おそらくは世界で最も有名なレーシングカー、ポルシェ917が2月のオークションに登場予定。
917は908の後継と位置づけられていますが、それまでの3リッターエンジンから4.5リッターエンジンに排気量が拡大していることが特徴。
1969年にホモロゲーション取得台数が50台から「25台」に引き下げられたことでポルシェは908に替わる新しいレーシングカーの開発に踏み切り、市販したのが917だとされています(フォードGTの大排気量エンジンのパワーに押されており、大排気量レーシングカーの開発が必要な時期ではあった)。
開発期間は10ヶ月と短かったもののル・マンはじめ数々のレースで勝利を収めており、4.9リッター、5リッターエンジンを積んだモデルやクローズドボディなど数々のバリエーションが存在します(例の”ピンクピッグ”も917のバリエーション)。
とくに1971年のル・マンでの走行距離は5335.16キロに及び、当時の「ル・マンにおいて走行した最長記録」であり、その後40年にわたって記録が破られることがなかったほどの競争力を発揮。
今回オークションに出品される個体は初期のプロトタイプで、「917/10」。
シャシーナンバーは917/10-001となり、1970年11月3日につくられたもので、この車両は実際にポルシェによってレースに使用されたことはなく、ポルシェによって開発テストのために使用された個体。
テスト終了後はポルシェがメンテナンスを行い、プライベーターに売却された後に北米、欧州、南米でのレースに参戦し、1997年に2年に渡るレストアを受けた、とのこと。
画像を見ると「まだレストア途中」のような印象ですが、コンディションは良さそうですね。
その独特なパイプフレーム、トランスミッションのヒートシンク、やたら太いタイヤなど、なかなか貴重な画像も多数公開。
オークションでは最高にて6億5000万円の値をつけるのでは、と言われており、さすがは「世界で最も有名なレースカー」ですね。
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コメディアンでカーコレクターのJerry Seinfeld氏がさらにポルシェのコレクションをオークションに出品する模様。
以前は3モデルの出品が報じられましたが今回は13モデルを追加しています。
非常に珍しい軍用?モデル、そしてレースカーもあり、年代だと1955年~2000年まで。
カレラGTも出品内容に含まれますが、これまた希少なプロトタイプ。
今回の出品内容は下記のとおりです。
1973 Porsche 917/30 Can-Am Spyder
1955 Porsche 550 Spyder
1959 Porsche 718 RSK
1958 Porsche 356 A 1500 GS/GT Carrera Speedster
2000 Porsche Carrera GT Prototype
1990 Porsche 962C
1974 Porsche 911 Carrera 3.0 IROC RSR
1998 Porsche 993 3.8 Cup RSR
1963 Porsche 356 B 2000 GS Carrera 2 Coupe
1994 Porsche 964 Turbo 3.6 S Flachbau
1957 Porsche 356 A Speedster
2012 Porsche 997 GT3 4.0 Cup “Brumos Commemorative Edition”
1958 Porsche 597 Jagdwagen
2011 Porsche 997 Speedster
1989 Porsche 911 Speedster
1966 Porsche 911