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クライスラーが1934年のビッグネームを復活させた「エアフロー・コンセプト」発表!エアロダイナミクスに加え、コネクティビティや自動運転といった先進機能もアピール

2022/01/07

クライスラーが1934年のビッグネームを復活させた「エアフロー・コンセプト」発表!エアロダイナミクスに加え、コネクティビティや自動運転といった先進機能もアピール

| 旧FCAは電動化にて出遅れており、やや差別化要素が弱いかもしれない |

そう考えると、賛否両論あれど「BMWの巨大グリル」「マスタングやハマーをEVとして復活」させるのはインパクトが大きい

さて、CES 2022ではいくつかのニューモデルやコンセプトカーが発表されていますが、クライスラーは「エアフロー・コンセプト」を発表。

なお、「聞いたことがあるような名前」であり、それもそのはずというか、この「エアフロー」は2年前にFCAから「Airflow Vision」としてリリースされ、そして昨年夏にもプレビューされたもの(もとをたどれば1930年代の同社のクルマにたどり着く)。

ただしFCA時代に発表されたAirflow Vision比較すると「ぐっと市販車に近づいて」おり、かなり現実的なディティールを持っています。

なお、クライスラーはCES 2022にて、2025年までに初の量産型EVを導入するとも述べ、2028年に全車種を電動化するともコメントしていますが、これは他社に比較すると「やや遅めの展開」であり、むしろ投資家をがっかりさせてしまったのかもしれません。

Chrysler-Airflow-Concept (3)

プラットフォームは親会社のステランティスから

クライスラーを擁するステランティスは2021年12月に電動化戦略を発表しており、クライスラー・エアフローも同グループのほかブランドの例にもれず、ステランティスの開発する電動アーキテクチャをベースとしていますが、パワートレインは2つのエレクトリックモーターで構成され、各アクスルに1つずつ、それぞれ201馬力(150kW / 204PS)を発生することで4輪を駆動。

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そしてクライスラーは「このプラットフォームはより強力なエレクトリックモーターとの互換性がある」ともコメントしており、つまりは将来的にハイパフォーマンスバージョンが登場する、ということを意味します。

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バッテリーの種類や容量の詳細は明かされていないものの、このコンセプトカーの航続距離は350-400マイル(563-644km)、そして800Vの急速充電が可能であることが発表されています。

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デザイン的な特徴は「エアフロー」の名が示すとおりに空力を強く意識したシルエット、傾斜したルーフ、22インチのホイール、強調されたショルダーライン、なめらかで連続性のあるボディワーク。

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フロントでは、クライスラーの「シンプル、かつ3D化された」エンブレムが細いグリルとLEDヘッドライトを結ぶように照らされ、バンパーはデイタイムランニングランプを組み込んだ、ごく小さなインテークを持つすっきりとしたデザインを採用。

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リアだと、(ポルシェ・カイエン・クーペを思わせる)クリスタルLEDテールライト、大きく傾斜したリアトガラス、ブラック塗装のルーフ、その延長として機能するリアスポイラー、低めのトランクオープニング、そしてリアバンパーには大きなディフューザーというディティールが目に入ります。

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インテリアには「スマートコクピット」を採用

なお、この「エアフロー」は戦前のクライスラーのビッグネームをリバイバルさせたものですが、1934年モデルのクライスラー・エアフローはエアロダイナミクスのパイオニアだったのに対し、2022年モデルのクライスラー・エアフロー・コンセプトはコネクティビティ、人工知能、自律走行という面を強く押し出していることもトピックです。

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そしてインテリアもまたステランティスの開発するSTLAブレイン(AI)、STLAスマートコクピット、STLAオートドライブ(自動運転)を採用していて、STLAブレインは、電気/電子およびソフトウェアを担当することになり、オーバーザエア(無線)アップグレードに対応しすることで、時間の経過とともに車両をアップデートしてゆきます。

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STLAスマートコクピットは、ダッシュボード上に3つのスクリーン、フロントシートの後ろに2つのスクリーンを備え、4人の乗員全員がこのテクノロジーにアクセスすることが可能。

各スクリーンはパーソナライズが可能で、カメラが内蔵されているため、乗員は移動中にグループビデオ会議に参加することができる、とのこと。

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このシステムには、ナビゲーション、音声アシスト、Eコマースマーケットプレイス、支払いサービスなどのAIベースのアプリケーションが統合されており、クライスラーは、この技術を「デジタル、仕事、家庭の環境を拡張し、すべてが同期し、すべての乗客にパーソナライズされた体験を提供する」と説明しています。

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また、このコンセプトにはレベル3の自律走行が可能な「STLAオートドライブ」システムが搭載され、こちらも無線にてアップグレードが可能(ステランティスはBMWと自律走行技術分野にて提携することを発表している)。

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4人乗りの広々としたキャビンはEV専用アーキテクチャの恩恵によって相当な余裕があり、パノラマルーフと淡いカラーの表皮を持つシートがクリーンなイメージを演出しており、夜間にはアンビエントライトによる演出が可能です。

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なお、シートは植物タンニンなめしのソフトレザーを使用しており、フロアマット、ファブリック、カーペットはすべてリサイクル素材。

クライスラーは、この他にも環境に配慮したリサイクル可能な素材や再生可能な素材を使用すること、クリーンな製造工程によって車両を生産することを公言しています。

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クライスラー・エアフローは「ちょっと」存在感が希薄?

クライスラーCEO、クリス・フォイエル氏によると「クライスラー・エアフローコンセプトは、クライスラーブランドの将来の方向性を示すもので、2028年までに到達する予定のフルエレクトリック・ポートフォリオを特徴づけるダイナミックなデザイン、先進技術、シームレスなコネクティビティを垣間見せてくれます。加えて、ステランティスがクリーンモビリティと、コネクトされた顧客体験を提供するために変革する中で、最前線にてその役割を果たすことになるでしょう」ともコメント。

つまりこのクライスラー・エアフローは、先陣を切って発売される同社のEVということになりそうですが、他社製品と大きく差別化できる要素があまり見当たらず、先進的というか「行き過ぎた」デザインを持つBMW iX、マスタングの名を復活させたマッハEV等と比較すると、ちょっと「弱い」という印象も持っています。

そう考えると、批判されつつもフロントグリルを拡大するBMWの戦略は、ある意味で「正しい」のかもしれませんね。

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