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2024年3月の米国ではテスラが販売台数を12%失い、しかしテスラ以外では28%も成長。テスラの占有率は昨年の61.5%から今年では52.4%へと下落する

テスラ

| テスラは「全てのライバル」からそのシェアを狙われるという厳しい状況に |

それでも4月には多少挽回できる見込みがあるようだ

さて、S&Pグローバル・モビリティが公開した最新の情報によると、2024年3月の米国におけるEV販売につき、全体では(前年同期比で)3.8%増加したものの、テスラの販売台数は12%も減少してしまった、とのこと。※テスラの販売台数減少は2ヶ月連続である

逆に大きく増えたのはフォード(前年同期比で3倍)、そしてヒョンデとキアはそれぞれ2倍となっていますが、ヒョンデ/キアは米国では購入時の優遇措置を(米国産ではないので)受けることができず、しかしそれでも販売台数を伸ばしているところは要注目だと思います。

テスラのシェアは昨年の61.5%から今年は52.4%へ

現在、米国では新型EVが毎月のように登場しており、よってEV市場における競争がどんどん熾烈になっているとも報じられていますが、そのアオリを受ける形でテスラのシェアは2023年3月の61.5%から2024年3月では52.4%に縮小することに。

なお、2024年3月の「マイナス12%」につき、その前月(2月)に記録した「マイナス25%」ほど衝撃的ではないものの、依然として厳しい状況が続くと考えていいのかもしれません(2020年通年だと、テスラはEV市場で80%ものシェアを誇っていた)。

以下が2024年3月の米国内におけるEV登録台数ですが、ラインアップが少ない割にはトヨタとレクサスが検討していて、GMCやポールスター、ジェネシスといった魅力的なEVを揃えるブランドよりも売れているのがちょっと意外。

そしてもっと「意外」なのはポルシェのEVが「サッパリ」に近いくらい売れていないことで、ここはマカンEVの投入によって巻き返したいところですね。

ブランド販売台数市場シェア
テスラ50,47452.37%
フォード8,4188.73%
ヒョンデ5,6865.90%
BMW4,2464.41%
キア3,8003.94%
メルセデス・ベンツ3,6733.81%
リビアン3,5633.70%
シボレー2,2712.36%
フォルクスワーゲン2,1952.28%
日産2,0562.13%
アウディ1,9071.98%
キャデラック1,8181.89%
レクサス8190.85%
トヨタ7980.83%
GMC6800.71%
フィスカー5650.59%
ポルシェ5160.54%
ヴィンファスト4960.51%
ルシード4770.49%
スバル4270.44%
ボルボ3170.33%
ミニ3150.33%
ジェネシス3040.32%
ポールスター2870.30%
ジャガー1270.13%
ロールス・ロイス590.06%
ラム500.05%
ブライトドロップ240.02%
フィアット90.01%
マツダ70.01%
クルーズ10.00%

テスラがまだまだマーケットリーダーのポジションを失うことはないが

なお、このランキングを見るに、まだまだテスラの地位は安泰とも考えられ、しかしEVを販売するブランドはなんと(テスラ含め)31もあり、つまりテスラは他の30社に対してシェアを守り抜く必要があり、しかしそれは次第に困難になってゆくとも考えられます。

なぜならば、テスラは老朽化したモデルSとモデルX含む5つのラインアップにみで戦わなければならず、しかしそれ以外のメーカーは「打倒テスラ」を掲げて様々な武器をもって戦いに挑んでくるためで、この状況でテスラがその地位を維持するのは非常に困難だと思われるから。

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実際のところ、テスラの販売台数は12%減、しかしテスラ以外では28%もの成長を見せており(ただしテスラの占める影響が大きいため全体での成長は3.8%)、テスラが”恐ろしいスピードで”追い上げられているということもわかります。

ただ、テスラにとっても明るい材料がいくつかあり、ひとつはアメリカ市場にて主力モデルの「モデル3」を刷新したこと。

そしてもうひとつがこのモデル3について(1月に対象から外れていた)連邦政府のEV奨励金対象となるグレードが復活し、これらの販売が「4月には大きく貢献するだろう」と見られているようですね。

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