
| ルーチェについて、フェラーリについて、そしてフェラーリ関係者にシャルル・ルクレールへのインタビュー |
他では見られないような独自コンテンツが満載である
さて、ブルータス1055号「何年待ってもフェラーリが欲しい理由。」特集号を購入。
ムック本ではないものの、全110ページのうち67ページがほぼフェラーリに割かれるという異例のボリュームにてフェラーリが語られており、その内容があまりにも多岐にわたり、そしてあまりにも濃いとしてぼくのなかで話題となっています。
ここでその内容をざっと見てみましょう。
この記事の要約
- 「カー雑誌ではない」独自の視点からフェラーリを捉える
- 既存情報の編集ではなく、独自取材によるオリジナリティあふれる内容・考察である
- フェラーリの歴史や思想、ラインアップにまで焦点を充てている
- オーナーや愛好家に関する記事、これからオーナーになろうとする人のためのコンテンツも
- 「クルマの専門家ではない」人々がフェラーリを語る内容は新鮮
メインはやはり「ルーチェ」
なお、ブルータスは「カー雑誌」ではなく「ライフスタイル系雑誌」であり、そういった雑誌が「フェラーリを語る」のはどうなのかという心配もあるかと思いますが、この特集を担当したのは主に(編集者である)野村訓市氏。
同氏はルーチェのコンセプトメイキングからデザインまでを担当したジョナサン・アイブとマーク・ニューソンとは(ライフスタイル系雑誌だけあって)旧知の仲だといい、よってカーメディアとは全くこと観点から、全く異なる情報を引き出し、そして独自の考察を加えています。
実際、同氏は「面白いプロジェクトがある」として両名から「(ルーチェの発表前に)指名を受け」取材を行っていますが、記事によると、ルーチェを形にするのに際し、まずは(ジョナサン・アイブとマーク・ニューソンとが主催する)LoveFromが「フェラーリに関する本」を制作することから始まったのだそう。※Volume1の表紙には「2021」とある

この中ではフェラーリのこれまでの歴史、デザイン、思想、もちろんモータースポーツに関する実績などについてが触れられているものと思われ、ルーチェはこの「自分たちが編集した本をクルマにした」という奇想天外な手法によって製品化されたというわけですね。

関係者へのインタビューも網羅
さらにインタビューはジョナサン・アイブとマーク・ニューソンのみではなく、CEOであるベネデット・ビーニャ氏、会長のジョン・エルカーン氏、デザイン責任者を務めるフラヴィオ・マンゾーニ氏にまで及び、かなりのボリュームにて紹介されています。

そしてひととおりルーチェに関する記事が続いた後、38ページからは「フェラーリ社」に関する記事へ。
ここでは生産担当であるクラウディオ・ガンバレッリ氏、テーラーメイド担当のアンドレア・バッシ氏、ヘリテージ担当のアンドレア・モデナ氏への取材記事を経て・・・

エンツォ・フェラーリを起点とするフェラーリの歴史に突入。

ここではエンツォ・フェラーリその人、フェラーリのカーデザインや歴史、そして・・・。

年表に加え・・・。

Q&Aも。
そのほかシャルル・ルクレールへの独占インタビューも収録され、けっこう貴重な情報なんじゃないかと思います。

さらには愛好家、コレクターにもスポットライトを当てる
そしてフェラーリの「内部」の次は「外部」、つまりフェラーリの愛好家やコレクターについて。
編集者、モータージャーナリストとの対談や・・・

実際に写真家、レーシングドライバー、デザイナーがフェラーリに試乗したインプレッションも。
レーシングドライバーを除くと「ブルータスならでは」の人選であり、テクニカルな面「以外からの」フェラーリの評価がなかなかに面白いと思います。

そしてカヴァルケードに自身のモンツァSP1で参加したオーナーさんや・・・。

フェラーリオーナーズクラブ名誉顧問の松田茂穂氏やそのコレクションの紹介も。

そして「オーナーになる前に」というコンテンツも収録され、これはフェラーリ本社のマーケティング&コマーシャル部門からの回答を記したものだといい、つまり「現実的、かつ正確な」回答ということになりますね。

結論
こういった感じでブルータス1055号「何年待ってもフェラーリが欲しい理由。」特集号は非常に濃い内容を持っており、ルーチェとLoveFromにはじまって、フェラーリの歴史やデザイン、思想、そして現在の生産体制やクラシケ / テーラーメイドについて、おまけにシャルル・ルクレールへのインタビューまで。
さらには「オーナーの実際」やQ&Aの掲載などにより、フェラーリオーナー / 非オーナー双方にとっても楽しめる内容となっています。
なによりぼくが思うのは、「カーメディアとはまったく異なる角度から」「クルマ専門ではない人々が」フェラーリを捉え、そして論じていることで(それぞれの観点から自由にフェラーリについて語っているのはじつに興味深い)、この視点は非常に新しく、しかし実際のところ現在のフェラーリオーナーの多くは「クルマオタク」ではないと思われるため、「これこそがフェラーリのいま」なんじゃないかということ。
いずれにせよ、非常に参考になり、楽しい時間を過ごすことができた1冊でもあることは間違いなく、ぼくの書庫における「永久保存版」となりそうです。
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参照:BRUTUS











