| 本来は「ブラック」のパーツもホワイトに、そしてホイールはブルーカーボンに合わせたネイビーに |
どんなに細かいパーツであっても妥協を許さない
さて、RMサザビーズが開催したオークション「ホワイトコレクション」ではホワイトのポルシェばかりが50台以上出品されることとなっていますが、驚くべきはこれが「1人のオーナーの所有物」であること。
そしてこのオーナーはホワイト、そしてブルーに強いこだわりを持っており、いずれのポルシェも劣らぬ「非常に高いレベルのカスタム」が施されています。
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ポルシェ911GT2 RSが100万ドルで落札される
そして今回のホワイトコレクションにおいては「100万ドル」以上での高額落札が連発されることとなっていて、ここで紹介するのは「1,006,000ドル(現在の為替レートにて約1億4800万円)」で落札されたポルシェ911GT2RS。
高額落札の理由としては「高度にカスタムされた」という理由のほか、わずか15マイル(24km)しか走っていないという新車レベルコンディションを保っていることも大きく関係しているのかもしれません。
そこでこのポルシェ911GT2RSを見てみると、ボディカラーは特別塗装色のグランプリホワイト。
同じホワイトでも標準色のキャララホワイトを選ばず、多額のコストを投じてこのグランプリホワイトを選んだところにこのオーナーの心意気を見ることができるかと思います。
上述の通り、このオーナーは「ホワイトとブルー」という組み合わせに強いこだわりをもっており、よって本来「ブラック」仕上げとなる部分(フロント~サイド~リアスカートや各種インサートなど)もホワイトにペイントずみ。
その上でカーボンファイバーパーツは「クリアブルー」にペイントされているため、これらの部分がネイビーに見えるわけですね(例によってポルシェクレスト=エンブレムは軽量化のためにステッカー仕様)。
なお、こういった「カラークリアカーボン」は色味を各部で合わせることが極度に難しく、よってこれを非常に嫌うメーカーも多いとされ、ほとんどの場合では「非常に特別な顧客からのオーダー」によってのみしか注文を受け付けないもよう。
もちろんこの911GT2RSのオーナーは、ポルシェにとって「特別中の特別」なVIP顧客なのだと思われ、フロントフード、ルーフ、ウイング、ダクト、ドアミラーなど様々な部分のカーボンファイバーが「ブルークリア」仕上げに。
一方でリアウイングやエンジンフード上の「PORSCHE」文字はホワイトです。
マグネシウムホイールはダークブルーにペイントされていますが、これは「クリアブルーにペイントされたカーボンファイバー」に色味を(ワンオフで)あわせたものと思われます。
加えて、ドアアンダーやリアバンパー上の「GT2RS」文字も同じ色調のダークブルーにて再現され、外装においては「何から何まで」カスタム仕様ということになりそうですね。
このポルシェ911GT2RSのインテリアはこうなっている
そしてこちらはこの911GT2RSのインテリアですが、レザーはこのオーナー特有の「ヨッティングブルー」。※ルーフライナーは同色のアルカンターラ
ホワイトのステッチを使用するところもこのオーナーさん特有ですね。
シートにはホワイトのパイピングも(この個体の場合、”ペピータ”が用いられていない)。
ステアリングホイールの12時位置にはホワイトのセンターライン(ステッチはホワイト)。
メーターやスポーツクロノのダイヤルはホワイトです。
エアコン吹き出し口周辺、そしてルーバーにまでも「レザー貼り」。※内装のカーボンパーツはクリアブルー仕上げではないようだ
驚くべきはフロントトランク内にもレザーが用いられていること。
車両には(仕様を決定する際に使用した)カラーサンプル、ヘルメット、ポルシェデザインの腕時計など一式が付属しコレクション価値を高めています。
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