい価値観の提示によってファンを獲得することに成功しているように感じます。

ちなみに今回BMW XMを見せていただいたのは、ぼくが1999年にBMW Z3を購入したHanshin BMW 箕面支店さん(ありがとうございます)。

BMW XMはこんなクルマ

そこでXMを見てみると、まずはその存在感に圧倒されることに。

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やはりグリルは巨大そのものですが、この「光る」フレームはスマートフォンのディスプレイのような構造となっていて、段差のない(半)透明パネルの内側にブラックのベゼル(縁取り)がある、という雰囲気です。※肉眼で見ると、そうとうな斬新さを感じる

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テールランプも同様の意匠を持っていて、これは凹凸が見られたり、透明レンズの奥にハウジングが見えるほかのBMWのランプユニットとは全く異なる構造です。

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なおヘッドライトは「スプリット」。

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ちなみに「XM」エンブレムはゴールドで・・・。

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フロントフェンダー上のエンブレムもゴールド。

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ちなみにリアハッチ上にはBMWのエンブレムはなくツルっとしており、このクルマを後ろから見た人は「これはどこのクルマなんだろうな・・・」と興味を掻きたてられることになりそうで、もしかするとBMWはそれすらも狙ったのかもしれません。

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そしてリヤハッチにあるのはこの左端のXMエンブレムのみ。

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ただしリアウインドウの上部両端にはシルバーにてBMWのプロペラマーク。

この「左右にエンブレム」という配置につき、おそらくはM1へのオマージュなんじゃないかと考えています。

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ボディパネルは「折り紙」で折ったかのような面構成を持っていますが、これはXMのデザインモチーフである「三角形(とその組み合わせ)」を意識したものと捉えて良さそう。

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そしてドアハンドルの表面にもこの三角形を用いたピラミッドのような立体的な構造が見られます。

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BMW XMは何から何までもが特殊だった

そしてこのホイールセンターキャップもまたほかのBMWとは全く異なるもので、プロペラマークは存在せずに(十字の突起がそれをわずかに連想させる)中央には大きな「BMW」文字。

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そしてちょっと分かりにくくて恐縮ですが、ホイールの切削部分はよくある「ダイヤモンドカット」ではなく、高級機械式腕時計のケースのような「ブラシ加工」。※この加工にはかなりのコストが掛かっているはずだ

ぼくはほかにこういった仕上げを持つホイールを見たことがなく、このホイールと「スマホ風の前後ライト」はXMをかなり特別なクルマに見せているという印象です。

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そしてこのセンターキャップのように、ひとつひとつのパーツのサイズが大きく「ダイナミック」。

これらの組み合わせがこのXMを「自動車」というよりも「アート作品」のように見せているようにも感じられ、2130万円という高額な設定を十分に納得がゆくもとしているんじゃないかと思います。

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テールパイプはヘキサゴン形状の「縦二段」となっていて、これも一般的なクルマとは完全にかけ離れた仕様でもあり、XMを特別なクルマに見せているところでもありますね。

全体的に見て、「クルマの形をしているが、それを構成する各々のパーツはクルマのものではない」という印象が強く、これはほかの自動車メーカーのクルマにはまったく無い要素でもあり、ここに惹かれる人にとっては「XMは他に代えることができない唯一無二の選択肢」となりうる可能性を秘めています。

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ちなみに全長5,110ミリ、全幅2,005ミリ、全高1,755ミリという超巨大なボディサイズを持っていて、その堂々たる風格もほかのクルマでは持ち得ないかもしれません。

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BMW XMの内装はこうなっている

こちらはBMW XMのインテリアですが、一見するとエクステリアほどは「奇抜ではない」という印象。

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しかし細部には三角形モチーフや・・・。

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ディティールアップパーツが採用。

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iDriveコントローラーは意外やクリスタルではなく(スポーツ性を重んじるMモデルだからかもしれない)、パネル類はマットカーボン仕上げです。

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シフトノブにはMステッチ。

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シートは大きく分厚く、ショルダー部分の張り出しがけっこう強烈。

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シートベルトにはMカラーがあしらわれ・・・。

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ルーフ内借りは幾何学模様が立体的に再現され、それにアンビエントランプが反射することで「他のクルマでは見られない雰囲気」に。

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ちなみに充電ケーブルを入れるバッグからも高級っぽい雰囲気が感じられ、ゴールドのXM文字のほか、ジッパーもなんとゴールド。

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このBMW XMはすべてにおいて自動車という概念を超越しており、「高級SUV」「ハイパフォーマンスSUV」というくくりでは語ることが出来ず、いうなれば新しいジャンルに属するクルマだと考えていいかもしれません(というよりも、クルマを作るという考え方では作られていないように思える)。

随所にBMWの挑戦が見られ、その挑戦をどう受け取るかによって評価が真っ二つに分かれるクルマだとは思いますが、ぼくとしては「近年稀に見る名車」だと捉えていて、BMWの挑戦を高く評価したいと思います。

他の画像はFacebookページのアルバム「BMW XM」に保存中(146枚)。

BMW XMを見てきた際の動画はこちら

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