米メイン州でたった2台のテスラ・サイバートラックオーナー。アンチの嫌がらせがエスカレートし「納車前にはこうなるとは予想できなかった。私が何をしたというんです？」

｜　一部のアンチテスラな人々は、テスラ車に乗る人々を「イーロン・マスクの信奉者である」と安直に結びつけている　｜

これは「優れたクルマだから」という理由でテスラ車に乗る人々にとってはいい迷惑である

さて、テスラ・サイバートラックの納車開始以降、人々はこれをネタに様々な動画をSNSに投稿しており、その中には不当にサイバートラックの評価を下げるものも少なくはないように見受けられます。

そしてそうした投稿を見ると、サイバートラックに関して予備知識を持たない人はサイバートラック（およびテスラ）に対して良い印象を持たないであろうことも十分に考えられ、今回は実際にそういったオーナーの独白がちょっとした話題に。

テスラ・サイバートラックは良い意味でも悪い意味でも「注目の的」

ポートランド・プレス・ヘラルド紙が紹介しているのは、メイン州全体に2台しかないサイバートラックのうちの1台を所有しているトラビス・カーターさんなるオーナー。

よって地元ではちょっとした注目の的となっているものの、それは必ずしも良い意味ではないようです。

トラビス・カーターさんがサイバートラックに乗ってテニスコートの脇を通ると、テニスプレーヤーはスイングの途中で動作をやめ、それを一目見ようとし、通りを歩く子どもたちは写真を撮りたがりますが、その一方では道路上で中指を立てられたり、急ブレーキをかけられたりすることがよくあるといい、ある日は罵声を浴びせられたり唾を吐きかけられたこともあるのだそう。

トラビス・カーターさん自身は注目を浴びることは決して好きではなく、サイバートラックがこれほどまでに注目を集めるとは予期していなかったと語っていて、信号停車の都度「皆に見つめられるのは居心地が悪い」とも。

そして納車初期こそ驚きや興味を示す反応が大きかったものの、事態はすぐに友好的ではなくなり、いまでは徐々に怒りが興味に取って代わりつつあると述べています。

こんなことになるとは知らなかった。 時々『私は何をしたんだろう？』と思うことがあるのです。

イーロン・マスク氏の言動がテスラオーナーの居心地を悪くする場合も

なお、日本だとテスラCEO、イーロン・マスク氏についてはネガティブなイメージはなく、むしろ困難に立ち向かい一人で世界を改革してゆく次世代のリーダーというイメージが強いのではと考えていますが、アメリカでは人種差別や労働者の軽視、それらに関連する訴訟などが報じられているためか「独裁者」といった捉えられ方をすることが多いもよう。

実際のところ、同氏の言動がテスラの販売を下げているというアナリストのコメントもあり、さらには株主からも同様の指摘が出ています（調査結果においても、イーロン・マスク氏の言動が気になるためにテスラ車の購入を見送るという人々がいることが明らかになっている）。

そしてテスラやイーロン・マスク氏を憎む人にとっては、テスラ車に乗る人々は皆イーロン・マスクCEOの信奉者に見えるであろうことは間違いなく、まさに「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というのがこういった状況を招いているのかもしれません。

こうなると「とくにイーロン・マスク氏を支持するわけではなく、単に環境にいい、もしくは他とは異なるクルマに乗りたかった」という軽い気持ちでテスラ車を選んだ人であってもアンチテスラな人々から嫌がらせを受けるケースが増えてくるものと思われ、そしてそういった場面に遭遇すれば、よほどテスラに思い入れがある人でなければ、もう二度とテスラに乗らない、と考えても不思議はないんじゃないかと思います。

参考までに、トラビス・カーターさん自身は熱心なテスラ信奉者ではなく、単に「他のクルマとは全く異なる」デザインに惚れ込んでサイバートラックを注文しただけ（発表直後の2019年11月にオーダーしているので、一目惚れだったのだと思われる）だとも述べており、トラビス・カーターさん（そのサイバートラック）に憎悪を向ける人々はまったくのお門違いということに。

なお、トラビス・カーターさんはこの状況にも心折られることはなく、以下のように語っていますが、一日もはやく事態が改善することを願わんばかりです。

醜いのに可愛いよ。 フレンチブルドッグみたいです。 これが世界で最も魅力的な車だとは思わないが、私は人と違うことが好きなんです。

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参照：Jalopnik