>その他アメリカ車

米ヘネシーがヴェノムF5にてニュルへと挑む意向を表明。「ちょっとテストに出かけますが、そこではメルセデスAMG Oneよりも少しだけ速く走れるはずです」

ヘネシーが1817馬力、最高速512km/h、そして世界でもっともパワーウエイトレシオに優れるハイパーカー「ヴェノムF5」の納車を開始

Image:Hennessey

| なおヘネシーはメルセデスAMG Oneの開発並びに記録更新に貢献したスタッフを獲得 |

もしかすると今年から来年にかけては「記録ラッシュ」となるかもしれない

さて、米チューナー「ヘネシー」は自社開発のハイパーカー、ヴェノムF5を発売していますが、このヴェノムF5は「いずれ世界最高速記録に挑戦するであろう」ということがよく知られています。

そして直近で報じられたのが同社CEO、ジョン・ヘネシー氏が「ニュルブルクリンクへと挑戦する」と語った事実であり、これによるとジョン・ヘネシー氏は「(現在ニュルブルクリンクの王座にある)AMG Oneよりも速く走ることができる」という自信を見せたのだそう。

メルセデスAMG One
【随時更新】ニュルブルクリンクのラップタイム最新版。ランキング100位まで、そして「SUV」「FF」「EV」「コンパクト」などカテゴリ別最速車を見てみよう

この2年ほどでニュルブルクリンクのラップタイムは大きく短縮 ニュルブルクリンクにおける市販車のラップタイム「最新版」。 このランキングも当初「ベスト50」から始めるも、なんどか更新してゆくにつれ、つい ...

続きを見る

ヘネシーは米主要サーキットの最速ラップを更新する予定を公表していたが

なお、ヘネシーは今年はじめに「アメリカの主要サーキットでラップタイムの記録を更新する」という計画を公表し、これにはジンガー21Cが記録を持つサーキット オブ ジ アメリカズ (COTA) 、ラグナ セカ レースウェイへの挑戦も含まれており、しかし今回、海を超えて「来年はニュルブルクリンク北コースでテストをする」ことが明らかに。

ちなみにシンガー21Cは今年にもニュルブルクリンクへとアタックする計画を公表していますが、もしかするとジンガー21Cが今年記録を更新し、来年にはヘネシーがそれをまた上書きすることとなるのかもしれません。

グッドウッドにて「量販車最速」記録を更新したジンガーがさらなる野望を語る。「ええ、今年はちょっとした海外遠征があります」。ニュルやスパでの記録更新に期待がかかる
グッドウッドにて「量販車最速」記録を更新したジンガーがさらなる野望を語る。「ええ、今年はちょっとした海外遠征があります」。ニュルやスパでの記録更新に期待がかかる

| さらには最高速、そして0-400-0km/hテストへのチャレンジも期待できるかも | ジンガーは実際にハイパーカーを発売した稀有な「新興ハイパーカーメーカー」のひとつでもある さて、先日グッドウッ ...

続きを見る

ただ、ヘネシーはこの挑戦を「テスト」と表現しており、それは同社が「開発を第一とする」という哲学を持ち、記録更新を目的としてクルマを開発・製造・販売するという意向を持たないから。

「当社のすべてのテストの核心は、製品を改良し、進化させ続け、最高レベルのパフォーマンスと顧客満足を実現することです。これは、当社が製造している将来の車両に影響を与えるだけでなく、既存の顧客車両をアップデートする能力も与えてくれます。」

よってニュルブルクリンクの記録を更新するとなれば、それは「テストの結果として」であり、記録更新を目的にチャレンジを行った結果ではないと前置きし、「そうは言っても、そうしたテストの副産物として何らかの記録が生まれれば、それは素晴らしいことです。ニュルブルクリンクに行くのは、テストのためであり、クルマを開発するためです。そして、ある時点で、クルマが世界に公開する価値のあるラップタイムを達成したら、それを公開します」とも。

「私たちは、見出しや栄光のためだけにクルマをプッシュしているわけではありません。私たちは、顧客にとって最高のパフォーマンスと運転性を備えたクルマにするために我々の製品をプッシュしているのです。」

ただし実際にニュルブルクリンクでの記録を更新することは容易ではなく、しかし現在ヘネシーはマルチマチックやその他多数の企業から人材を引き抜いており、メルセデスAMG Oneの開発とニュルブルクリンクでの記録更新に直接関わったブライアン・ジョーンズ氏(現在はヘネシーのエンジニアリング担当副社長)によれば「ヴェノム F5には現在の記録保持者(メルセデスAMG One)を破るだけの力があると考えている」。

そして同氏のシミュレーションによれば(ヴェノムF5は)メルセデスAMG Oneよりも「少しだけ」速く走れるといい、これはブライアン・ジョーンズ氏の実績を考慮すると、かなり真実味のある言葉なのかもしれません。

