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米にて「新車ローン地獄」が過去最悪に。新車平均価格は780万円へ上昇し360万円以下の新車が消滅、「ローンをいくら払い続けても残債が車両価値を超える」事態に

シボレー・コルベット(C8)のエクステリア (イエロー、エンブレム)

| 米国でのインフレ速度は想像を絶する |

参考までに1990年代から2026年では物価が「2.4倍」に

現在、アメリカの自動車市場は深刻な「負のループ」に陥っており、2025年末時点での自動車ローン債務は1.68兆ドル(約260兆円)に達し、2018年から約37%もの急増を見せています。

この記事の要約

  • 自動車ローン債務が過去最大: 米国の自動車ローン残高が約1.68兆ドル(約260兆円)に達し家計を圧迫
  • 低価格車の絶滅: 2017年には36車種あった「2.5万ドル以下」の新車が2026年現在ではわずか4車種に激減
  • 月額支払いの高騰: 新車購入者の5人に1人が「月々15万円以上」を支払い、平均年収を上回るペースで車両価格が上昇
  • 長期ローンの罠: 7年以上の超長期ローンが一般化し、クルマの価値よりローン残高が多い「オーバーローン」リスクが拡大
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260兆円超えの衝撃。アメリカの自動車ローンはなぜ「危機的」なのか?

新車の平均取引価格は約4.9万ドル(約760万円)をついに突破し、10年前と比べて1.2万ドル〜1.4万ドル(約180万〜210万円)も値上がりしている計算になりますが、世帯年収の伸びはそれにはるかに及ばず、かつて市場を支えていた「2万ドル(約320万円)以下」の庶民向け新車は事実上絶滅してしまい、消費者は「高額な新車」か「過酷な中古車ローン」の二択を迫られているという実情が明らかに。


消えた「安くて良い車」。メーカーのターゲットは富裕層へシフト

なお、新車価格が上昇した背景には「製造コストが上昇した」ことに加え、各自動車メーカーが利益率の高い高級モデルや高額なEVに注力した結果だといい、これによって市場のボトムエンドが崩壊したのだと報じられています。

トランプ政権が新たに「高額な港湾使用料を課す」方針を決定。これでまた輸入品の価格が上昇し、その負担を背負うのは「他国」でも「船会社」でもなく、「消費者」となりそう

深刻な「選択肢の欠如」

ケリー・ブルー・ブックの調査によると、2017年には「2.5万ドル(約390万円)以下」で買える新車は36車種。

しかし、2026年現在はわずか4車種にまで減少し、2万ドル(約320万円)で購入できる新車は事実上「ゼロ」だといい、日本では想像ができない状況ですが、日本の場合は幸いにして「軽自動車」が存在し、こちらの新車平均価格は196万円となっています(普通乗用車だと331万円)。

富裕層による市場の独占

現在、アメリカでは新車購入者の約43%以上が世帯年収15万ドル(約2,200万円)以上の富裕層だといい、メーカーはパンデミックや戦争の影響を受けにくい高所得層向けにクルマを作り、その結果として平均的な労働者家庭が市場から締め出されつつあるとレポートされていますが、この「新車平均価格の上昇」には実に様々な理由が潜んでいる、ということになりそうですね。


ローン地獄の現状と「魔の7年ローン」

もちろん、新車を手に入れる代償として消費者が支払うコストは跳ね上がっており・・・。

  • 月々の支払額: 2026年Q1、ローンの月額支払いが1,000ドル(約16万円)を超える層が全体の20%に達する
  • 金利の重圧: 平均金利は6.9%に上昇。特に信用スコア(クレジットスコア)が低い層には18%を超える金利が課されるケースもあり、3万ドル(約480万円)の車を買うために利息だけで1.4万ドル(約230万円)を支払うという異常事態が発生
  • 長期化する返済: 月々の支払額を抑えるために新車購入者の22.9%が「7年(84回)以上」のローンを選択。返済中にクルマの価値がローン残高を下回る「逆資産(アンダーウォーター)」状態になるリスクが極めて高くなっている
米にて中国製自動運転ソフトを搭載したクルマの販売禁止か。中国車だけではなく中国へとソフト開発を委託している日米欧の自動車メーカーも影響を受ける可能性

自動車ローン市場の主要指標(2018年 vs 2026年)

項目2018年2026年Q1変化
全米自動車債務総額1.23兆ドル1.68兆ドル+37%
新車平均取引価格約3.5万ドル約4.9万ドル+40%
平均月額支払額506ドル680ドル〜大幅増
月1,000ドル超の支払割合数%20%約5人に1人
2.5万ドル以下の車種数36車種4車種激減

結論:車を「所有」すること自体がリスクになる時代

かつてのアメリカにおいて、クルマは自由の象徴であり、生活に不可欠な道具です。

しかし2026年現在、それは家計を破綻させかねない「巨額の負債」へと変貌しているというのが事実であり、「高すぎる金利と消えた低価格車」という状況で無理に新車を購入することは、食費や家賃、緊急時の蓄えを削ることに直結します。

今後は「新車所有」にこだわらず、中古車の徹底活用や(ただし中古車価格も上昇中)、カーシェアリング、あるいは中国メーカーなどが進める超低価格EVの上陸を待つといった、新しい「移動の価値観」への転換が必要になるのかもしれません。

USA カリフォルニアの風景


関連知識:なぜ低価格車は作られなくなったのか?

メーカーが安いクルマを作らなくなった理由は”強欲”だけではなく、現代のクルマに義務付けられている「高度な安全支援システム(衝突被害軽減ブレーキ等)」や「排ガス規制への対応コスト」が、安価な小型車になればなるほど(その割合が大きくなるので)利益を圧迫するためで、原材料費や人件費の高騰により、2万ドルのクルマを作っても利益が出ないという構造的な問題があるのだそう。

こういった事実を鑑みるに、アメリカは自動車に関する規制や法規を見直す、あるいは中国製のクルマを部分的に解禁するなど、現状を変えるための曲がり角に差し掛かっているのかもしれませんね。

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参照:CARSCOOPS

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