| おそらくは「非常に高価」なクルマとなることが予想でき、EVが好まれない日本では存在感を発揮できないかも |
現在、欧州の自動車メーカーは規制の関係もあって急速に電動化を進めている
さて、現在フィアットは急速に電動化へとシフトしている状況ではありますが、今回フィアット600をベースにした強力なアバルトバージョン、「アバルト600e」を初公開。
現時点ではまだ正式に発表されたわけではなく、しかし公式プロモーション画像の撮影風景とする画像を1枚リリースしたのみにとどまります。
なお、このアバルト600eには240馬力のエレクトリックモーター、専用に開発された機械式リミテッドスリップディファレンシャル、フォーミュラEでの活動を通じ開発された高性能タイヤが装備され、まず登場するのは「スコーピオニッシマ(Scorpionissima) ローンチエディション」であるということにも触れられています。
アバルト600eはこんなクルマに
フィアットによれば、現在このアバルト600eは最終テスト段階にあり、このスコーピオニッシマ ローンチエディションは1,949台のみが販売される、とのこと。
アバルトというと痛快なパフォーマンスで知られるブランドではありますが、従来のアバルトファンであっても「言葉を失うほど」のパフォーマンスを持つといい、目指したのは「最大のパフォーマンスを達成するための設計」、「史上最も強力なアバルトにするための車両構造」、内燃機関愛好家をも魅了する運転体験」。
さらには充実した装備とアグレッシブで力強い外観が与えられ、従来のアバルトファンにとどまらない、広いファン層を獲得することを目指しているようですね。
このアバルト600eは「アバルトの市販車史上最強」の出力を誇りますが、優れた走行安定性、改善されたハンドリング、上述の通りトラクションを保証する機械式リミテッド・スリップ・ディファレンシャルを備え、さらにはフォーミュラ E のサプライヤーと共同開発された高性能タイヤとの組み合わせによって”いまだかつてないレベル”にまで車両のパフォーマンスを引き上げ、アバルトによると「あらゆる条件で最大限のグリップを確保し、優れたレーシング ダイナミクスを保証する」。
ティーザー画像の映るアバルト600eのボディカラーは専用のヒプノティック パープルだとされ、アグレッシブさを強調するリアスポイラー、20インチ ホイール装着のほか、ボディサイドの「ABARTH」ロゴ、そして(エレクトリック世代をあらわす)ネオングリーンのサソリマーク、そしてブラックアクセントなどが通常モデルのフィアット600との識別点。
現時点ではアバルト600eの日本導入そして価格についてはアナウンスされていないものの、もし導入されたとしても、アバルト500e スコーピオニッシマの価格が630万円(カブリオレは660万円)というところから推測するに、相当な価格となるのは間違いなさそう。
なお、(フィアットやスマート、ボルボ、プジョーなど)欧州の自動車メーカーの多くがピュアエレクトリックモデルへとラインナップを入れ替えていますが、車両価格が非常に高価であり、(どうしようもない問題ではありますが)コンパクトカーに強い日本の自動車メーカーが発売する同セグメントのクルマと比較すると割高であることは否めず、日本市場とのミスマッチが生じることになるのかもしれません。
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参照:Abarth