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「ルーチェ」の炎上に対しフェラーリ上層部語る。「新しいものに対しては誰もが恐れを抱きます。なお、繰り返しますが、”抱き合わせ”なるものは存在しません」

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| いまだルーチェに対する騒動収まらず |

フェラーリは「ルーチェ」の炎上を「無料の広告」として歓迎

フェラーリが発表したブランド初の100%電気自動車(EV)「ルーチェ(Luce)」。

その斬新すぎるデザインと「フェラーリらしさ」を巡り、インターネット上ではファンの間で激しい賛否両論(というよりも、ややネガティブな反発)の嵐が巻き起こっているのは御存知の通りではありますが、しかし、マラネロの経営陣はこの逆風をパニックとして捉えるどころか、むしろ「非常に嬉しい反応だ」と歓迎している、との報道。

ここでは米カーメディアが行ったインタビューから、「なぜフェラーリはこの批判を喜んでいるのか?」「本当に限定車の購入権と引き換えにEVの購入を強制(抱き合わせ販売)しているのか?」という疑問について、フェラーリの公式発言をもとにその背景と真実について考えてみましょう。

なお、今回フェラーリはグッドウッドにルーチェを持ち込んでいないようで、「もしそうであれば」やはりフェラーリはルーチェそのもの対する批判、そしてその混乱がほかモデルに波及することを恐れたのかもしれませんね(インタビューでは楽観しているようにも受け取れるが、実際はそうではない可能性がある)。

本記事の要約

  • 批判を歓迎する理由: グローバルマーケティングディレクターのエマヌエレ・カランド氏は、激しい反発を「かつてない規模の無料広告」と捉え、ブランドへの関心の高さの証明であると歓迎している。
  • 過去の歴史と共通点: 4年前に初の4ドアモデル「プロサングエ」を発売した際も「エンツォ・フェラーリが草葉の陰で泣いている」と激しく批判されたが、現在では世界中で最も愛されるモデルの一つになっている。
  • 抱き合わせ販売の噂を否定: 将来の限定車(12チリンドリ・マニュアル仕様など)の購入枠を得るためにルーチェの購入を義務付けるという噂を公式に否定。「顧客選別アルゴリズム」による客観的な評価を行っている。

ネット炎上も「最高の無料広告」?フェラーリ経営陣が激しい批判に歓喜する理由

フェラーリ初のピュアEV「ルーチェ」の登場は文字通り「インターネット上に火をつける」こととなり、しかし、フェラーリのグローバルマーケティングディレクターを務めるエマヌエレ・カランド氏は、米自動車メディア『Edmunds』のインタビューに対し、「マーケティングディレクターとしては、非常に嬉しく思っています」と驚きの胸中を明かすことに。

「フェラーリは誰もが愛し、誰もが意見を言う権利を持つブランドです。新しいものを開発するとき、その『新しさ』は最初、誰をも怖がらせるものです」

カランド氏は、この猛烈な反発をネガティブにとらえるのではなく、世界中がフェラーリに注目している証拠であり、かつてない規模の「無料広告」として機能していると分析しているようですね。

中国でのフェラーリ ルーチェの発表イベント

Image:Ferrari

「前例」となったプロサングエの成功

フェラーリが伝統と革新の狭間で激しい批判を浴びたのはこれが初めてではなく、カランド氏は4年前に登場したブランド初のクロスオーバー「プロサングエ」を例に挙げることに。

当時は「フェラーリがSUV(クロスオーバー)を作るなど言語道断」と大炎上し、「創設者のエンツォが怒っている」といったコメントがあふれ返りったものの、しかし結果としてプロサングエは現在、世界中で極めて高い人気を誇るリセールバリュー抜群のモデルとなっています。

つまり、ルーチェに対する現在の冷ややかな視線についても、「時間が経てば”先駆的なデザイン”として評価が引っくり返る」と、経営陣は確信しているというわけですね(かなり時間はかかると思うが、長い目で見るとフェラーリの需要なターニングポイントとして記録されるであろうとぼくは考えている)。

シルバーのフェラーリ プロサングエ(フロント)
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フェラーリ初のEV「ルーチェ(Luce)」の概要と異次元のスペック

ルーチェのデザインを担当したのは、元Appleの伝説的デザイナーであるサー・ジョニー・アイブとマーク・ニューソンが率いるクリエイティブ集団「LoveFrom」。

従来のフェラーリの文脈とは異なる、ミニマルで未来的、まるで「Apple製品」のようなクリーンなシルエットが物議を醸した主因となっています。

しかしその中身は紛れもないマラネロ製ハイパーカーであることも間違いなく、実際にフェラーリは既存のプロサングエからV12エンジンを抜いてバッテリーとエレクトリックモーターを積むという安易な方法を選ばずに「EV専用のアルミ製プラットフォームをゼロベースから新開発」。

