EV市場の伸び悩み＝テスラの伸び悩み？テスラを含めたEV市場の伸びは14％、しかしテスラを除外すると68％の成長率。単にテスラが足を引っ張っていたようだ

｜　現在のところテスラに関してはいいことでもそうでないことでも話題になるが、なんら話題にならなくなったときが本当の「終わり」である　｜

テスラは何事に対しても「あまりに影響力が大きすぎる」

さて、ここ最近EV市場に対して悲観的な見方が広がっており、EVの車両価格が下がり続けているにもかかわらずEV市場は自動車メーカーが望むほど成長していない、と言われています。

そのため多くの自動車メーカーがハイブリッドやPHEVへと軸足を移しつつあるのが現在の状況ですが、直近のデータでは「実際には、EV市場全体が成長鈍化に苦しんでいるわけではなく」「EV市場の伸び悩みはテスラの販売不振に起因している」ことが明らかに。

現実的にはEV市場の成長は自動車全体の成長を上回っている

今回オートモーティブニュースが（米国市場を対象に）集計した2024年4月のデータによれば、「実は」EV市場の成長は自動車全体の成長を上回っており、電気自動車の販売は全体で14%増加しています。

ただ、この数字にはちょっとしたカラクリが潜んでいるようで、この「EV市場」からテスラを除くと、その成長率はなんと69％に増加するのだそう。

つまり、テスラを含むEV市場の成長率は14％で、テスラを含めないと69％になるということは、テスラがEV市場の成長の足を引っ張っているということになり、これはちょっと驚きの事実です。

実際のところ、2024年4月の米国EV市場におけるテスラのシェアは46.3％であり、テスラの増減がEV市場全体に与える影響の大きさは推して知るべしですが、4月のテスラの販売台数は前年同月比で17％減少しており、これは3ヶ月連続での前年割れなのだそう。

なお、前年4月のテスラのシェアは63.8%だったというので、テスラが（EV市場が拡大する中、加速度的に）販売を落としているのは間違いなく、そしてテスラの減少が直接EV市場全体に暗い影を落としているということも事実ということに。

反面、テスラ以外のEV販売は比較的好調だとされ、たとえばフォードだと前年同月比で169％増加、キアだと172％増、bZ4XしかEVを持たないトヨタはなんと647％という数字に（ただ、トヨタの場合は昨年の台数が”少なすぎた”のだと思われる）。

今回の統計は驚きの結果ではあるものの、テスラのEV市場におけるシェアがおよそ半分だとして、残りの半分を「十数社」で分け合っているということになり、そしてその数十社にとっては（いかに伸びているといえども）現在の成長率ではまだまだ採算が取れるレベルにはない、ということなのでしょうね。※そう考えると、各自動車メーカーはもともと相当に高い数字を見込んでいたのかもしれない

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