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ランボルギーニ・ウラカンのインプレッション~ドアミラー編

2015/07/17

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ランボルギーニ・ウラカンLP610-4のインプレッション、ドアミラー。

このドアミラー形状はランボルギーニ独特とも言えるもので、ぼくが非常に高く評価している部分。

最近のスポーツカーは空力の関係かドアミラーをドアスキンにマウントするケースが増えています。
そうするとどうなるか、ということですが、運転者にとって視線の移動が大きくなるわけです。

本来はもうちょっと前に付いているはずのドアミラー(ポルシェ911やボクスターにおいて、997→991、987→981を想像するとわかりやすい)が手前に移動してくるので、ドライバーはミラーを確認するのに視線を左右に動かす範囲が大きくなる、ということですね。

これは超高速域においてはちょっと危険な行為でもあり、そのためかウラカンの場合はドアスキンマウントながらも、ドアミラーを「いったん前に」出してから横へ伸ばすデザインとなっています。
これによって視線の移動も小さく、かつ左右方向にドアミラーの面積を大きく取ることができるので非常に安全性が高くなっている、とぼくは考えるのです。

しかもその実際の機能とデザインとが非常に高いレベル(スポーツカーでは最高レベルだと思う)で両立されており、工業デザイン的見地からも優れたパーツと言って良いでしょう。

このデザインはランボルギーニ・ガヤルドにおいて最初に採用されたものですが、その後にアヴェンタドール、そしてこのウラカンへと受け継がれています。

そしてこのミラーはボディのデザインと整合性を持たせるためか(多くのスポーツカーがドアミラーをボディから”切り離した”デザインにしようと躍起になるのと反対に)、非常に大きくデザインされています。

横に長いのは述べたとおりですが、高さ、奥行き共にかなりのものがあります。
コンセプトカー等でも一般に「ドアミラーは邪魔」といわんばかりにドアミラー非装備のものなどが見られますが、ランボルギーニの場合は保安上必要である部品から目をそらさず、しっかりと車体デザインに組み込んでいるわけです。

アストンマーティン、マクラーレンにおいてもうまく車体からフロート(分離)させるようにステーを活用したデザインとなっていますが、これは各社とくにデザイン性が重視される車においては頭を悩ませる部分のようですね。

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ただ、このドアミラーにおいても「いいところ」だけではありません。
サイズが大きいということは質量が大きいということも同様で、そのためガヤルドの場合は走行中に段差を超えたりすると、ドアミラーの取付部が弱いのか、付け根辺りから異音が発生したものです。
これは何度か調整しましたが、とうとう収まらずでしたので、やはり構造上の問題なのでしょうね。

ランボルギーニもそれを理解していたのか、アヴェンタドールからはミラーの支柱について、より広い面積でドアスキンと接触できるよう、支柱(ステー)前部にちょっとした出っ張りが付くように。
これでおそらく問題が改善されたと見られ、ウラカンも同じ構造を採用しており、今のところガヤルドで聞こえた異音は発生していません。

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こちらはガヤルドのミラー。
支柱がストレートな構造で、ドアスキンとの接触面積がウラカン/アヴェンタドールに比べて小さいことがわかります。

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もうひとつガヤルドからの変更点は、「ミラー(鏡面)がミラーハウジングの奥に入った」こと。
ガヤルドの場合は比較的手前に鏡面があったので、ハウジングと鏡面との隙間から内部構造が見えたりしていたのですが、それもなくなりましたね。

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ただ、これが空気抵抗など物理的な理由なのか、美観上の理由なのかは不明。

いずれにせよ、上述の通り、ぼくはランボルギーニのドアミラーを「世界一美しく、世界一実用的な」ドアミラーだと考えています。

関連投稿:ランボルギーニ・ウラカンに装着したワイドミラー。視界はどれくらい拡大?

 

ランボルギーニ・ウラカンに装着したワイドドアミラーとワイドルームミラー。
装着前の画像を残していないので比較が難しいのですが、ドアミラーは感覚的に1.3倍くらい視野が拡大(実際はもっと拡がっているはずなのですが、ドアミラーの可動範囲の限界と、ハウジングに遮られている部分とでその恩恵をフルに受けきれていない)、ルームミラーは1.5倍くらい視野が拡大したように思います。

おそらくですが、これで死角は無いはずで、安心して運転できると考えています。
※cCcさんに頂いた情報によると、ウラカンの純正ドアミラーは1400Rとのことで、これを600Rにすることで計算上では143%視界が広がり、ルームミラーは平面→600Rなので252%(2.5倍も)視野がる、とのことです。

なお、リアウインドウの下の方は反射を防ぐためにブラックアウトされていますが、この部分は視界を遮ることになりますね。

また、リアウインドウ左右のエアアウトレット部分の隙間からもリアを確認することができますが、ガヤルドではここはトンネルバックになっていたCピラー部分によって見えなかった部分でもあり、つまりウラカンはガヤルドに比べると後方視界については優れる、と言えます。

 

 

 

関連投稿

ランボルギーニ・ウラカンのドアについて。後端は攻撃力が異常に高そう

ランボルギーニ・ウラカンのドア後部。
画像のように尖っていて、仮にここをどこかにぶつけると、自分にとっても相手にとっても非常に「痛い」ことになりそうです。

また、ドアノブの位置とドアの端までの距離関係が通常の車と異なり「長い」ので、ドを開けた時に自分の体にドアを当ててしまうことも。

ちなみにガヤルドのドアの端は下記画像のように「ドアノブ」になっており、これは樹脂パーツです。
よって、さほど攻撃力はありませんし、破損したとしてもノブのみを交換すれば良いのですが、ウラカンの場合はここをぶつけて破損すると「ドアパネルを破損」してしまうのと同義であり、一層の注意が必要ですね。

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