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【一体何が?】フェラーリ最新V12モデル「12チリンドリ」極上車が米競売にて「車両本体価格割れ」にて落札される。考えられる理由と今後の動向

フェラーリ 12チリンドリのフロント
Life in the FAST LANE.

| 米中古車市場で見えたプレミアムカー投資神話の転換点 |

もはや近年のフェラーリは「一般的になんとか頑張って買える」範囲の金額を超えている

フェラーリの伝統を受け継ぐ、自然吸気V12気筒エンジンを搭載した最新フラッグシップモデル「12チリンドリ(12Cilindri)」。

世界中のコレクターがプレ値(プレミア価格)を払ってでも手に入れたがるはずのこの最新スーパーカーが早くもアメリカの中古車市場で「新車時定価を下回る価格」で取引されるという、極めて異例の事態が発生したことが明らかに。

通常、フェラーリの限定車やV12トップモデルは、デリバリー直後であれば新車価格を大きく超えるプレミアム価格で転売されるのが市場の常識で、しかし走行距離わずか588マイル(約946km)という新車同様の2025年式個体がオークションに登場したところ今回の「定価割れ」という驚きの結果となってしまい、多くの関係者そしてファンを驚かせているというわけですね。

なぜ、まだ市場に出回ったばかりの最新V12フェラーリが定価割れを起こしたのか?その具体的なオークション結果と車両スペックを見てみるとともに、この現象が示唆するスーパーカー市場の地殻変動について考えてみましょう。

フェラーリ12チリンドリのリア(跳ね馬エンブレム)
Life in the FAST LANE.

この記事の要約(30秒チェック)

  • 異例の定価割れ: 走行わずか588マイルの「フェラーリ 12チリンドリ(2025年式)」が米インディアナ州のオンラインオークションに登場
  • 最高入札額がMSRP以下に: 元の新車時想定価格(MSRP)約623,000ドルに対し、最終的な最高入札額は596,000ドルに留まる
  • 極上のスペック: 6.5Lの自然吸気V12(830馬力)、8速DCT、カーボンパーツや高級オーディオをフル装備した極上仕様
  • 激しい値落ちの予兆: デリバリー直後でこの状態であることから、今後1〜2年でさらに大幅な減価(値落ち)が進む可能性が浮上
  • 市場の地殻変動: 金利高止まりや供給量のコントロールにより、かつての「フェラーリを買えば必ず儲かる」投資神話に変化の兆し

走行588マイルの極上車がMSRP(メーカー希望小売価格)に届かず

事件が起きたのは、アメリカ・インディアナ州で開催されたオンラインオークション(セール)で、出品されたのは納車されたばかりと言っていい2025年式のフェラーリ 12チリンドリ。オドメーター(走行距離計)が指していたのはわずか588マイルです。

この個体は豊富なオプションを含めて元々の新車時価格(MSRP)が約623,000ドル(2026年現在のレートで1億円超)という非常に豪華な仕様であり、しかしオークションの終了間際に提示された最高入札額は596,000ドル。新車価格から約27,000ドル(約440万円以上)も低い金額でハンマーが振られる(または流札となる)形となったわけですね。

これまで、812スーパーファストやF12ベルリネッタといった歴代のV12フロントミッドシップモデルの初期ロットは中古車市場に登場すると確実に新車価格に対し数十万ドルのプレミアが乗せられて取引されてきたものですが、今回の12チリンドリの結果はこれまでの「フェラーリV12神話」からすると、誰も予想し得なかった展開であるとも考えられます。

フェラーリのV12エンジン
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主要スペック・装備一覧

今回オークションに登場したフェラーリ 12チリンドリの主要なスペックおよび装備内容は以下の通りとなっていて、現代における最高峰の自動車工学、そしてラグジュアリーな快適装備が凝縮されていることがわかりますね。

