「販売目標を半減させた」ロータスの危機は予想以上？今回は「英国にて従業員を200人削減する準備が進行中」と伝えられる

｜　ロータスがこのまま「電動化」をひた走るのか、それともガソリン車に再注力するのかは不明である　｜

しかし現在の流れ、そして親会社の意向を考慮すると「ガソリン回帰」の流れはないだろう

ロータスは2024年第2四半期に2億200万ドルの純損失を発表し、状況が芳しくないことが明らかになっていますが、ただし今年は売上が増加していることも報じられ、しかしそれでも実質的な利益向上には繋がっていないことが明確に。

というのも今回ロータスが「イギリス国内で最大200人の従業員を解雇する準備を進めている」と伝えられているからで、この従業員数の削減は、同社が「持続可能な運営を確保するために適切な組織構造を整える」ためだと伝えられています。

ロータスは販売予測を「半分に」引き下げる

なお、ロータスは数ヶ月前に販売予測を50％以上引き下げて26,000台から12,000台に減少させ、市場の需要に合わせた生産調整を進めている段階ですが、「1−9月で売上が前年比で134％増加」したにもかかわらずこの対応を行うということは「先行きがかなり暗い」と捉えているのかもしれません（悲観的な予想を持つのはロータスのみではない）。

参考までに、現在のロータスのラインナップはピュアEVのエレトレとエメヤ、そしてガソリンエンジンを積むエミーラですが、今年9月までだと「すべてのラインナップにて」販売が増加しており、しかし「利益」については今月末に発表される第3四半期の決算説明会を待つしかなさそう。

そして売上増加にもかかわらずロータスが悲観的な観測を持つのは「高価格帯のハイパフォーマンスEVに対する世間の関心が低下しているから」だと思われ、実際のところ富裕層は再び内燃機関車を望むようになっているため、ロータスの業績回復が遅れる可能性は否定できません。

よって、この現実はロータスが電動ハイパーカー「セオリー1 コンセプト」で示した”未来に向けた準備”に影響を与えるものと思われ、しかし現在（電動化を強く推し進める）中国の吉利汽車が親会社である以上、欧州やアメリカの自動車メーカーのように「ガソリン回帰」という手段を取ることが難しく、今後の展開には注視を要するのかもしれませんね。

ちなみにですが、現在「誰もがEVに対する関心を失っている」のは周知の事実ですが、これはこの1年ほどで急速に進行した「予想外の事態」。

ただし欧州では2027年に内燃機関搭載者に対する規制が強化される予定ということもあって、これを機に（2026年くらいから）EVに再びスポットライトが当たるではないかという話もあり、これまた予想外の状況となるのかもしれません。

合わせて読みたい、ロータス関連投稿

参照：Auto Express