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【どこへ行く中国】Voyahが発表した巨大SUV「泰山 X8」がスゴすぎた。巨大グリルにベッドにシアター、レビュワーは「一般的なホテルよりも快適だ」【動画】

中国 Voyahのミニバン、泰山X8のエクステリア(フロントグリル)

| やはり中国は「運転して楽しいかどうか」は全く気にしていないようだ |

むしろクルマを自分で運転したくない人のほうが多いのかもしれない

自動車業界の未来を占う2026年の北京モーターショー(北京国際汽車展覧会)において、最も熱い視線を集めていたブランドの一つが現地メーカーによる「Voyah(ヴォヤー)」。

近年、自動車は移動手段から「第3の居住空間(サードスペース)」へと進化しつつありますが、こと中国に関してはその傾向が一層強いように思います。

その理由は定かではないものの、昔を舞台にした中国のドラマを見ていても、偉い人は自分で馬に乗るのではなく快適な神輿に担がれて優雅に移動することを好んでいたようなので、中国では昔から「自分では何もしない」ことがステータスなのかもしれません(そうやって歴史的な背景を考えてみるのも面白い)。

中国・北京 故宮博物院(紫禁城)にて

一方、日本や米国、欧州、そして中東でも「馬」は権力の象徴のひとつであり、より良い馬を手に入れて自分で乗りこなすことが権力者の特権であったようにも思われ、このあたりが「現在、ドライバーズカーへの回帰を強める日米欧」「さらに安楽な方向へとシフトする中国」との溝を大きく理由なのかもしれず、そしてこの傾向が一層拡大するならば、日米欧の自動車メーカーは「中国の基準に合わせナた専用者でなければ」中国市場からは見向きもされなくなってしまう可能性もありそうです。

ここでは、中国車専門ユーチューバーの徹底レビュー動画をもとに、ぼくらのクルマに対する常識を覆す「Taishan X8」の驚くべき装備やテクノロジーついて深掘りしてみましょう。

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この記事の要約

  • 2026年北京モーターショーにて、Voyahが新型5人乗り大型SUV「Taishan X8」のプレセールを発表
  • 全長5.2mの巨躯と、後続車のバックミラーを埋め尽くすほどの威圧感あるフロントグリルを採用
  • 車内モニターから展開できる2.1m×1.3mの巨大エアベッド「ワンタッチ・ベッドモード」を搭載し、究極の車中泊を実現
  • Huawei Harmony OS搭載のデュアル15.6インチ画面、29スピーカー(2,300W)など、高級ホテル顔負けの居住性
  • 最高出力約700馬力を誇るPHEVセダン「Passion L」や、超高級ミニバン「Dream」など、Voyahの2026年攻勢ラインナップも大注目
中国 Voyahのミニバン、泰山X8のインテリア(ダッシュボードとモニター)

もう中国人が求めるクルマは「クルマを超越したなにか」である

そこでVoyahが今回発表した新型SUV「Taishan X8(泰山=タイシャンX8)」についてですが、このクルマは中国人が好む要素をさらに一つ上の次元へと引き上げて提示したクルマだと考えてよく、こういったクルマは日米欧の自動車メーカーには作れないのかもしれません(一部エンジニアにとって、こういったクルマは自動車の歴史に対する冒涜だと映るのかもしれない)。

まずはこの巨大な(空気抵抗を無視した)グリルにつき、これは中国における威厳の象徴。

中国 Voyahのミニバン、泰山X8のエクステリア(フロントグリル)

このクルマの前を走るドライバーが信号待ちでふとバックミラーを見ると、圧倒的な存在感を放つ巨大なグリルが迫ってくる光景を見ることとなり、これは「あの人は間違いなく自分より稼いでいるな」と思わせるほどのステータス性を誇るもの。

これは中国では結構重要な要素であって、腰にカギをジャラジャラ付けたり(それだけ多くの物件を管理していることを誇示できる)、レストランで席につくやいなや高級車のキーや最新のハイエンドスマホをテーブルの上に置いたり(金満っぷりをアピールすれば、混んでいてもすぐに注文を取りに来てくれることがある)といった行動を取る一部の人々の虚栄心を満たす装備なのだと思われます(EVなのでこの高さのフロント、そしてこのサイズのグリルは本来必要ないはずである)。

