
近年はロッソ以外の「希少色」が高額にて落札されることも珍しくはない
この固体は「モータースポーツ」よりも「ヘリテージ」を重視しているものと思われる
フェラーリの「ICONA(イコーナ)」シリーズ第3弾として、1960年代の伝説的なスポーツプロトタイプの美学を現代に蘇らせたミッドシップV12ハイパーカー「デイトナ SP3(Daytona SP3)」。
世界限定600台しか存在しないこの極めて貴重なハイパーカーではありますが、フェラーリのビスポークプログラム「テーラーメイド(Tailor Made)」によって世界に1台だけの完全なワンオフ仕様として仕立てられた個体が今回オークションへと登場することに。
ラスベガスで開催された「ブロード・アロー・オークション」にて、1,850万ドル(約28億円)という驚愕の金額で手中に収められた衝撃のワンオフ個体につき、その洗練された内外装のディテールや豪華なセット(付属品)の内容までを見てみましょう。
この記事の要約
- ラスベガスで開催されたブロード・アロー・オークションにて、世界に1台の「テーラーメイド」仕様のフェラーリ デイトナ SP3が1,850万ドル(約29億円)で落札
- カラー単体で約4万2,000ドルを誇る特注色「ヴェルデ・フランチェスカ」やグロスカーボンボディ、Mustard Aunde Jeans素材の特別インテリアを装備
- 走行距離わずか81マイル(約130km)の個体であり、1:8スケールのAmalgam製精密モデルや赤いレザーボストンバッグなどの超豪華な付属品が同梱
フェラーリ デイトナ SP3 テーラーメイド仕様の概要
今回高額落札が記録されたデイトナ SP3(シャシーナンバー:314846)は、ニューヨークのフェラーリ・オブ・ロングアイランド経由で著名なコレクターへと納車された世界限定600台の内の1台です。
ハロウィンに開催された「ブロード・アロー・オークション(The Las Vegas Auction)」に出品された本車両は、製造後の走行距離がわずか81マイル(約130km)と、新車に近いタイムカプセル状態を維持しており、最大の特徴は”オーナーのこだわり”が細部まで詰め込まれた Tailor Made(テーラーメイド)による一味違うカラーリングとマテリアルセレクトで、これらが今回のデイトナSP3のコレクターズアイテムとしての価値を極限まで高めているというわけですね。
特徴・スペック・デザイン
エクステリアは、オプション価格だけで42,185ドル(約640万円)を誇る絶妙なグリーン調の特注色「Verde Francesca(ヴェルデ・フランチェスカ)」。
ハードトップをはじめ、ボディ下部、フロントスプリッター、サイドシル、リッドリップには美しいグロスカーボンファイバーを惜しみなく配置しており、シルバーの鍛造ホイールとグロスブラックのブレーキキャリパーが足元を引き締めています。
インテリアはネロ(黒)のアカンターラで覆われ、シートやドアのパディング部には個性的で質感の高い「Mustard Aunde Jeans(マスタード・アウンデ・ジーンズ)」ファブリックを選択し、さらには1:8スケールのAmalgam(アマルガム)製精密スケールモデル、レッドレザーのバックパックおよびダッフルバッグ、ドライビンググローブといった専用付属品もすべて揃っている、とのこと。
今回落札されたデイトナ SP3 テーラーメイド仕様の主なスペックおよび車両概要のまとめは以下の通り。
| 項目 | 詳細・スペック |
| モデル名 | フェラーリ デイトナ SP3 テーラーメイド(Ferrari Daytona SP3 Tailor Made) |
| シャシーナンバー | No. 314846 |
| 走行距離 | 81 マイル(約 130 km) |
| パワートレイン | 6.5L V12 自然吸気(F140HC) |
| 最高出力 | 840 PS(829 hp) / 9,500 rpm |
| ボディカラー | 特注色 Verde Francesca(オプション価格:$42,185) |
| 外装カーボンパーツ | グロスカーボン(ハードトップ、スプリッター、サイドシル、リップ等) |
| 内装仕様 | ネロ・アルカンターラ + Mustard Aunde Jeansファブリック |
| 特別付属品 | 1:8 Amalgamモデル、赤レザーバッグ2種、ドライビンググローブ |
| 落札価格 | 1,850 万ドル(約 29 億円) |
競合比較・市場での位置付け
限定生産ハイパーカーやオークション市場において、フェラーリ デイトナ SP3の取引価格は既存のモデルの相場を根底から打ち破る勢いを見せていて・・・。
| モデル・オークション個体 | パワートレイン / 出力 | 落札価格および市場での評価 |
| フェラーリ ラ フェラーリ | 6.3L V12 + ハイブリッド(963 PS) | コレクターズ市場で約400万〜500万ドル前後で取引 |
| デイトナ SP3(通常限定車) | 6.5L V12 NA(840 PS) | 新車価格約225万ドル。オークションでは600万〜700万ドル台で推移 |
| デイトナ SP3 テーラーメイド(今回) | 6.5L V12 NA(840 PS) | 約1,850万ドル(約29億円)で落札され驚異のプレミアムを記録 |
| デイトナ SP3 チャリティ個体 | 6.5L V12 NA(840 PS) | モンテレーのチャリティオークションにて歴代最高水準の2,600万ドルで落札 |
新車時価格の約230万ドル(ベース価格)に対し、今回のワンオフ仕様は1,850万ドル(約28億円)と8倍以上のプレミアム価格にて落札されており、モントレーで記録された2,600万ドルのチャリティオークション個体に続き、デイトナ SP3が世界中のコレクターから圧倒的な投資対象として見なされていることが分かります。※チャリティ用の特別な固体といえど、昨年の「2,600万ドル」の固体がデイトナ SP3の相場そのものを引き上げたと考えて間違いない
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補足情報
今回のデイトナ SP3の落札劇からは、現代のコレクターズ・カー市場における新たなトレンドと資産価値の構造が見えてきます。
- 「Verde Francesca」というカラーの希少性:単にカーボンパーツを装着するだけでなく、ボディペイント単体で約4万2,000ドル(一般的な高級車の車両本体価格に匹敵)を投資して仕立てられた独創的なグリーンカラーが世界中のコレクターに対し「他と絶対に被らないワンオフ価値」を強く印象付ける
- 「非ハイブリッドV12」への評価の高まり:新型フラッグシップ「F80」がV6ツインターボ・ハイブリッドへシフトしたことにより、840馬力を発揮する純粋なV12自然吸気エンジンをミッドシップに搭載したデイトナ SP3の「最後の純粋性」が市場価値を後押ししている
- 完璧な「納車時コンディション」とスケールモデル:81マイルという極小の走行距離に加え、Amalgam製の1:8精密スケールモデルや特注レザーバッグなどの納車時の豪華なコレクション品が完備されていたことも最高額を跳ね上げる重要なファクターとなる
結論
ラスベガスで落札された1,850万ドル(約29億円)の「フェラーリ デイトナ SP3 テーラーメイド」は、フェラーリのビスポークプログラムの極致であり、芸術品としてのスーパースポーツの価値を改めて世界に提示するもの。
「Verde Francesca」の艶やかなボディカラーとF1由来のV12自然吸気エンジンが融合したこのワンオフ仕様の個体は、今後も「オークション史に残る伝説のハイパーカー」として語り継がれていくこととなりそうですね。
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