これによって驚異的なボディ剛性とドライバーを前軸(フロントアクスル)に近づけたパッケージングを実現し、EVならではの極めて正確なコーナリング性能を手に入れたというわけですね。

フェラーリ・ルーチェ 主要スペック一覧

項目スペック詳細
パワートレイン4モーター(各輪独立制御)AWD
最高出力1,035 hp (1,050 PS)
0-100 km/h 加速2.5 秒
最高速度310 km/h以上
バッテリー容量122 kWh (総容量)
航続距離 (WLTP)約 529 km
充電速度最大 350 kW DC急速充電対応
欧州予定価格約 550,000 ユーロ

抱き合わせ販売の噂を完全否定!フェラーリ独自の「顧客選別アルゴリズム」の真実

超高級車市場において、新型車やEVの発売に伴い囁かれるのが「抱き合わせ販売(Bundling)」の噂です。

「今後の限定モデル(例えば、新発表の『12チリンドリ マヌアーレ』など)を予約したければ、まずこの50万ユーロのEV(ルーチェ)を買いなさい」とディーラーから要求されるのではないか、という懸念がコレクターの間で噂されていて、しかしこれに対し、フェラーリのスポーツカー担当メディア&PRマネージャーであるアレッサンドロ・ヴァッカーリ氏は明確に否定しています。

「フェラーリには『これを買えば、あれが手に入る』といった抱き合わせの販売戦略は一切存在しません」

また、先日退任した前チーフマーケティング&コマーシャルオフィサーのエンリコ・ガリエラ氏も在任時には「ルーチェの購入を強制することは絶対にない。本当にこの車を望むお客様だけに届けるべきだ」と言い残しています。

実際のところ、フェラーリ(本社)は限定モデルの割り当てに関しては「フェラーリの貢献度」を多角的に検討するものの、「抱き合わせ」を強制することはなく、しかしもし「抱き合わせ」があるとすれば、それは現場で販売に苦しむ「ディーラー」が行うことであって、それはマラネロの本意ではない、ということになりそうですね。

フェラーリ博物館に並ぶF40とF50
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都市伝説ではない「VIPアルゴリズム」の存在

ただし、フェラーリは完全に平等な早い者勝ちのシステムをとっているわけではなく、ヴァッカーリ氏やカランド氏が認めている通り、フェラーリには顧客とブランドとのすべての関わり合いを計測する「複雑かつ客観的なアルゴリズム」が存在し・・・。

  • 所有している過去のフェラーリの台数や保有期間
  • 公式イベントへの参加実績
  • メンテナンスの利用頻度

これらをスコア化して真の「トップVIP」をシステム上で定義しているのだと考えてよく、「12チリンドリ マヌアーレ」のような極めて希少な限定車の購入権は、このアルゴリズムに基づいて「客観的かつ厳格に」割り当てられることになるもよう。

つまり、ルーチェを無理やり買わされることはありませんが、「ルーチェを自発的に購入した顧客」は、ブランドへの貢献度(アルゴリズムのスコア)が当然高くなり、結果として将来の限定車争奪戦で有利になる、というのが自動車市場におけるリアルな仕組みだと言えそうです。

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結論

フェラーリ初のEV「ルーチェ」を巡るネット上の狂騒曲は1947年の創業以来、常に自動車界の頂点に君臨してきたブランドゆえの「宿命」とも言えるもの。

たしかに、伝統的な官能的V12サウンドを愛するコアなファンにとって、 LoveFromによるミニマルな4ドアEVは受け入れがたい存在に見えるかもしれません。

しかし、フェラーリの本質は「その時代における最高のパフォーマンスとドライビングプレジャーの提供」にあり、かつてプロサングエが批判を跳ね返して商業的・批評的成功を収めたように、1,035馬力の4モーターAWDがもたらす異次元のハンドリングがカスタマーに届いた時、この炎上は再び「フェラーリの先見の明」へと評価を変える可能性を十分に秘めています。

マラネロは決して守りに入っているわけではなく、この激しい逆風すらもエネルギーに変え、フェラーリは電動化という未知の領域へ、独自のアルゴリズムと確固たる自信を持って突き進んでゆく、ということになりそうですね。

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参照:CARBUZZ

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