しかしながらジョン・ヘネシー氏はニュルブルクリンクへの挑戦が「非常に難しいチャレンジ」であることについて触れており、たとえば天候もその一つ。

実際にリマック・ネヴェーラも挑戦当日に悪天候に見舞われ、ロータスもエヴァイヤXのチャレンジでは雨に見舞われています。

ロータスがエヴァイヤのアタック仕様「エヴァイヤ X」にてニュルに挑戦、レーシングカー含め「3番目の」タイムを記録。なお出力は変わらず、主なアップデートはエアロパッケージ
ロータスがエヴァイヤのアタック仕様「エヴァイヤ X」にてニュルに挑戦、レーシングカー含め「3番目の」タイムを記録。なお出力は変わらず、主なアップデートはエアロパッケージ

| エアロパッケージの変更によってここまでのパフォーマンス向上を達成できるという事実は興味深い | 現時点ではエヴァイヤXの市販化には言及されておらず、しかし数台は必ず販売されるだろう さて、ロータス ...

続きを見る

つまりはいくつかの(自分たちでは)コントロールできない状況、そして大陸をまたいでの挑戦には様々な困難が待ち受けることについても触れており、「それについて考えることと実際に達成することはまったく別の話だ」と語りつつ、しかしそれでもおそらく来年には挑戦を行うこととなりそうですね。

    「ニュルブルクリンクで記録に挑戦するのは、おそらく最高速の挑戦よりもさらに難しいでしょう。理論化することと実際に実行することは2つの別のことであり、その難しさを軽視するつもりはまったくありません。繰り返しますが、ノルドシュトライフェ(ニュルブルクリンク)に挑戦する際には、非常に多くの要素が関係します。私はニュルブルクリンクに行ったことはありませんが、ブライアンはそこで多くの時間を過ごしており、何が必要かは理解しています。基本的に、一定期間、ドイツのその地域にキャンプをし、サテライト施設を設置することになります。ただ、現在我々は全員、V-max(最高速)に集中しています。それが我々の主な焦点です。我々はそれをしっかりやり遂げ、それからノルドシュライフェで何が起こるかを見ていきます。」

    ブガッティ
    ブガッティはケーニグセグやヘネシーにはない「最高速記録達成」のためのシークレットウエポンを持っている。その”秘密兵器”とは

    | ただし現在のブガッティ・リマックCEOが記録に挑戦するかどうかは未知数である | 現代のブガッティは十分な名声を得ており、ここで危険なチャレンジを行う理由は見当たらない さて、そのブランドの技術力 ...

    続きを見る

    あわせて読みたい、ヘネシー関連投稿

    ヘネシーが「世界で最もパワフルなMT車」、ヴェノムF5-Mを発表。「ただ、1速だとこの1,817馬力は楽しめません。リアタイヤが空転してその場をぐるぐる回るだけになります」
    ヘネシーが「世界で最もパワフルなMT車」、ヴェノムF5-Mを発表。「ただ、1速だとこの1,817馬力は楽しめません。リアタイヤが空転してその場をぐるぐる回るだけになります」

    Image:Hennessay | ヘネシーは現在でも「マニュアル・トランスミッションを搭載するオープンカー」での世界最速記録を持っている | そしてこのヴェノム F5 Mで「けして破られることがない ...

    続きを見る

    ヘネシー・ヴェノムF5が最高速アタックに向け調整のためにテストを実施。ハーフマイル経過時に357.1 km/hを記録、ケーニグセグやブガッティを凌駕する【動画】
    ヘネシー・ヴェノムF5が最高速アタックに向け調整のためにテストを実施。ハーフマイル経過時に357.1 km/hを記録、ケーニグセグやブガッティを凌駕する【動画】

    | この様子だと本当に世界最速ギネス記録を達成することになりそうだ | 実際のところヘネシーは過去にも「最速」ギネス記録を樹立した実力者である さて、「世界最速記録を樹立する」と豪語している米ヘネシー ...

    続きを見る

    ヘネシーが米サーキットにて市販車最速記録を樹立、なんとマクラーレンP1の記録を7秒も短縮。さらに今年には世界最高速にも挑戦し「あらゆる記録を更新する」【動画】
    ヘネシーが米サーキットにて市販車最速記録を樹立、なんとマクラーレンP1の記録を7秒も短縮。さらに今年には世界最高速にも挑戦し「あらゆる記録を更新する」【動画】

    | ヘネシーの挑戦はこれだけにとどまらず、停止から加速、そこから停止までの時間など、あらゆるハイパーカーの記録に挑むことになるだろう | 非常に限られた生産台数、そして限られた人々に販売するクルマでも ...

    続きを見る

    参照:CARBUZZ

    この記事が気に入ったら
    いいね ! しよう

    ->その他アメリカ車
    -, , , , ,