中国 Voyahのミニバン、泰山X8のエクステリア(フロントグリル)

Voyah Taishan X8 の主なスペックと特徴

  • ボディサイズ: 全長5.2メートル(堂々たるフルサイズSUV)
  • パワートレイン: プラグインハイブリッド(PHEV)および ピュアEV
  • サスペンション: トリプルチャンバー・エアサスペンション
  • インフォテインメント: デュアル15.6インチ 2.5Kスクリーン
  • OS: Huawei Harmony OS
  • オーディオ: 2,300W出力、29スピーカーによるサラウンドシステム
  • シート: 大型ソフトシート(ヒーター、ベンチレーション、マッサージ機能付き)。後部座席は最大145度までリクライニング可能
  • インテリア: 電動ドア、触り心地の良いマイクロスエード製ヘッドライナー、センターコンソール横のニーパッドなど、徹底したソフトタッチ素材の採用

Voyah タイシャンX8のインテリアにはさらに驚くべき装備も

そして驚くべきは、その車内が高級ホテル、あるいは極上のプライベートシアターへと変貌すること。

この5.2メートルの車体には「オートベッドモード」が内蔵されており・・・。

中国 Voyahのミニバン、泰山X8のインテリア(オートベッドモード)

これは自動にてインレータブルベッドを展開してくれるというもので・・・。

中国 Voyahのミニバン、泰山X8のインテリア(オートベッドモード)

ベッドサイズは2.1メートル×1.3メートル。

中国 Voyahのミニバン、泰山X8のインテリア(オートベッドモード)

身長1.75mのレビュアーがウクレレを持ち込んでも広々とくつろげる空間が広がっており、「一般的なホテルの75%よりも快適」と評されるほどの極上の寝心地と、徹底された遮音性により、車内は文字通りの「動く寝室」や「モバイル・ムービーシアター」へと変貌するというわけですね(会場ではその広さを誇示するためにカットモデルが展示されていたようだ)。

現在、中国では「車中泊」や「アウトドア・ラグジュアリー」のトレンドが高まっているそうですが、ユーザーが自分でマットを敷く従来のアフターマーケット対応とは異なって自動車メーカー自身が「備え付けのインフレータブル(空気注入式)ベッド」をシステムとして統合している点は非常に革新的だとされ、中国のハイエンドEVメーカーは「テクノロジーの誇示」から「ライフスタイルとステータスの提供」へと、ブランドのフェーズを明確に引き上げているのかもしれません。

中国 Voyahのミニバン、泰山X8のインテリア(オートベッドモード展開時)

ちなみに後席は十分な広さと快適性を持っており、こちらは「動く高級ラウンジ」といった感じですね。

中国 Voyahのミニバン、泰山X8のインテリア(後部座席)

Voyahの進撃はまだまだ終わらない

そして今回の北京モーターショーでは約700馬力(485kW)を発揮するアグレッシブなデザインのPHEVセダン「Passion L」、飛行機の格納庫のような広さと称されるファミリー向けミニバン「Dream Champion Edition(夢想家 山河)」、そして4座仕様の超高級グレード「Dream Shanho」など、全方位でのラグジュアリー展開が報告されており・・・。

中国 Voyahのミニバン、ドリームシャンハーのエクステリア

こちらには室内幅いっぱいのモニターが設置されています。

これらVoyahのラインアップを見るに、「Huawei(ファーウェイ)の強力なソフトウェア、圧倒的な音響システム、そして何よりも「ワンタッチ・ベッドモード」という遊び心と実用性を兼ね備えた装備」等によって、最新技術が「速さ」や「航続距離」だけでなく、「究極の癒やし」の方向にも向かっていることを証明しています。

今後、日本市場を含む世界の自動車メーカーが、この「サードスペースとしての居住性」にどう対抗していくのか。自動車選びの基準は、「馬力」から「車内でどれだけ快適に眠れるか」へシフトしていくのかもしれず、Voyahの今後のグローバル展開、そしてTaishan X8の正式リリースから目が離せない、といったところですね。

驚きのVoyah「ミニバンシリーズ」を紹介する動画はこちら

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参照:Wheelsboy(Youtube)

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