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メルセデスが防爆仕様の「マイバッハS600プルマン」を発表。重量5トン、価格1億6000万円

2016/09/30

| 世界で最高の安全性をもつクルマがこれだ |

メルセデス・ベンツが究極のリムジン、「メルセデス・マイバッハS600プルマン・ガード」を発表。
メルセデス・ベンツはSクラス、Eクラス、Gクラス等に対して防御性を強化した「ガード」シリーズを設けていますが、このマイバッハS600プルマンはその最上級モデルということになります。
なお価格は通常モデルの3倍、約1億6000万円程度とのこと。

なお「ガード」シリーズは用途に応じて様々なオプションを用意しており、防弾ガラスだとハンドガン対応からアサルトライフル対応といった具合ですね。
このS600プルマンは2メートルの至近距離で15キロのTNT爆薬が爆発して耐えることができる仕様だそうですが、さすがに重量は5トンと異常に重くなっています。
エンジンは6リッターV12、出力は523馬力ですが、重量を考えるとカーチェイスは無理かもしれません。

加えて、この「ガード」シリーズは要人が乗っていると悟られないよう、外観はあえて普通のメルセデスと変わらないように仕上げてあるのが興味深いですね。
一度だけこれら「ガード」シリーズのカタログを見たことがありますが、銃弾の種類や、それに対応できるガラスやパネルの記載が詳しく述べられており、「ああこういった世界もあるんだ」と感じたことが思い出されます。

一般に「防弾」と言ってもパネル類を分厚くするだけではなく「逃げる」ことも考えており、そのため軽量な素材を使用するのも特徴で、ケブラー、アラミドなどのコンポジット素材を多用したり、銃撃を受けてバッテリーの電解液が漏れて電圧低下を招かないようにドライバッテリーを装備したり、爆発を防ぐためにガソリンタンクを強化したり、タイヤもエアが抜けても走行できるランガードシステムを内蔵したり、とかなりの部分に手を入れる必要があるみたいですね。

なお「防弾」のレベルは欧州標準化委員会(CEN)規格で定められ、その基準が表記されます。
米国においては国立司法省研究所(NIJ)がこの規格を決定しますが、ここでそれらの基準を記してみましょう。

EN-B7/NIJ-IV
民生用では最高の防弾性能となり(これ以上を求めると”装甲車”が必要)、NATO弾や徹甲弾も防御。
ただし重機関銃からの攻撃は防げない。

EN-B6/NIJ-III
狙撃銃、自動小銃対応。

EN-B5
狙撃用ライフル(AK-47/M16等)、サブマシンガン(UZI等)に対応。
手榴弾の破片も防御可能。

EN-B4/NIJ-IIIA
ハンドガンからの攻撃を防ぐことが可能。

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BMWがもこういった防弾車両、特殊車両を作っており、その「ドライバー」のための訓練も行っている模様。
こちらはその訓練内容をまとめた動画です。

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