  • パワートレイン: 6.5リッター V型12気筒 自然吸気(NA)エンジン
  • トランスミッション: 8速デュアルクラッチ・トランスアクスル(DCT)
  • 駆動・制御: 後輪駆動 / エレクトロニック・ディファレンシャル(E-Diff 3)
  • 空力・足回り: アクティブ・エアロダイナミクス、21インチ鍛造アルミホイール
  • エクステリア詳細: カーボンファイバー・ディテール(各部トリム)、アクティブ・マトリクスLEDヘッドライト
  • インテリア・快適装備:
    • デジタル・ルームミラー
    • アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)
    • デュアルゾーン・フルオートエアコン
    • Burmester(ブルメスター)製プレミアムオーディオシステム
    • LEDシフトインジケーター付きカーボンファイバー・ステアリングホイール

市場での位置付けと今後のリセールバリュー予測

今回のオークション結果を受け、海外の自動車メディアや市場アナリストの間では、12チリンドリの今後の資産価値について以下のような見立てが強まっており、これは少し前になされた強気の評価とは全く異なる内容となっています。

「今後1〜2年で大幅な減価(値落ち)が進む可能性」がある。

新車同様のコンディションであるにもかかわらず、デリバリー初期の段階で定価割れを起こしているという事実は、このモデルが今後1〜2年でさらに激しく値落ち(減価償却)することを示唆しており、プレミアムを期待して枠を購入した転売目的のバイヤーにとっては、厳しい現実が突きつけられた形だろう。

フェラーリ
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なぜフェラーリの最新V12モデルが定価割れを起こしたのか?

この現象の背景には、いくつかの複合的な要因(新しい市場のトレンド)が隠されていて・・・。

  1. フェラーリの生産・デリバリー体制の適正化 フェラーリは近年、工場を新設(e-buildingなど)して生産効率を大幅に向上させており、かつてのように「注文しても何年も待たされ、市場に全くクルマがない」という極端な供給不足が通常量産モデル(カタログモデル)においては緩和されつつあり、市場の需給バランスが正常化に向かっていることが挙げられる
  2. 世界的な高級車投機バブルの沈静化 コロナ禍から2024年頃にかけて過熱していた「高級車を投資対象として買い漁る」ブームが、主要国における金利の高止まりや景気の後退懸念によって沈静化。実需(本当に乗って楽しみたいオーナー)の手に車が行き渡るようになり、投機目的のマネーが引き潮のように抜けていった結果だと考えられる
  3. 「12チリンドリ」のデザインに対する評価の分かれ方 365GTB/4(デイトナ)をオマージュしたフロントの黒いマスクなど、12チリンドリのデザインは非常にモダンで未来的ではあるが、従来の官能的なフェラーリ像を求めるクラシックなコレクターの間で好みが分かれている点も初期の中古市場の熱気に影響している可能性がある
フェラーリ
Life in the FAST LANE.

ただ、今回の12チリンドリに関しては「そもそも中古車に1億円も出せる人」が少ないんじゃないかということが一番大きな理由であるともぼくは考えており、要するに「新車価格が高くなりすぎ、それに消費者の所得が追いついてない」ことが最大の原因なんじゃないかとも。

よって受給のバランス以前に「買うことができる人の数」と「供給される数」とのバランスが崩れているのが現在の状況で(これもある意味では受給関係ではあるが)、フェラーリ含むスーパーカーはひとつの過渡期にあるのかもしれません。

結論

フェラーリ 12チリンドリがアメリカの中古車市場でMSRP割れを起こしたというニュースは、一見するとブランドの地盤沈下のように思えますが、しかし、これはむしろ「自動車市場が健全な姿に戻りつつある兆候」と捉えるべきなのかもしれません。

本来、クルマは乗って走らせるために作られるものであり、納車直後に1キロも走らせずに転売して利益を得るような状況こそがいわば「異常」。

定価、あるいはそれ以下で極上のV12フェラーリが手に入るかもしれないという状況は、純粋にこの素晴らしい自然吸気V12型エンジンの咆哮をストリートやサーキットで楽しみたい本物のギーク(愛好家)にとっては、むしろ大歓迎すべきチャンスです。

「フェラーリを買えば絶対に損をしない」という神話に惑わされることなく、純粋にそのパフォーマンスと美学に価値を見出す──12チリンドリのこの動向は、これからのスーパーカー選びにおけるぼくらのマインドセットを、よりピュアな方向へと導いてくれるものになるのかもしれませんね。

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参照:jcanonbloom(Instagram)

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