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ビュイックの新ロゴ誕生秘話。デザイナー「ええ、私が描いたスケッチが偶然滑り落ちましてね。それがわが社の社長の目に留まり、予定外でエンブレムを変更することになったのです」

2023/02/22

ビュイックの新ロゴ誕生秘話。デザイナー「ええ、私が描いたスケッチが偶然滑り落ち、それがわが社の社長の目に留まり、予定外でエンブレムを変更することになりました」

| ビュイックはエンブレムを変更する予定は元々なく、しかしこの「偶然」によってエンブレムを変更することに |

そしてビュイックはアルファロメオ同様、重厚感のある「立体型」に

さて、現在様々な自動車メーカーがロゴ(エンブレム)を変更しており、その多くは「2次元対応」つまりスマートフォンの画面上でも見やすいようにシンプルかつコントラストが高い”平面”デザインへと移行しています。

ただ、そんな中でも奥行きを感じさせる立体感のあるデザインを採用するブランドもいくつかあり、ランチア、アルファロメオ、そして今回紹介するビュイックもそのひとつ。

新しいビュイックのエンブレムは、これまでのものに比較するといくぶん簡素化されつつも立体感を残していますが、この「新エンブレム」への移行はひょんなことからはじまったのだそう。

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ビュイックのエンブレム変更は「偶然」の産物だった

多くの自動車メーカーが最近になってエンブレムを変更する理由は(上述の通り)人々がそのエンブレム、ロゴ、マークを目にする場がデジタルへと移行しているためで、よって各社ともデジタル上にて「映える」ようにロゴを調整しています。

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そのほか、そのラインアップをエレクトリック化するに際し、これまでのイメージと決別すべく「新時代の」エンブレムへと移行する場合や、日産のように「車両に装着し、光ったときのこと」までを考える場合も。

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しかし今回のビュイックについては、そういったデジタル化とは関係なくロゴの変更を行うことになったといい、その理由はビュイックいわく「幸運な偶然」によるものから。

この事実を語ったのはビュイックにてアドバンスド・デザイン・マネージャーを務めるスティーブ・マッケイブ氏で、デザイナーのジェフリー・リッチモンド氏が新しいビュイックの顔を考えるために描いたラフなスケッチを「落としてしまった」ことに始まるといいます。

そのスケッチは非常にラフなものだったそうですが、これが偶然にもGMのCEO、マーク・ロイス氏の手に渡ったことから実現に向けて動き出すことになり、スティーブ・マッケイブ氏は「当時、誰もがそういった偶然にて、ロゴがこれほど劇的に変化するとは思っていなかったのです」と語っています。

新しいビュイックのエンブレムはこう変わった

なお、こちらが「以前の」ビュイックのエンブレム。

Buick (3)

こちらが新しいビュイックのエンブレムで、「3つの盾」は大きく変わらずとも、その配置が変わり、外周の円もなくなっています(新しいエンブレムの下には、年代ごとに変遷したエンブレムも記され、新しいものでちょうど10作目となることがわかる)。

Buick (2)

参考までに、ジェフリー・リッチモンド氏が作製したのは「大まかな3本の線」が描かれただけだったそうですが、マーク・ロイスCEOがそれを気に入り、どんどん「新ロゴプロジェクト」が進んでいったようですね。

果たしてジェフリー・リッチモンド氏は期せずして次世代のビュイックのエンブレムを考案することになってしまったわけですが、この件について「本当に、たまたまスケッチが書類の束からすり抜けたものなんです。それが私のスケッチであることは、まさに幸運な偶然でした。つまり、スタジオでは誰もがこのようなスケッチをしていたのですが、私のものだけがマーク・ロイスCEOの目に留まり、そして気を惹いたのです)。

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参照:Automotive News

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